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コンフォートゾーンについて
今日は、大人子供にかかわらず成長に必要なコンフォートゾーンについて思ったことを書いてみようと思います。
経営コンサルタントとしての仕事や、少年サッカークラブの新米コーチ見習いとして感じたことをつなげて整理してみる機会としたいと思います。
コンフォートゾーンとは何か
コンフォートゾーンとは、「自分自身が快適と思える環境」のことを言います。
当たり前ですが人間は快適な状態を求めます。なので普段の私たちはコンフォートゾーンの中にいると思っても良いのではないかと思います。
この快適な状態であるコンフォートゾーンは悪い事では無いのですが、快適な状態にいる限り精神的にも肉体的にも負荷がかかってない状態ということができます。
成長するためにはコンフォートゾーンの外に出ることが大切
これも考えてみれば当たり前の話ですが、快適な状態にいる中で人はなかなか成長することができません。
少年サッカーのコーチ見習いをしていて思うのですが、自分でほとんど確実にできるプレーの練習だけをしている子供は成長が限られます。
練習をしていて8割9割うまくいくようなことばかりをやっていると、その子供はそれほど上達をしないのです。
サッカーコーチとして子供を成長させたいと思うのであれば、半分位の確率で失敗するような練習をさせた方が良いのだと思います。つまりそれはコンフォートゾーンの外にあるレベルの練習をするということだと思います。
難しいのはその程度感で、1割も成功しないような事を練習としてさせるとコンフォートゾーンの外すぎて子供たちがやる気をなくしてしまうことがあります。
子供たちの意欲や状況を理解して、適度にコンフォートゾーンを離れた練習をさせてあげることによって成長を促すことができるのだと思います。その塩梅の見極めもコーチとして非常に重要な要素だと考えています。
例えば、サッカーを始めたばっかりの子供に失敗ばかりさせる練習をさせてもサッカーが嫌いになって終わってしまいます。子供の成長段階に応じて、適切なハードル設定をしてあげることがとても大切だと思うのです。サッカーをやりたいと言う意欲がとても高い子供にとっては、1割ぐらいしか成功しないような練習でも果敢に取り組むことができます。
これは経営における人材育成にも言えることで、経営者でも経営陣でも、普通の社員さんでもそれぞれにコンフォートゾーンというものがあります。そのコンフォートゾーンを離れたレベルで仕事に向き合えるかどうかということが組織全体及びそれぞれの立場の人たちの成長を左右することになると考えます。
コンフォートゾーンの自覚
自分自身のコンフォートゾーンを高めるためには、まず今自分がいるところがコンフォートゾーンの中なのかどうなのかという自覚が必要です。そのためには自分自身を客観視する内観が必要です。そんな仰々しい話ではなく、自分自身が自分の100%の範囲内の仕事をしているかどうかということを考えればいいのです。それを常に自覚しておくことです。
もちろんこのコンフォートゾーンの自覚については、会社経営における人材育成において言える話であって、少年サッカーにおける子供たちに自分自身のコンフォートゾーンを自覚しろと言ったところで「なんのこっちゃ」という話になります。
コンフォートゾーンを高めたい相手の成熟度合いに応じて、その自覚を自分自身で促すのか客観的にコンフォートゾーンを把握して背伸びができるような環境設定をしてあげるのか、方法が変わっていきます。
コンフォートゾーンの向上こそリーダーの役割
そして、私自身が常々思うのはリーダーとは周りのメンバーのコンフォートゾーンを上げることがとても大きな役割であるということです。
多少厳しかったり嫌われたりしたとしても、周りのメンバーのコンフォートゾーンを上げて快適だと思うレベルを上げることによって組織全体のパフォーマンスを上げることや、それぞれのメンバーが成長を実感できるような環境設定をしてあげることがリーダーにとってはとても重要なことなのだと考えています。
もちろんコンフォートゾーンが上がる上で、厳しくなく嫌われないで済むのであればそれに越した事は無いのですが。
大人も子供も変わらない(コンフォートゾーンは平等)
