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私たちのプロダクト組織は、成功する組織になるための要素を満たしているか?

以前在籍していたタクシーアプリGOについての記事です。
現在は所属していませんので記載当時の情報としてご理解ださい。
最新情報はGO株式会社までぜひ問い合わせをしてみてください!(多分歓迎されます!)

こんにちは、フリーランスでプロダクトマネージャーをしている @go-go-pdm と申します。
https://twitter.com/go_go_pdm

■自己紹介
現在、フリーランスで「アプリやDXに関する商品企画・開発(プロダクトマネジメント)支援」の仕事をしています。

プロダクトマネージャー歴12年です。
ex)フリーランス←メルカリ←タクシーアプリGO←DeNA←スマートロックAkerun←SoftBank

noteでは、経営・企画・プロダクトマネジメント・キャリア(転職)の情報発信をしています。

https://twitter.com/go_go_pdm




これは Mobility Technologies アドベントカレンダー2021の4日目の記事です。
本企画は弊社社員の個々の活動による記事であり、会社の公式見解とは異なる場合があります。

https://adventar.org/calendars/6771

こんにちは。
タクシーアプリGOのプロダクトマネージャーのgotaです。
今日はPdMとして初めてのブログを書いてみたいと思います。

今回のテーマは「私たちのプロダクト組織は、成功する組織になるための要素を満たしているか?」です。

私たちの開発体制はどれくらいのレベルなのかをプロダクトマネージャー目線で、自分の頭の整理をしながら書き進めたいと思います。

テーマ選定のきっかけ:よりよいプロダクト組織にしたい

これを書こうと思ったきっかけですが、普段私は一緒に働くエンジニア・デザイナーへの感謝の気持ちでいっぱいなことがあります。

どの点で感謝しているかと言うと、
(こんな私だけど、一緒にふだん働いてくれてまじありがとうというのがあるのですが)
Mobility Technologies(MoT)のエンジニア・デザイナーは主体的に組織や自分たちの働き方をより良いものに、楽しくしていこうと動くメンバーが多いからです。

プロダクトマネージャーは時として「孤独」です。

開発サイドからは「なぜこんなことをしないといけないのか」と言われ、ビジネスサイドからは「あれはまだか」と板挟みになることもあります。

開発組織をリードしていく立場でもあります。

リードしながら、メンバーの想いがついてこないことが続き、ふと頑張っているのは自分だけなのではないか、と
そんなあり得ない、間違った方向に勘違いしてしまうこともあるのです。

その点、Mobility Technologies(MoT)で一緒に働くエンジニア・デザイナーは前向きです。
むしろ私の方がリードしてもらっているくらいです。

いつも「どうやったらうちのチームはよくなるのか」を一生懸命に考えてくれるエンジニア・デザイナーのメンバーに感謝を伝えつつ、
プロダクトマネージャーとして、よりよくするためにはどうしたら良いのかを考察したいと考えたのです。

プロダクト組織レベルの測り方:組織の3要素理論

「僕たちはどれくらいのプロダクト組織レベルなのだろうか?」を考えるとき、そもそもどうやってレベルを測るのか?というのがあると思います。

正直、どのような測り方にもメリットもあればデメリットもあると思いますので、どうやって測ってもいいのですが、
今回は「成功する組織になるための要素を満たしているか?」という視点で考えてみます。

今回の考察で用いる理論は、私が大学時代に専攻していた経営学&産業組織心理学から「組織の3要素(バーナード)」を用います。

https://note.com/kengomori/n/n28974245f827 より引用

組織成立の3要素とは?

詳しくはリンク先をみてもらえればですが、
ざっくり言えば(成功する)組織として必要な要素は3つある、という考え方です。

私のこれまでのビジネス経験からみても、うまくいっている組織はこの3要素をしっかりと満たしていると実感することが多かったです。

では、その3要素とは何かを確認します。

① 共通の目的
② 良いコミュニケーション
③ 協働の意欲

簡単にそれぞれを解説します。

① 共通の目的

意外とここが曖昧な組織は多いのではないでしょうか?

本当の意味でスクラムを組んで、課題やタスクにチームでタックルするためには、視点を合わせた「目的」が必要です。

そして、良い「共通の目的」とは、「定量的」「シンプル」であることです。
スポーツで例えるとわかりやすいですが、「ワールドカップでベスト8を目指そう!」などです。

ビジネスや会社で考えると、マクロな視点だと「企業理念」であり、ミクロな視点だと「KGI/KPI」「今期売り上げ目標」などになります。

では、エンジニア・デザイナー・PdMを入れたプロダクト組織において、「定量的」で「シンプル」な目標は設定できているのでしょうか?

