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経験コントロールの重要性

自分自身が成長したい場合も、誰かを成長させたい場合も意識するのは成長したいことに対する実践的な経験をどれだけ積めるかということです。

これを私は経験コントロールと呼んでいます。
当たり前すぎることなのでちょっと恥ずかしいですが。

人生のキャリアを決める時にも、自分自身がどうなりたいのかということを明確にしていればそうなるために必要な経験を積める環境を選ぶことができます。

人生にしても会社の経営にしても同じことですが、なりたい姿になるために必要な経験やトライをしていないことがとても多いのです。

経営における経験コントロール

会社経営において、必要な経験とは何かというと日々の執行だけではなく中長期を見据えた経営目線を持つことです。
中長期を見据えた経営目線を持つと言うのは、実際に中長期を見据えた舵取りを行う立場にならないとわからないこともあります。

ただ、いきなり経営者になれるわけでもないので中長期のことを考えた経営会議等の場で中長期を考える経験を積み、そこで出た仮説をアクションをしてPDCAを回していくと言う経験を繰り返していくことが有効です。

今の業務の延長線上に、ほんとに会社の未来があるのかと言うことを考え、今とは違うアクションを徐々にでもとっていくということが経営においてはとても重要なのです。経営にとっては、昨日と同じことをやっている限りそこにチャレンジはありません。
お客様の求めるものに対してチャレンジという名の提案を繰り返していくことによってお客様が具体的に何を求めているかということを知ることができるのです。

新しい商品サービスをお客様に提案をするときに、実際に提案をしてみなければお客様の声は聞けません。新しい商品サービスを提供する前にあれこれ考えすぎていても実際には何も進んでいかないのです。

テンポ良く新しい商品サービスを提供しながらお客様の声を聞くと言う1連の流れを経験することがとても大切なのです。

サッカーの練習も経験のコントロール

少年サッカーの練習においても、練習をしてもらいたいアクションがその練習で何秒に一回出てくるかということが重要です。
練習したいアクションが、どの程度反復できるのかと言うことが結局は練習の生産性を決めると言っても過言では無いのです。

反復による経験数の数と同様に、実際の試合と同じような強度や環境で、心理状態でその経験を積む数を増やしたいのです。

このように考えていくと、サッカーの練習も子供たちが試合で経験することを心理的な面も含めて再現をすることがとても重要になってきます。口で言うのは簡単ですが、実際にはとても難しく苦労しています。

子供たちがサッカーにおいて成長するために、必要なことを必要な強度で必要な数、経験をさせてあげる環境設定をすることがコーチにとって1番重要な仕事だと思います。

1番重要な事は内発的動機

いろいろ言ってはいますが、1番重要な事は内発的動機を持つことであって自分自身が会社の経営を担いたいそのためにはどうすればいいのかと言う主体性を持つこと。
そしてサッカーで言えば自分自身が将来の夢を叶えるためにどうなりたいのか、そのためにやらなければいけない事は何なのだろうかと言うことを自分自身で探すようになることです。

自分自身で探すようになった人たちに対して、次に述べる大切な問いかけを繰り返していくことによってその人は勝手に伸びていくと思うのです。

コンサルタントやコーチは、自分自身でそれを求める人たちにこそ効果があります。

大切な問いかけ

経験コントロールを有効に生かすための大切な問いかけがあります。それは、

本当になりたい姿はどんな姿なのか、そしてそうなるためにはどのような経験が必要なのか。

と言うことです。
経営で言えば、将来の経営ビジョンと言うことになりますし、サッカーで言えば将来の夢、チームの将来像と言うことになると思います。

具体的な将来像をイメージすることによって、具体的に何をしなければならないのかということが決まってきます。そして具体的にやることについてどのような環境であればその経験を詰めるのかと言うことをまずは自分の頭で考えてみることが大切です。

コンサルタントやコーチの役割

経営コンサルタントやコーチは基本的には内発的動機を持った人たちに対して、求めていることを明確化することや、それに必要な経験を必要なだけ積んでいただく環境設定をどのように作っていくか、そのようなことを通してなりたい姿を実現するサポートをするために存在するのだと思います。

自ら内発的動機を持って実現したいことを共有してもらい、それを実現するためにどのような経験を積めば良いのか、どのような考え方で臨めば良いのかと言うことをコーチするということです。

そのためには、内発的動機の具体的な内容を引き出すためのコーチングスキルや、信頼関係を構築する力、そしてその姿を実現するために具体的にやらなければならないことを整理し伝える、そしてディスカッションをしながら共通認識を持ってPDCAを行う仕組みまで落とし込めることが大切です。

あくまでコンサルタントやコーチはサポート役であって、主役は経営を担う人たちやサッカーをプレーする少年たちです。この主役たちをどのように幸せにするかと言うことを考えるのがコンサルタントやコーチの役割だと思います。

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