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博士がゆく 第36回「質問はどうやって思いつく?」

こんにちは。ドクター細胞くんです😎

今日の記事を読むべき人

→博士課程に進学を考えている人
→学会で質問できない人

~簡単に自己紹介~
・日本国内で感染症系の大学院に進学
・精神と身体をすり減らしながらもなんとか博士号取得
・博士号取得後、アメリカでポスドクを開始
・日本とアメリカでの研究環境の違いに愕然
・博士を目指す学生に同じ経験をして欲しくない
・その思いで本note「博士がゆく」を始めました
・博士を目指す学生がハッピーな研究室ライフを
 過ごすために必要な情報を毎日お届け
・ピザ大好き

前回前々回といい質問の具体例と、なぜその質問がいい質問なのかを解説しました。

しかし、学会での発表時間は10~15分。

そんな短い時間でどうやったらいい質問を思いつくことができるのか?

というお話。

結論から言うと、以下の13個のポイントに注目して発表を聞いてください。

1. この研究のkey questionは何か?
2. 講演者はこの次にどんな実験やデータを提示してくるか、予想しながら話を聞こう。
3. これまで講演者が提示した実験データを突き合わせると、あなたならどんな結論を導く?
4. この講演の中で、最も重要なデータはどれか?そのデータに穴はないか?
5. 実験結果は、研究のkey questionに答えたのだろうか?
6. 講演者の解釈以外に、この実験結果を説明できる「別の解」は無いか?
7. 何か皆が見落としている要素は無いか?当然あるべき実験や情報が抜け落ちて無いか?
8. 全てのデータは矛盾していないか?
9. 講演者の話と、あなたの知っている事実や知識との間に、矛盾は無いか?
10. 講演者が導入部でどんなperspective frameを提供したか思い起こしてみよう。
11. この研究発表と、あなた自身の研究や興味と,共通する要素は?
12. 講演者自身はあまり注目して無いかもしれないが、あなたから見ると面白そうなデータは?
13. あなたが、講演者だったら、次にどんな実験をするか?

遺伝研メソッドで学ぶ科学英語プレゼンテーションより引用

手元にメモ用紙とペンを置いて。

これらのポイントを念頭に置きながら発表を聞いて。

思いついた質問をメモしましょう。

そして質疑応答の時間になったら手をあげるのです。

そしたら司会の先生があなたを指名してくれます。

震える手でマイクを握って。

こういいましょう。

素晴らしい発表ありがとうございました。

OOについて質問があります。
先生のお話では~~ということでしたが、XXの可能性はありませんか?

他にも

素晴らしい発表ありがとうございました。

OOの実験について質問があります。
先生の実験では~~を行っていましたが、今後XXの実験をされる予定はありますか?

素晴らしい発表ありがとうございました。

OOの実験について質問があります。
先生の実験では~~のコンディションで実験を行っていましたが、XXのコンディション下で実験を行った経験はありますか?

などの言い方があると思います。

初めに

「素晴らしい発表ありがとうございました。」

というのはとりあえず言いましょう。

声の震えを自分で認識することで

自分がどれくらい緊張しているか何となくわかりますしね。

発表者もお世辞だとは分かっていても

そういわれると嬉しいものです😋


ぜひ次の学会にはノートとペンと、ほんのちょっとの勇気をもっていってください。

質問して質問力を鍛えましょう💡

質問箱を開設しました~。「博士がゆく」を読んでの感想や、質問や相談をじゃんじゃん投稿してください。

今日はこの辺で。

またね~♪

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