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空港でスパイ容疑をかけられるも、無事生還。商社からやってきたパワフルビジネスプロデューサー 平野美優

ここで発信していくのは、GOメンバーのポートフォリオ。
コーポレートサイトだけでは伝えきれないメンバーたちの強みや私生活のあれこれについて、できるだけくわしくお伝えしてまいります。

The Breakthrough Stories第7回は、Business Producer(以下、BP)の平野美優(ひらの みゆ)。
三菱商事に入社後、主にアパレル領域でマーケティングからOEMまで幅広く経験を積み、新規事業としてサステナブルファッションのD2Cブランド立ち上げを経験したのち、2022年5月にジョインしたメンバーです。

人生で最も負けられないと思った勝負は、「空港でスパイ容疑をかけられたとき」という(!)平野の、The Breakthrough Storiesを聞きました。

平野美優 (ひらの みゆ)
2017年三菱商事入社。前職では、主にアパレル業界にて事業投資やマーケティング、及びグローバルブランドのOEMやSCMにおけるDXプロジェクトを推進。全バリューチェーンを広く担当した経験を活かし、新規事業としてサステナブルファッションのD2Cブランドを立ち上げる。
VUCAの時代、論理的・合理的課題解決に加え、潜在課題発掘や人の感情に寄り添うデザイン思考の重要性を感じ、2022年5月よりGOに入社。新しい世界に飛び込むことが好きで、語学力と体力を活かし世界30ヵ国以上を巡る。世界中の子供たちの夢を集めた本を出版するのが小さな夢。写真は趣味のヨガをしている時

商社から広告業界へ。

——前職では何を?

2017年、三菱商事に入社しました。
主に繊維業界で、事業投資からマーケティング、グローバルブランドのOEMまでを幅広く担当。原材料の調達から製品配送までのいわゆるSCM(サプライチェーン・マネジメント)におけるDXプロジェクトなど、組織横断の取組みを起案・推進したりもしていました。全てのバリューチェーンを広く担当させてもらった経験を活かして、終盤では新規事業としてサステナブルファッションのD2Cブランドの立ち上げを行いました。

——GOに入社しようと思った理由は何だったんですか?

世の中の大きな変化の中で、正解の無いこの時代には、商社で行っていた論理的に課題を解決することに加え、そもそもセンスある課題設定をすることが求められている、と強く感じたためです。またブランドの立ち上げを経験してからは、人から共感されるブランディング・PRスキルの必要性を痛感したというのもあり......。その両軸を経験できるGOへの入社を決めました。あとは、20代のラスト数年間を、なるべく「厳しい」場所で修行したいと思ったからです(笑)。

——今までのキャリアで、ターニングポイントとなった仕事はなんでしたか?

先ほどお話しした、D2Cブランドの立ち上げです。「会社のリソースを活用した新規市場・機能獲得できる事業立上げをせよ」というミッションのもと、初めはたった一人、毎日ドアノックで協業パートナーを探して練り歩いていました。社会における"企業"の存在意義、自分の強み・弱み、企業という組織に所属する意味を考えるきっかけにもなりました。

循環型事業(リサイクル素材の開発、限定受注生産、機能性に優れ長期愛用できるアイテム)を通じ、アパレル産業に対するサステナブル・ニーズに応えるブランド「NAGIE(凪へ)」

——特に苦労したことはありますか?

SDGsは、誰がどう見ても明らかに「取り組んだほうがいい」目標だと思うんです。でも、関連事業の方々とお話ししていくうち、そうした取り組みの認知を広げる難しさ、ビジネスとしてスケールさせることのハードルの高さがわかってきて......。道徳的、理論的な正しさと、実行の難しさのギャップにはとても苦戦しました。

とはいえ、SDGsに向けた取り組みは、隠れた歪みを持っている場合も多くあります。そういった問題が議論されないまま、表面的な発信やブームだけでお金やメディアが動いていくのも目の当たりにしました。理論や慈悲だけでは人は動かないことを痛感しつつも、改めてビジネスで社会課題を解決したいと思いましたね。

——GOでは今どんなことを?

