PdMが採用企画したら応募が数倍になった話
以前在籍していたタクシーアプリGOについての記事です。
現在は所属していませんので記載当時の情報としてご理解ださい。
最新情報はGO株式会社までぜひ問い合わせをしてみてください!(多分歓迎されます!)
こんにちは、フリーランスでプロダクトマネージャーをしている @go-go-pdm と申します。
https://twitter.com/go_go_pdm
これはプロダクトづくりのための挑戦とその成功・失敗談を綴るアドベントカレンダー powered by プロダクト筋トレの記事です。
※本記事は個人の活動による記事であり、会社の公式見解とは異なる場合があります。
こんにちは!株式会社Mobility Technologies(MoT)プロダクトマネージャーのgota(@go_go_pdm)です。
会社名は馴染みがない方もいるかもしれませんが、タクシーアプリ「GO」を提供している会社です。
私はタクシーアプリGOのプロダクトマネージャーを担当
& PdM中途採用面接官をしています。
今日のテーマは現役プロダクトマネージャーが採用の企画をしてみた話です。
■なぜPdMが採用企画をしたのか?
“やりたいことたくさんあるのに人がいない問題” がきっかけ
以前講演させていただいた内容からの引用ですが、
私がプロダクトマネジメントを担当している「タクシーアプリ『GO』」では日々多くの開発行い、頻度高くリリースをしています。
もちろんそのような状況では、ロードマップはいつも渋滞していて、やりたいことだらけという状況です。
そのような状況で「効率的な開発」や「有効な優先順位付」というのはPMとしてやるべき仕事で、
それはそれでもちろん行なっているのですが(どこかのイベントでここはお伝えしたいと思います)、
もう一つの有効な打ち手としては「人を増やす」というのになると思います。
ただし、最近ではPdM採用で困っている会社は多い印象です。
どの会社も「なかなか採用がうまくいかない。。」とおっしゃっている。
難しさの程度としてはエンジニア採用と同等くらいかな、というのが肌感です。
■どうしてPdMの採用が難しくなっているのか?
2点あると思います。
1つ目は、PdMという職種認知が進み、その役割がいたほうが開発が円滑になるよね、プロダクトの質がよくなるよね、と思う企業が増えたこと。
2つ目は、PdMとしてある程度「しっかりとした」経験を積んだ方を採用したいけど、PdMとして経験がある方が少ないこと。
■弊社Mobility Technologiesではどのように採用を行なっているのか?
もちろん弊社にも人事部に「採用担当」というのはいて、これまでも日々採用活動を行なっていました。
側からみていて私が感じたのが「採用広報の不足」であり、「Mobility TechnologiesのPdMってこんなことしてますよー!」ということの宣伝の必要性でした。
(人事部の採用担当もリソースが限られており、そこまでは手が回らなあい状況であった)
ということで以下の2点からまずはスタートしました。
①面接官&カジュアル面談の対応者になる
まずはどんな人が来ているのだろうか、またカジュアル面談のときにどのようなことを聞かれるのか、データ化が必要でした。
そのために、自分が直接対応者となってそれをデータ化していく作業をしました。
PdMが営業やサポートをやってみる感覚と近いですね。
②PMが集う各種イベントの登壇をはじめる
一番初めに出たのは「PO祭り・2021Spring」でした。
ここで対外向けのPdM制の資料を初めて会社として作成し、当日の講演・後日の資料閲覧含めて「見ましたよー!」という方が徐々に増え、
そこから「もっとこうしたほうがいいのでは?」というアイディアがどんどん浮かんで、施策を実行していきました。
■Mobility TechnologiesでPdM採用のためにしたこと
以下に一覧として記載したいと思います。
求人票の記載を変える
いまでしたら以下のクライス&カンパニーさんのブログを参考にするのが良いかと思います
その他にも、海外の求人票を参考にしたり、求人票の下にこれまでのリンク集を貼るなども有効です。
採用広報活動
スカウト & カジュアル面談
WantedlyやYoutrustを利用したスカウト
その他
リファラルインセンティブの整備と社内広報
プロダクトビジョンやノース・スター・メトリックスの整理(外部発信前提)
これらのことを約半年くらいで、だだだっ!とやった感じです。
■効果:応募者数が数倍増えたよ(でも本当の成果はこれから)
元々応募者がすごく多いわけではなかったのですが、それでも月あたりのエントリーが数倍に増えたのは担当していた身としては嬉しかったです。
