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【実践編4:“常にリーダシップをとれ!” ん? それ本当?】

 おはようございます。社会でも学校でもリーダシップをとれとか、優秀なリーダーが組織に必要。。。と耳にタコができるくらい聞きます。今日は本当にそうなのか?というあたりについて経験踏まえて書きたいと思います。

◆リーダシップを取るだけが大事?

はい、知ってます。もちろんリーダーシップは大事です。ネットで調べると組織ベースさんのHPではリーダーシップについて下記のように言っています。

リーダーシップとは「指導力・統率力」などと表現され、ある一定の目標達成のために個人やチームに対して行動を促す力のことです。基本的なポイントとしては主に以下の3つがあげられます。

・目標達成のためのビジョンを示す
・ビジョンが実現するように、スタッフのモチベーションを維持しながら励ます
・ビジョンを実現するにあたって問題となる部分を解消する

チーム全体で成果を上げるには、リーダーの力だけでは成し得ることはできません。メンバーそれぞれが周りに好影響を与えつつ、どのように行動していったらいいか自主的に行動していけるように導く力が求められるのです。

要するに、チームの方向性を導くということですよね。でも、もし、みんながみんなリーダーシップを持っていたらどうなってしまうのでしょうか。船頭が多ければチームの方向性なんて定まるわけないし、変な派閥みたいのができてしまう可能性もあります。それと、いくらリーダーシップがあって、チームを導く力があっても、チームメイトがやる気がなかったらリーダーがいくら言っても変わらない場合、やらされ感があふれる場合があります。そこで、チームにはもう一つの力が必要になってきます。

◆フォロワーシップも必要なんです。

そこで、フォロワーシップが必要なんです。それなんやねん。という話だと思うのですが、nomad journalさんはHPで下記のように記載しています。

フォロワーシップとは、フォロワー(部下、リーダーを補佐する人)が組織のリーダーの支援、組織へ貢献するために、受け身ではなく能動的に・自律的に考え、行動することを指します。日本では言葉自体が定着して間もないため、あまり学ぶ機会がないとも言えるでしょう。

 リーダーの支援を受け身ではなく、能動的、自律的に考え行動すると言っていますね。私は、フォロワーシップを考えるときにリーダーと他のチームメンバー、チームメンバー同士の“かすがい”をイメージします。もしくは、つなぐ媒体になる、潤滑剤になるようなイメージもします。これが結構重要なんですよね。リーダーシップだけではうまくいかない。常に改善や改革派、トップダウンの意思と、ボトムアップが共鳴するところでしか発生しないのです。そのボトム側をアップするのがフォロワーシップというわけです。これは組織の大きさは関係ありません。小さなチームでもこの構図は常に発生すると思います。フォロワーシップの研修なんかもあったりします。

◆タイの現場での違和感

 長い前置きをしてしまいしたが、ここからが本番です。重要なことは、今自分のチーム(組織)は、リーダーシップが必要なのか、フォロワーシップが必要なのか自分なりに見極めることだと思うのです。そして、場面に応じてカメレオンのように自分の立ち位置を変化させていくことが必要だと思うのです。
  私はタイに3年前に来ましたが、タイに派遣が決まった時、派遣員としてリーダシップを発揮して改善を進めてほしいと言われたことがありました。私も赴任当初は私も何らかの結果を早く出したいという思いもあり、リーダーシップを発揮し改善を進めたいという思いもありました。しかし、赴任してみると何か違和感があったのです。その部署のタイ人の中に、きちんとした強力なリーダーがいたんですよね。そこで私は本当にリーダシップ(自分が方向性を示す)を発揮すべきなのか、ふと立ち止まりました。3,4年程度で毎回変わる日本人よりも、長く盤石なタイ人のリーダー・もしくはそのチームがやりたいことをサポートすべきなのでないかと感じたのです。そして、その時には、そのチームには能動的にリーダーをサポートする人間が必要だったのです。まさに違和感の正体はそこだったのです。

