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FUJIFILMのカメラはなぜこんなにもユーザーから愛されているのか?

こんにちは。
神戸でフォトグラファー兼学生をしているGo Mitarai @otearai0312 です。

1月20日はFUJIFILMの誕生日ということで、Twitterでも "#FUJIFILM生誕祭" のハッシュタグがすごく盛りあがっていましたが、私自身も愛用のX100Vで撮った写真をちゃっかり投稿しておきました笑

生誕祭はFUJIFILMさんが企業として開催しているのではなくユーザーが自ら行っているようで、ここから見て取れるように他のメーカーと比べてユーザーからの愛され度がハンパないですよね。
よく写真仲間と話をする時も、FUJIユーザーは全員と言っていいくらいFUJIのカメラへの情熱を語りだします笑
写真をやっている方なら一度は「FUJIはいいぞ」という言葉も聞いたことがあるのではないでしょうか?笑

昨今ではSONYのαやCanonのEOS R、NIKONのZに代表されるようにフルサイズミラーレス市場が盛り上がっており、APS-Cというセンサーサイズでは見劣りするFUJIFILMですが、今回はそのFUJIFILMのカメラがなぜここまでユーザーに愛されているのかを自分なりに考察してみます📸


1.色が良い

すでに言い尽くされていて言うまでもないと思うので1番目に書きます笑
私はSONYとFUJIFILMのカメラを使用していますが、やはりFUJIFILMは記憶色と呼ばれるように色が良いです。フィルムシミュレーションを使用したJPEGの色についてはよく言及されますが、個人的にはRAWでしか撮影しないので色については特にFUJIじゃなくても良いと思っていました。しかしSONYのカメラを買ってからRAWでもメーカーによって色乗りが大きく異ることに気づき、やはりFUJIFILMは色乗りがよくレタッチがしやすいです。
Lightroomでエディットする時は自分のプリセットを当てるのですが、その際プロファイルでFUJIFILMのPROVIAを適用するようにしています。そうすることでレッドやイエローが印象的になり、グリーンが深みのある色になるので気に入っています。


2.物理ダイヤル

FUJIFILMを他のメーカーと比較した時に大きく異なるのが、絞りリング・シャッタースピードダイヤル・ISOダイヤルが物理的についていることです。フィルムカメラを彷彿とさせるデザインなのですが、これらのダイヤルは見た目というデザインだけでなく機能美としてのデザインも兼ね備えています。というのも、回した分だけ設定が変わるのでより直感的に素早く変更できるんですよね。他のメーカーのダイヤルだと電子的にシャッタースピードやISOなどを割り当てているため、これくらい回せばこれくらい変わるというのが分かりにくく、ついつい回しすぎたりしてしまいます。
また物理ダイヤルは電源オフの時でも設定を変更できるという圧倒的な優位性があります。特にスナップ写真のように常に移り変わりゆく状況の中で最高の1枚を目指す人にとっては重宝します。スナップ文脈でいうと、フルサイズに比べて小型軽量なので取り回しがしやすく目立ちにくいというメリットもありますね。


3.クラシカルな見た目

物理ダイヤルに加えて全体的に角ばったデザインが、より往年のフィルムカメラらしさを思い起こさせてくれます。私はX100Vを愛用しているのですが、一世代前のX100Fと比べてよりエッジの効いたデザインになっていて、スペックだけでなくデザインも洗練されていっているのが見てとれます。
上述したようにSONYとFUJIの2台持ちなのですが、FUJIはいい意味でメカメカしくなくファッションにもすっと馴染んでくれるので、写真だけを撮るぞ!という日でなければとりあえず100Vをぶら下げて出かけます。


4.所有欲を満たしてくれ、撮る気にさせてくれる

クラシカルな見た目と関連するのですが、FUJIのカメラは何より所有欲を満たしてくれます。私レベルになればFUJIのカメラを愛でながら酒を飲むことだってできます。
すみません話がそれましたが、所有欲を満たしてくれるため常に持ち歩きたくなるんですよね。また、(上述したファッションに馴染むのに加え)フルサイズと比べてコンパクトであるため写真を撮るつもりではなくてもとりあえず持っていこかという気分になり、結果的にシャッターチャンスを逃さないという強力な強みがあります。写真を構成する要素として色や構図などがあって、それらは後から編集でなんとかなるものが多いですが、シャッターチャンスだけは逃したら終わりなので常に持ち歩きたいと思わせてくれるのはかなり重要なことだと考えています。


5.レッドオーシャンにおける競争優位性

市場が成熟期から衰退期へと差しかかったデジカメ市場において、FUJIFILMは経営学的に面白いポジションをとっているなあと考えています。
スペック競争は各メーカー頭打ち状態にあり、ぶっちゃけフルサイズミラーレスはどのメーカーのものでもできることはほとんど同じです。そんな中無理やり不必要な機能をつけていって結局ユーザーの求めていないプロダクトができあがってしまった結果、市場から淘汰されるという現象は歴史が教えてくれます。ガラケーの機能を増やすのに一生懸命だった日本企業がiPhoneの登場によって一気に淘汰されたのが最たる例ですね。
そんな中FUJIFILMはスペックではなく所有欲を満たしてくれる"なんかいい"を追い求めているように思います。そのなんかいいを分析すると上述したクラシカルなデザインであったり物理ダイヤルであったりするのではないでしょうか。掃除機という成熟した競争市場において、ダイソンが洗練されたデザインという強みを活かして価格競争から脱して独自のポジションを築いているのに似ています(ダイソンは高いのに売れている)。
オリンパス撤退のように昨今は悲観的なニュースの多いカメラ市場ですが、FUJIFILMは機能の市場から意味の市場へシフトしているため粘り強く残るのではと考えています。


最後に

今回はFUJIFILMの考察と見せかけてちゃっかりFUJIFILMへの愛を書き綴らせてもらいました笑
衰退期にあるデジカメ市場ですが、もっともっとユーザーから盛り上げていって末永くカメラで写真を撮るという営みを楽しんでいけたらと願うばかりです。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます!
みなさんも良き写真ライフを!


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