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「REFRAME - 未来をプロトタイプするプロダクト展」 でお伝えしたいこと。

こんにちは。
3月25日から4月23日に渡り、objcts.io白金店で5つのプロダクトメーカーが集まり、ポップアップストアを開催しており、PREDUCTSもこの催しに5つのブランドのひとつとして参加しています。

このnoteでは、この企画展の生まれた経緯についてご紹介し、少しでも多くの方に関心を持っていただき、そして願わくば展示会に足を運んでもらえればと思っております。

1. ことの発端

きっかけは、2022年が明けてしばらくした日のこと、objcts.ioのプロダクトデザイナー角森さん(@tsuno_11110)に『3月から、objcts.io白金店が移転に伴って2ヶ月間空くのでPREDUCTSのデスクを展示しませんか?』というご連絡をいただいたことが発端です。

最高にかっこいいobjcts.io白金店

2021年末にようやくPREDUCTSをローンチし、まだ一月も経っていないタイミングでした。

PREDUCTSはオンラインでの販売のみに限っており、どこかで実際にプロダクトに触れてもらえる場所を作りたいと思っていた最中でのお誘いだったので、まさに渡りに船でした。

しかもあの超かっこいいobjcts.io白金店。「ぜひお願いします!」と二つ返事で回答。


2. ワンフロアまるまる使っていいよ

さっそく打ち合わせに白金店に訪問。写真で拝見してたものの、実際に訪れるのは初めて。3階建ての特徴のあるインテリアでイメージ通りのかっこよさ。

当時アトリエとして使っていた1Fスペースがまるまる空くので、ワンフロア自由に使っていいと仰っていただく。これが神か。

しかし、ワンフロアをPREDUCTSだけで使うには、まだそれほどプロダクトが無い… 折角なのでobjcts.ioさんとも一緒に、他にもブランドをお誘いして共同で展示をしようという話になりました。

ならばポップアップストアのコンセプトを決めなくては。


3. 安藤商店

私はソーシャルやnoteで、専らガジェットなどのプロダクトを取り上げるオタクであり、これまで少なくない方に私の発信がきっかけで購入したよ。という声をいただいてきました。

時折「また安藤商店で買いましたよ。」と仰っていただくことがありました。もちろん私が販売している訳ではないので、ものの例えではあるのですが、良いものをお勧めできたなと少し嬉しい気持ちで居ました。

そんなこともあり、いつかは自分が本当にお勧めできるプロダクトを集めた自分のお店を持ってみたいという願望があり、ポップアップストアのコンセプトを考えた時に「安藤商店」というキーワードが自然と浮かびました。

いや、待てよ。それって誰が嬉しいんだ…?

ボツにしました。


4. ものづくりの楽しさ

このポップアップストアを通じて、足を運んでくださる方に何を伝えたらいいのだろう。

もちろん、プロダクトの良さを感じてもらい、購入に結びついてくれたらメーカーとしては嬉しい訳ですが、大きな空間を使って比較的長い会期に渡って開催できるチャンスを考えると、それだけでは勿体ない気がしました。

ひとつ思い浮かんだのが、ものづくりの楽しさです。

私はデジタル一辺倒な人間で、PREDUCTSではじめてリアルなプロダクトを作る世界に無謀にも飛び込みました。

そりゃもう、知らないことだらけで日々吐きそうな思いをし続けているのですが、ひとつだけ確かなのは「ものづくり超楽しい」ということです。

プロダクトだけでなく、それを作り出すプロセスも何かしらの方法でお伝えすることが出来れば、プロダクトがもっと魅力的に見せられるのでは。そんなことを考えました。


5. プロダクトをスローに見る

もうひとつポップアップストアで実現したいと思ってるのが、プロダクトをゆっくりと、深く見てもらいたいということ。

前述の通り、ガジェットオタクの自分がプロダクトを紹介する時に、とても気をつけていることがあります。それは、プロダクトを紹介する時にできるだけ見えない部分を切り取るということです。

巷にはスペックだけの横並びの比較や、コストのお得感だけを評価したレビューが溢れています。またインスタントなリアクションのために、たったの三行で切り取るといったコミュニケーションの方法。もちろんこれは情報が溢れかえる現代においては、価値のある圧縮された情報である側面もあります。

しかし、どのプロダクトもじっくり見ると、スペックだけでは切り取れない創意工夫の跡や、狂気的なこだわりが刻まれているのが見えてくることがあります。

また作り手の素顔や背景・歴史を知るほどに、プロダクトに込めた思いや、実現しようとしている未来を知ることができ、それによってそのプロダクトやブランドのことがもっと好きになったりします。こうした発見や出会いが堪らなく面白いのです。

