思いこみとつっこみ

先日読んだ本。ある登場人物2人の一人称が「僕」「わたし」で進められていたのだが、物語終盤で「僕」のほうが女性、「わたし」のほうが男性という、大どんでん返しをくらったものがあった。確かに文中に多少、ん?と思うことがあったり思い返すと伏線が張ってあったりしたのだが、読み進めている間は先入観から「僕」=男性、「わたし」=女性と”誤認”していた。

「僕」「わたし」 - 気が付いたときにはそれぞれ男女の一人称として認知・使用していた。しかし、特に現代においてはLGBTをはじめとする性の多様性が浸透し始め、一人称から相手の当人の性を判断することは適当ではないんだなと感じた。

物語中で登場人物の性が明らかになったとき、つい「お前女だったのかい!」とつっこんでしまったのだが、以前、オードリー若林が言っていた「多様性とつっこみは相性が悪い」という言葉が腑に落ちた気がした。

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