最近流行のワードをここに当てはめるのならば、「プロダクトビジョン」や「ノース・スター・メトリックス」はここに当たるでしょう。
※ 共通の目標は必ずしも「プロダクトビジョン」や「ノース・スター・メトリックス」でもないかと思います。

そのチームごとにフィットしたものがあるはずです。

弊社の組織で後ほどできている部分とできてない部分を記載します。

②良いコミュニケーション

コミュニケーションの場や頻度、コミュニケーションを取る上などでのルールがきちんと設定されているかが大切となります。

場や頻度というのは「Slack」などのツールであったり、「デイリースタンドアップ(DS)」のような仕組みを指します。

これらは良いコミュニケーションを取るための一つの手段に過ぎません。
ここに関しては実践している組織が多いかと思います。

「ルール」については、少し高度になりますが、「ティーチング」と「コーチング」の使い分け、「傾聴」や「アサーション」というスキルを状況に応じてチームメンバーが使い分けができているかというのが例となります。

コミュニケーションというのはただ話せば良いわけでないのはみなさん承知のことかと思います。
お互いの考えを引き出し、そして共通認識を作り、共通の目的を達成するために、コミュニケーションに関する設計が肝要です。

③ 協働の意欲

目的達成のために、チームワーク意識を一人一人が持つことができているかです。
互いを支え合いながら日々の仕事ができているか、というのにも言い換えることができそうです。

今時のワードでいえば「心理的安全性」を担保できているか、というのがしっくりくるかなと思います。
いわゆるソーシャルサポートと呼ばれるものです。

…さて、すみません、そろそろ書き疲れてきました(笑)
③の解説薄いですが、先に進ませてください(笑)

「私たちのプロダクト組織は、成功する組織になるための要素を満たしているか?」

かなりできている部分:③ 協働の意欲

正直MoTの開発組織も複数のチームから成り立ってますので、すべてに適用されるわけではないですが、
私が所属しているチームにおいては、協働の意欲を高めるための努力を一人一人が行っていると思います。

私が一番良いなと思っているのが、チームコンセプトです。
チームのコンセプトに、チームとしての働き方を規定しています。
「心理的安全性を高めながら仕事をしていこう」とチームで謳っているのです。

ちなみにチーム名は「チームハッスル」(笑)

また、それを計測するためにチーム単位で「eNPS(簡易版)」を取得しているところです。
チーム結成時の数値よりも今の方が高くなっているのはすごく良いことです。
面白い話としては、チームでのリモートワーク飲みがあった回のアンケートはスコアが良いというところですかね(笑)
やっぱり飲み会は馬鹿にできません。

心理的安全性を保つためのアクションは多々しているのですが、その辺りはよかったら直接聞いてもらえると嬉しいです。
お好きな人をお選びくださいませ。

https://meety.net/articles/t2--ne6n8y1e7ez

できている部分と改善の余地がある部分:②コミュニケーション

正直うまくいっているとは思っているのですが、敢えて改善点書きたいので、このポジションにしておきます。

私が所属するチームではDS(デイリースクラム)はもちろん、月曜の目標設定mtg、金曜の振り返りmtgと、コミュニケーションを取る機会を大切にしています。
また、最近ではoViceを導入するなど、リモートワークの中でも良いコミュニケーションを模索しています。

うまくいっている部分は「場」と「頻度」かなと思います。

逆に改善の余地があるのは「ルール」についてです。

とはいえ正直「ルール」がいらないくらい大人な方々ばかりなので、「ルール」がなくても困ってないのですが、
それでも今後人が増えたりチームメンバーのシャッフルもあると思うので、「ルール」については決め事をしておくべきなのでしょう。

また、コミュニケーションに関する手法をひとりひとりがつかんでいく、というのもプロダクトマネージャーとしてリードすべきポイントかと思ってもいます。

例えば、コーチングとティーチングの違いとか、傾聴とかマイクロカウンセリングの領域についてなどです。

https://hr.nttls.co.jp/column/knowledge/step1/detail-05.htmlより引用
http://shokugyo-kyokai.or.jp/shiryou/shokugyo/02-10.htmlより引用

ただ何度も言いますが十分にレベルの高いコミュニケーションが取れているとは思っています。

改善の余地がある部分:①共通の目的

ここの評価についてはチームメンバーにも納得できない人がいるかもしれません。

たしかにタクシーアプリ「GO」においては、事業とプロダクトの成功に向かって日々どんどんとリリースがされているのが現状です。

ペースとしても開発の量としても多く、そこはアプリの更新頻度などもみていただければ良いかと思います。
私たちは日々それらを一つずつ設計し、開発し、リリースして積み上げていっています。

一つずつ着実にタスクか課題を解消していくのも良い目標なのですが、プロダクトマネージャーとしてそれだけでは足りないのだろうと考えなければならないと思っています。

意識は高く持っていきたい。

タクシーアプリ「GO」の状況をお伝えすると、急拡大期を迎えており、これによりキャズムを超えてマジョリティーへの挑戦が始まっています。

ここの話は2021年11月に株式会社heyさんと対談を行った資料をご覧ください。

https://speakerdeck.com/go_go_pdm_careerconsultant/mot-heymot-hurotakutomanesiyadui-tan-zi-liao-20211028fix

マジョリティーへの挑戦がはじまると発生するのが、ペルソナの多様化・変化です。
利用するユーザが明確に変わるのです。

そうなると、これまでサービス開始のときから私たちが思い描いていた「この人たちにこのような価値を届けよう!」という共通の目標は、今のプロダクトフェーズにマッチしていないことになるのです。

それは、適切な目標とは言えないでしょう。

ですので、今新たに「プロダクトビジョン」を再設計し、それに合わせた「ノース・スター・メトリクス」が重要になるのです。

チームメンバーが迷わないように。

もちろんこれはプロダクトマネージャーがリードすべきことかと思いますが欲を言うならば、メンバーのみなさんとともに「共通の目的」を考えていきたい、との思うのです。

その方が、目的に対する納得度が違うでしょう?もっともっとプロダクトの戦略に対して口を出して欲しいのです。

私たちが一緒に良い働きをするために。

随分と長文になってしまいましたが、今回のテーマについては以上とします。

読んでいただきありがとうございます。

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