ですので、私がプロダクトを紹介する時は、単なる自己満足ですが、出来るだけ作り手が語らないような思考の断片や、背景を切り取るように努めています。


6. プロトタイプというストーリー

では、プロダクトを通してゆっくりと、深く、ものづくりの楽しさを見てもらうにはどうすればいいのか。そこで閃いたのがプロトタイプでした。

ものづくりをしているメーカーを訪問して、お話を伺うと度々プロトタイプの話になることがあります。

最終バージョンからは製造の過程で無くなってしまった、尖っていた剥き出しのコンセプト。一番大事な機能を優先的に実証実験するための超ミニマルな実装。

プロトタイプにはものづくりの背景のあらゆるストーリーが詰まっています。作り手もつい熱が籠もって気づいたら数時間経ってしまうようなことも。

このプロトタイプを介して見えてくるプロダクトの真の姿や、その背景のストーリーについて触れてもらいたい。こうして、今回のポップアップストアでは「プロトタイプ」がテーマになりました。

このようなコンセプトに共感していただいた5つのブランドが一緒になって、REFRAMEを共同開催することになりました。

最後に、それぞれのブランドの簡単なご紹介と、どのような展示をしているかチラ見せします。(アルファベット順)


① Ambientec

ぶっちぎりのクオリティを誇る照明プロダクトのAmbientecさんです。私自身10年近いAmbientecファンで、4つのプロダクトを愛用しています。

今回の展示ではAmbientecを代表する5つのプロダクトに加え、人気プロダクトの「TURN」と「TURN+」の分解パーツの展示をしてます。

この超高精度なプロダクトの部品を、自分の手でパーツから組み立てることが出来ます。

Ambientecのプロダクトでこんな事が出来るのは世界中探しても、この展示会だけだそうなので、ぜひ遊びに来てください。

世界初、TURNの分解標本


② FORE_

私が今年出会った中で一番衝撃を受けたクリエイティブ集団 kaimen さんのプロダクトブランドFORE_です。

kaimenの代表を務める長崎陸さんご自身が「プロトタイピング研究家」を名乗り、家から自転車から冷凍ゴミ箱まであらゆるものをプロトタイピングしています。

この展示ではその凄さの断片しかお伝えできないのですが、トークイベントで深堀りしてお話を伺いたいと思っています。

展示ではFORE_の魅力的なウルトラライトギアの他に、その作り手のkaimenの開発デスクを再現してもらいました。

他にも現在、絶賛クラウドファンディング中の冷凍ゴミ箱「Clean Box」の現物や、初代のプロトタイプなど展示しており、またこれからクラウドファンディングがはじまるヤバいプロダクトが置いてあるので、ぜひ遊びにいらしてください。

クリエイター集団kaimenのデスク
絶賛クラウドファンディング中のClean Box


③ muraco

アウトドアブランドmuraco さんです。スタイリッシュなデザインのアウトドアギアを続々と作るmuracoは金属加工メーカーから生まれたブランドです。

0.01mmの誤差も許されない、工業向けの金属加工の世界で培われた技術から生まれた、muracoのシグネチャープロダクトのプロトタイプの数々を展示しています。

自ら製造能力を持つ企業によるブランドの運営など、トークイベントで詳しくお話伺いたいと思っています。

そのプロダクトを作った工作機械まで一緒に展示してるのは、たぶんここだけなので、ぜひ遊びにいらしてください。

プロトタイプと切削加工の工作機械の工具


④ objcts.io

私の周りでもデザイナー、クリエイターなどの多くの方が愛用しているレザーブランド objcts.io 。静謐なブランドの世界観と、隅々までクオリティの高いプロダクトを作られているメーカーです。

数々のプロトタイプと共に、objcts.ioデザインチームの作業デスクを展示しています。

私もobjcts.ioのMagSafe対応のiPhoneケースをとても気に入って使ってますが、とてもオリジナリティのあるアイディアを製品にされていて、今後もガジェット周りのプロダクト展開がとても楽しみです。

上質なレザーの手触りや、意外な使い勝手の良さなど実際に触れてみると「あっ」となる点がたくさんあるプロダクトです。これは手にとって触れてみないとわからないことなので、ぜひ遊びにいらしてください。


⑤ PREDUCTS

最後に弊社PREDUCTSです。
これから発売予定の新モデルのデスク2つに、デスクすっきりの新たな地平を切り拓いた(大袈裟)と個人的に思っている、バッテリー搭載キャスター付きオフグリッドデスクを展示しています。

こちらnoteでもご紹介しましたし、どういうものかは想像は付くと思うのですが、ご来場いただいた方にデモすると驚かれる方がほとんどなので、実物を自分で見て動かすインパクトは強いのだなと感じました。あとデスクと一緒に私も展示してあります。という訳で、ぜひ遊びにいらしてください。


最後に

各ブランドとも素晴らしい展示をされているので、ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

4月23日まで開催、金・土のみオープンです。安藤店番しております。

毎週金曜日トークイベントを19:00より開催しています。オンラインで配信します。
・4月1日(金) muraco × PREDUCTS
・4月8日(金) Ambientec × PREDUCTS
・4月15日(金) FORE_ × PREDUCTS

それではobjcts.io白金店でお待ちしています。

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