大人だからといって、子供にえらそうなことは言えません。大人なら大人なりの、子供には子供なりのコンフォートゾーンがあるからです。子供からしてみれば必死にやっていることでも、大人の目から見るとそれがコンフォートゾーンに見えてしまうということがあります。
ただ、逆に実はコンフォートゾーンの中のことを殊更辛そうな演技をしてやる大人も子供も存在します。
その人にとってのコンフォートゾーンがどの程度なのかと言うことを客観的に正確に把握して、適切にそのコンフォートゾーンから適度に離れた環境設定をすることによって人の成長を促すことができればその人にとっても組織にとってもとても幸せなことです。
私自身もチームの子供や自分自身の子供と接している中で、彼らのコンフォートゾーンの把握がいかに難しいかということを自覚します。
自分自身が甘えているか厳しい環境にいるかは、状況に素直になって考えてみれば自明なのですが、相手が実際にどのような環境にいるのかという事はとても注意深くしかも繰り返し見ていかなければわからないことです。
練習、成長の意味
日々のコンサルタントとしての仕事や、少年サッカーの練習などに関わっていて思うことは、人材育成や練習は、ことごとく人のコンフォートゾーンを上げるためにある、ということです。
快適な位置で、そのままで再現性の高いことをやっているだけでは成長はありません。サッカーであれば、コンフォートゾーンを上げるためにやる練習でなければ意味がありません。人間としての成長にも、選手としての成長にもつながりません。
私は、仕事においても少年サッカーにおいても、関わる人のコンフォートゾーンを上げることに貢献したいと考えています。もちろん、上げたいと思わない人に押し売りするつもりはありません。ただ、それはリーダーとしての私の力不足であると反省します。
感覚は人それぞれ
コンフォートゾーンにいるかいないかと言う感覚は実は人それぞれであり、感覚が鈍いというか精神的に強い人はコンフォートゾーンを超えているにもかかわらずその状態を継続して身体や精神を壊すことがありますので注意が必要です。
また、そのような感覚が鈍い(または強い)人は、周りの人についても同じような感覚で見てしまうと、周りの人をつぶしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
なぜ、コンフォートゾーンを上げる必要があるのか
快適なゾーンにいるのであれば、それでいいじゃないか。という声もあろうと思います。それにも関わらず、なぜコンフォートゾーンを上げる必要があるのか?
それは、人生や組織の目的によります。先ほど「リーダーの仕事は関わる人のコンフォートゾーンを上げること」と申しましたが、それは、「関わる人にコンフォートゾーンを上げたいと思ってもらうこと」と言い換えることもできます。
コンフォートゾーンを上げたい、と思ってもらうような目標、更に言えばなりたい将来像を持ってもらう、それを示すことがリーダーとしての役割であると思います。
そのためには、「コンフォートゾーンを抜け出してでも向かいたいゴール」をリーダーが示すこと、また、自分自身が目指したいゴールを自分自身で打ち立てることの支援をリーダーがしてあげることが必要だと思います。
会社、組織におけるコンフォートゾーンについて
会社と言う組織についても同じくコンフォートゾーンというものがあります。経営者はやはりコンフォートゾーンを超えて組織の成長を促す必要があるのです。コンフォートゾーンに居続けると会社は衰退していきます。なぜならば社会は変わっていくしお客様や競合他社も進化していくからです。
経営コンサルタントとしての仕事は、組織をコンフォートゾーンから外に出す事です。闇雲に外に出せばいいというわけではなく、なりたい姿に向かって外に出る勇気付けを与えながら支えていくとあ仕事が経営コンサルタントであると私自身は考えています。
まとめ
・コンフォートゾーンを上げることが成長につながる
・リーダーとしての役割はコンフォートゾーンを上げること
・コンフォートゾーンを上げたいと思うゴールを示す・または見出す手伝いができるかがリーダー、コーチにとってとても大切
・コンフォートゾーンは、大人も子供も平等に存在する
・コンフォートゾーンを上げるには、自分自身のコンフォートゾーンの自覚、相手にとってのコンフォートゾーンの正確な把握が必要
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