◆時と場合によるリーダーシップとフォロワーシップ

 やたらめったらに、リーダーシップとってもローカルをを混乱させてしまうだけと感じました。なので、彼らのやりたいことを明確にして挙げて、それに対してのサポートを行ったのです。(例えば、トップマネジメントに言いにくいことを言ってあげて実現してあげる。などです。)最初の一年このことに徹することで、信頼と関係性を少しづつ構築していくことができました。もしいきなりリーダーシップを新たに発揮して、違うことを言い出して強引に進めていたら総スカンになっていたでしょう。
 しかしながら、時が過ぎるにつれ場面は変わるのですね。2年以上たってくるとタイ人のリーダーがちょっと方向性を見出せない、困っている時期が訪れるのです。まあ、たまたまそういう時期だったと思いますが。そんなときなんですよね。リーダーシップを発揮すべきなのは。(信頼関係を築いている前提ですが)そこで、前に出て陣頭指揮を執るようスタイルを変えました。そして、方向性が決まってアクションが見えてくるまでリーダーシップを発揮し、ローカルで動けるようになると、またフォロワーシップをとる側に戻るといったように立ち回っています。カメレオンのようにちょこちょこ立ち位置を変えていくイメージです。

◆リーダーシップもフォロワーシップも

 課題がない組織なんて絶対にありえません。ですので、常に自分のいるチームにリーダーシップは足りているのか、フォロワーシップが足りていないのか俯瞰する必要があります。直感で構いません。足りないと思った方を実践してみることが重要だと思っています。リーダーシップが足りないと思ったら自分で問題を分解して、提案して新たな方向性をアクションを見出す。別に実際にリーダーや上司であるかなんて関係ありません。上司を動かして変革のコアになっていけばいいのです。一方、方向性を見出したいと思ってリーダーシップを発揮しようとしている人がいたとしたら、リーダーの思いを明確にすることをサポートし、それを説明し、実行する場を構築サポートするというようなことをしていけばいいと思うのです。若い方はいきなり両方できるなんて難しいと思います。だからこそ、勇気をもって実際に仮説を立てて進めてみればいいと思っています。

◆強いものが生き残るのでもない、変わるだけでも足りない

 学生時代、当時の松下電機の副社長さん学校に講演にきて、懇親会があり参加したことがありました。その時、話をしている中で

ダーウィンの進化論では、強いものではなく、知性があるものでなく・・・・変化に対応するするものだけが生き残ると言っているがそれだけでは今はダメ。自分の立ち位置を俯瞰して正しい方向に変化するものだけが生き残るんだ。難しいよ。よく覚えておいてくれ。

と言われました。もちろん、これまで書いてきたようなことに言及しているとは思いませんが、俯瞰して自分を変えていくという点は、通じるところがあるなと10年以上の時を超えて気づかせてもらったと思っています。

◆最後に

 本日は、リーダーシップとフォロワーシップについて、粋がって投稿させていただきました。
 次回は、ちょっとマニアックですが、またもや後輩と会話している中で面白いネタがでてきたのでそれを投稿したいと思います。“出張前に出張レポートを完成させる?上司とのアウトプットイメージ摺合せの一例”について投稿したいと思います。
 なお、下記noteリンクに、ものづくりに携わる人であれば、必要であろう内容を対話形式でまとめています。もしご興味あれば、覗いていただければ幸いです。スキ・フォローいただければ嬉しいです。

1,5Sの基本ステップ(トヨタ流 最強の5Sに沿って)
https://note.com/go_nakajima/m/m79498fd10844

2,トヨタ生産方式とTOC理論
https://note.com/go_nakajima/m/m42a373704009

3,マネジメント基本知識(ドラッガーの“マネジメント”と“もしドラ”)
https://note.com/go_nakajima/m/m0156b3990410

4,会計の基礎知識(“餃子屋と高級フレンチではどちらが儲かるのか?”)
https://note.com/go_nakajima/m/m69b232fea139

5,ビジョナリーカンパニー解説
https://note.com/go_nakajima/m/mef0e98284fcb

6,両利きの組織をつくる解説
https://note.com/go_nakajima/m/m815340ebf984

7,アドラー心理学(もしもアドラーが上司だったらに沿って)
https://note.com/go_nakajima/m/mf97d52aa0e88

8,心理的安全性の理解
https://note.com/go_nakajima/m/madc85f111bf3

9,IT全般知識、情報リテラシー、要件定義
https://note.com/go_nakajima/m/m8d3d5281b6e3

10,ザ・会社改造
https://note.com/go_nakajima/m/m676e200dfe1f

11,自工程完結
https://note.com/go_nakajima/m/m79498fd10844

12,見える化
https://note.com/go_nakajima/m/m9f1d1ce130c7

休憩がてら、番外編マガジンもありますw


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