領域としては商品プロモーションから企業ブランディング、社会課題文脈の啓発活動まで幅広く担当しています。業界も美容・コスメからインフラ、行政までとさまざまです。どのプロジェクトも正解はありませんし、正直に言って難しい挑戦ばかりです。でも、課題が難しいものであればあるほど燃えてくる性格なので(笑)、得手不得手は特に意識せず常に全力です。

——前職は主に繊維業界に従事していたとのことでしたが、今の案件の広がりはどうでしょう?

抽象と具体の行き来で物事を考えることが好きなので、分野・業界を横断して、知見やネットワーク、リソースを繋ぎ合わせて考えられることは楽しいです。既存の枠に囚われない発想・実装に取り組めていると思います。

——GOに入社してから、1番うまくいったと思う仕事はありましたか?

まだ、ないです。前職で学ばせて貰った事業企画や設計、社会実装のスキルと、GOの強みである社会的インパクトを持つクリエイティブ企画力を掛け合わせて、事業(ビジネス)としてのクリエイティビティを追求していきたいです。

負けず嫌いのポジティブ人間

——社内ではよく、どんな人だと言われますか?

「キャリアの振り幅すごい」。「人と目を付けるところが違う」。
あとは、見た目とのギャップが大きいとよく言われます。「ピュアな天然かと思いきや、戦略家でちょっといじわる」なんて言われることも......。要するに、つかみどころのない変な人なんだと思います(笑)。

——社内で「これだけは負けない」と思うスキルはありますか?

他の人の「これだけは負けないと思うスキル・知識」を見つけること。私、人間観察が大好きなんです......。性善説で生きているポジティブ人間、かつ負けず嫌いなタイプなので、人の良いところ・優れているところを見つけて仲良くなること、ついでにその人の良いところを盗んで自分のものにしちゃうことが得意......とまでは言えないですが、好きなんです(笑)。

——ここからは平野さんの人となりがわかる質問を。“マイベスト”なコンテンツってありますか?

①『 Собачье сердце 犬の心臓』/Михаил Булгаков ミハイル・ブルガーコフ (1891-1940)
優秀な外科医に人間の臓器を移植された野良犬が、徐々に人間の姿に変わっていき、ついには自らシャリコフと名のって野卑な言動や、革命陣営へ露骨な接近をしていく......というロシアのSFです。約100年前に執筆された小説なんですが、「自分の手には負えないものを作り出してしまった」というロシアの社会主義革命に対する皮肉や、科学に対する懐疑的な姿勢など、混沌とした現代社会で色々と考えさせられる作品です。“THE ロシア”って感じですね。

②バレエ『ジゼル Giselle』
バレエ作品で特に好きなのがこの『ジゼル Giselle』。こんなに苦しくなるほど人を愛してみたい......と思ってしまう、ロマンティックバレエの傑作のひとつです。かわいらしい村娘である主人公ジゼルが、結婚を目前に悲しい死を遂げ、怒りを秘めた妖精となるお話です。1人で2つの役を演じる豊かな表現力、スピードのある回転や力強い跳躍をはじめ、素晴らしいテクニックは見ものです。ダンサーによって解釈が異なるため、ひとりひとりで表現が違うのもおもしろいです。

——平日に「今すぐ」3連休を取れるとしたら、何をしますか?

3連休と言わず3週間くらい欲しいところですが、バックパックにカメラ、本、ノートとペンだけ入れて、シルクロードをめぐる放浪の旅に出たいです。

——人生で1番負けられないと思った勝負はありますか?

ロシアの空港でスパイ容疑をかけられ、1時間ほど尋問を受けたり賄賂(?)を取り立てられそうになった時です。身の危険を感じつつ、ここでもまた負けん気が発動してしまい、最後まで自分の身の潔白と尊厳をロシア語で主張し続けました。結果、賄賂も払わず無事に解放されたのでよかったです......。

——GOのキーワードは「変化と挑戦」です。最後に、平野さんにとっての変化と挑戦の定義を教えてもらえますか。

やっぱり、自分にとってはビジネスを通じた社会課題解決です。綺麗事ばかりじゃないからこそ、関係者全員が本気で向き合っていけるビジネスは、社会の遠心力になると思っています。その力を活用して、開発途上国や恵まれない環境にいる子どもたちが、独自のポテンシャルを発揮して自立自走できる仕組みを創っていきたいです。


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