特に効果が高かったものというのはなくて、本当にそれぞれの相乗効果を感じました。
やる必要がなかったものも特にないかなーと思います。
対談もやればやるほど、社内のPdMの仕事について資料化が進みますし、
対談もすればするほど、発信の仕方が磨かれるのでカジュアル面談の質も上がるなという実感です。
ここの部分について教えてほしい!という細かいお話聞きたい方は、ぜひコメントいただくか、TwitterでDM頂ければです。
ただ応募者が増えたからと言って、内定を受諾していただく確率も高める努力も必要ですし、入ってきていただいた方が成果を出せるように支援する仕組みも必要です。(ここ大事)
■これから採用面でやりたいこと
今年のpmconfの冒頭でも発表がありましたが、市場としてはまだまだPdMの数は少なくこれからPdMのキャリアを積む人が大半だと思います。
先述の通り、そういった方々を採用し、その成長をどれだけ支えることができるか、というのをテーマにやっていくのが良いと思っており、次はそこがチャレンジポイントです。
上手く成功事例やノウハウが蓄積できれば、それもまた採用広報に使えるかなと。
そして、エンジニア・デザイナー採用へのPdMとしての貢献も忘れてはいけないポイントです。
PdM採用をPdMが頑張る意味は「プロダクトの成功」確度を上げるためでしたが、もちろん作り手のエンジニアやデザイナーだって集まらなければいけません。
彼らに「PdMとして手伝えることある?」と質問したところ、
「どうやってプロダクトを作っているか?というのを聞かれる」
とのことだったので、開発スタイルや組織に関する資料は作成して他の部門でも使ってもらう仕組みを作れればと思います。
■PdMが採用企画をやってみた感想
Smart HR VP of Product の安達さんが以前ツイートされていましたが、「PdMは採用企画にも向いている」というのが確かにそうかもと思います。
と言うのも、採用に関しては結構わかりやすく「定量的な結果」が出るのと、あとは課題も明確にしやすく、
「課題解決」が本職であるPdMにとってはその対象がプロダクトなのか、採用なのかの違いなだけなためであるからです。
また、わかりやすい定量的な結果が出るほどありがたいことはなく(プロダクトだとイマイチ良い悪いの判断つきにくい結果出たりもする)
明確にターゲットのペインを掴みやすかったりもします。
例えば、そもそもの応募が少ないのであれば
・エージェントからの紹介数が少ないのか?
・リファラルの紹介数が少ないのか?
・自主応募の数が少ないのか?(WantedlyとかYoutrustとか)
・スカウトの数が足りないのか?
というのが堀りポイントであるし、
その先の、
・カジュアル面談から一次面接へ進んでもらえる数が少ない
・内定後の受諾数が少ない
と言ったように、
ファネル化してコンバージョンをあげるように取り組めばよいだけで、
これらがなぜ少ないのか?というはペインであるし、それぞれ課題を掴んで適切に対処していけば良いだけだったりします。
あ、最後にもっとも有効だなと感じている手段を紹介します。
それは「インフルエンサー化」です。
ロジカルに採用企画を分解すると、先ほどのような進め方がメインになるかなーと思いますが、
結局は「PdMとしての強力なインフルエンサーが社内にいること」が一番なのでは?と思います。
やはり実際にPdMとして強力なインフルエンサーがいらっしゃる企業の採用は強いと感じます。
強いプロダクトを作るために優秀なPdMを集めることが必要と考えれば、CPOなどのその組織のトップは積極的に対外発信を行っていくべきと考えます。
また、CPO以外のPdMメンバーについても、普段からネタを増やすために最新の知見を自分たちのプロダクトマネジメントに取り入れ、それの成果を対外的に発表していく姿勢というのが大切になります。
つまり、普段の仕事をいかに工夫しているか、がPRポイントになるということです。
<22年1月追記:PdM採用に関するご相談について>
ブログ公開後、多くのお問い合わせいただきまして大変感謝しております。
またすべてのお問い合わせに対応できず誠に申し訳ございません。
上述しましたが、多くの会社でプロダクトマネージャーの採用の難易度が急上昇しており、
どの会社でも採用に困っているというのがより実感するようになりました。
私自身もプロダクトマネージメントの普及にお役立ちできればと思いますので、情報交換ご希望される方はDM📩頂けますと幸いです。
プロダクトマネジメントが日本でも、もっともっと広まることを切に願っています。
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