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博士がゆく 第5回「大学院ののち①企業就職」

こんにちは。ドクター細胞くんです😎

いつもコメントありがとうございます。

コメントのおかげでグッと
モチベーションが上がっていきます。

そんなコメントの中に

「子供が大学院に行くときの参考になる」と

とてもありがたい意見をいただきました。

自分の子供にはなるべく後悔のない道を
歩んでもらいたいものですよね。

僕も子供がいるのでよく分かります。

もう一歩踏み込むと

親御さんの心配事は、

「大学院に行って、ウチの子は幸せになれるのか?」

という一言に尽きるのではないでしょうか。

幸せと一口に言っても色々あります。

・結婚できるのか?
・希望の就職先が見つかるのか?
・大学院でライフ・ワークバランスはとれるのか?

その中から今日は

大学院卒業(博士号取得)直後の就職先

に焦点を当ててみていきましょう。

前回お金の話をしたばかりですしね。

→博士がゆく 第4回「お金について」

まずは、どのような進路があるのか
見ていきましょう。


主な進路は一般企業か研究機関

全国大学生活協同組合連合会の報告によると

希望の就職先は、修士は「一般企業」が46・2%と圧倒的に多く、「研究機関」を希望するのは1・9%。それに対して博士は「一般企業」と「研究機関」が半々でした。

全国大学生協連の研究会報告より抜粋

ふむふむ

どうやら卒業後の就職先は
一般企業か研究機関の2択になってくるようですね

では今日の記事では一般企業就職についてお話ししていきましょう。

一般企業就職は狭き門

一般企業への就職は
学生時代の就活と同じことを繰り返すと
思ってもらえれば差し支えありません

就職の方法として挙げられるのは

・正攻法の就職活動
・大学院生時代のコネを活かした就職
・教授のコネ

教授のコネを活かせる分だけ
大学院生の就活の方が楽そうに見えますか?

とんでもありません。

大学院での経験を活かすのならば
一般企業の研究開発を目指すことになりますが

文部科学省が統計を取った結果

一般企業が研究開発者として採用した人の
ほとんどが
博士ではなく修士取得者なんですね(下図)

研究開発者として採用された人の学位
研究開発者としての採用者数は修士が圧倒的

さらには
博士よりも学士(四年生大学を卒業した人たち)の方が
採用されているという恐るべき事実。

なぜなんだ!

こんなにも頑張ってきたのに!


企業にとって博士は扱いづらい

企業が博士よりも修士を採用したい理由は大体
以下の理由です。

・就職時に若くて28歳→年上の新人は扱いづらそう
・学歴があるため給与水準が高い→コスパ悪そう
・ずっと一つの勉強をしてきた→視野が狭そう

ハタラクティブより引用

書いていて悲しくなってきました。

そんな何となくの理由で敬遠されていたなんて

こっちだって

「年上の新人は扱いづらいだろうなぁ」

と申し訳ないと思っていたり

視野狭くならないように

いろんな本を読んだりしているのに。

それに社会経験も

今は大学院生の6割がアルバイトをしながら

大学院に通っているから

それなりにあるのに。。。

でも

高い給料は欲しい😋

コスパ悪くならないよう頑張るから!

そうなんです!

狭き門ですが
採用されれば、高い給料がもらえちゃうんです!


初任給はなんと29万円

厚生労働省が発表した学歴別の初任給を比較したところ、

大学院修士課程修了 23万9千円
大学卒       21万円
高専・短大卒    18万4千円
高校卒       16万7千円

厚生労働省HPより引用

修士卒でも約24万円のところ、

博士卒で企業に就職したブロガーの凡才博士さん(ブログ)は

なんと

基本給29万円からのスタートだったそうです

これはすごい!

ではどうやってこの狭き門にもぐりこめるのか?

僕の意見で

最も重要だと思う点はズバリ

大学院生として所属する研究室にノウハウがあるかどうか

です

え?

えっ!?!?

研究頑張るとかじゃないの?

いいえ

違います。


就職に最も重要なのは研究室選び

なぜなら
研究室にはノウハウが蓄積されているからです。

ノウハウとは?

たとえば、料理で例えてみましょう

作ったことのない料理を作る時はレシピを見ながら作りますよね?

しばらくしてまた食べたいなと思った時

同じ料理を作ってみたら、レシピは何となく覚えていますよね?

この料理を気に入ってヘビロテした場合

レシピはもう読まなくても作れるようになります。

なんなら自分好みの味に調整できるようにもなってたりします。

このレシピを読まなくても料理を作れる状態が

あなたにノウハウが蓄積されたことを示します。

研究室に例えてみましょう。

企業就職のノウハウがある研究室とは、

所属していた何人もの大学院生が企業就職を成功させたことがある研究室のことです。

この研究室では大学院生が企業就職するのが一般的なため、

・企業面接の時期
・教授独自のコネ
・採用される可能性の高い研究テーマ

などの就職に役立つ情報が蓄積されている可能性が高いです。

なんなら、

OBに企業でのインターンシップを斡旋してもらえるかもしれません。

よし!

じゃあ研究室をしっかり選ぶぞ!

あれ?

でもどうやって?

それはまた今度お話ししましょう。


まとめ

今日は大学院卒業後の進路、一般企業への就職について

お話しさせていただきました。

次回は研究機関への就職についてお話しさせてもらいます。

お付き合いいただきありがとうございました。

またね~♪

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