博士がゆく 第18回「お金はお金のあるところに集まる」
こんにちは。ドクター細胞くんです😎
今日は少しでも競争的資金を獲得できる確率が上がるお話をしていきましょう。
今日の記事を読むべき人
→大学院生の経済事情が気になる人
→大学院への進学を考えている人
競争的資金を獲得するまでの流れとは
申請書を記入→提出→3~4ヶ月の審査期間→採用または非採用の通知
概ねこんな感じです。
さて
採用されるために重要なことは何でしょうか?
申請書を書くテクニック?
大事ですね。レイアウトや、書き方のコツはこちらの本で紹介されています。
教授のコネ?
同じく重要です。申請書を審査するのは全国の准教授や教授なので、教授が有名であればあるほど申請書は通過しやすくなると考えられます。
テクニックも教授のコネも重要ですが
細胞くんが最も重要だと考えているのは
資金のめぐりがいい研究機関または研究室を選ぶということです。
答えは簡単。
研究にはお金がかかるのです。
お金がある研究室→実験にお金をかけられる→結果がでる→結果が認められ、申請書が採用される→入ったお金で実験を行う→以下ポジティブループ
お金がない研究室は実験にお金をかけられない→実験が進まない→結果が出ない→申請書が採用されずお金が途切れる→実験にお金をかけられない→以下ネガティブループ
もちろん、資金がない中、工夫してお金をやりくりする研究室もあります。
お金があるのにそれをうまく使えずに没落してしまう研究室もあるでしょう。
なのでこれから大学院に進学するあなたは、とにかくポジティブループに入っている研究機関、研究室を選びましょう。
研究機関別の科研費獲得額はトップ20が50%を占める
まずは研究機関ごとに、どこにお金が巡っているのか見ていきましょう。
日本国内の研究費とは、ここでは科研費を指します。
科研費とは、独立行政法人日本学術振興会が行っている事業の一つで、
日本国内の研究費のほとんどは科研費から配布されているので、こちらに焦点を当てていきます。
データは令和2年に文部科学省により報告された資料を基に作成しました。
まずは科研費を獲得している研究機関トップ20
トップ20の研究機関が獲得している科研費は総額1,145億円です。
この年度に配分された科研費の総額が2,154億円ですので
これら20の研究機関だけで半分を超える科研費を獲得、使用しているのです。
ちなみにリンクを見にいってもらえると分かりますが、この表にはまだ続きがあり、1,300を超える研究機関がリストに含まれています。
もう一度言いますよ?
1,300の研究機関の内、TOP20だけで半分の科研費を使用しているのです。
こうなってくると、あとは簡単。
科研費獲得上位の研究機関は科研費を使用してポジティブループの中にいます。
一方で下位の研究機関では研究費が足りなくなるネガティブループの渦中でしょう。
もちろん私立大学は、学費から研究費を捻出したり、大学によっては多額の寄付があり、このランキングの限りではありません。
ランキング外で気になる大学がある場合については寄付の情報を調べてみましょう。
最後に
今日はお金が研究にいかに重要であるかということ、
あなたは研究費がポジティブループしている研究室に行くべきということ
どこの研究機関にお金が流入しているのかということ
について説明しました。
ランキングの中にあなたの大学や、あなたの行きたい大学は入っていましたか?
次回は研究室ごとに資金を確認していく方法について見ていきましょう。
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今日はこの辺で。
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