見出し画像

夜中だから許される戯言(就活)

これは、とある大学生の就活に関するただの愚痴短編集だと思ってください。


就活をしていると、必然的に自分と向き合わされる。
なんだ自己分析って。人様に自慢できるようなモノは何も無いですよ、と死ぬほどわからされる時間である。

私は優しい人間なんです、だから雇ってください。大した学歴もないですが。特に何も成し遂げてもいませんが。
鬼滅の刃に出てくる炭治郎のような、執念もありません。あ、あそこまで優しい人間でもありません。

いや誰が欲しいねん、こんな人間。と、迫り来る就活解禁日を横目に自問自答する日々。

あまり卑屈になりすぎると見るに堪えない。


地獄のグループディスカッション

先日、志望度がかなり高いインターンシップに参加した。
表向きは「選考には一切関係なし」。私はこれをあまり信用していない。
事前課題などがあるものに関しては、多少なりとも学生に目をつけはするだろうと思っている。

がちがちに企画を固めていったわけではないが、自身が持つスキルをある程度使う形でファイルを用意して、臨んだ。

これはあまり言ってはいけないのだろうが、グループディスカッションで部屋に入った瞬間に「あ、苦手かも」と思う勘は大体当たる。

話して見なきゃ分からないし、と前向きに参加したが、やっぱり自己紹介の時点から苦手だった。
何が苦手かと言われると、具体的に挙げるのは少し難しいのだけれど、、。

でも、私が苦手な人は大概共通点がある。
「否定から入る」、「自分の意見を通さないと気が済まない」
である。
正しく、その人は「そういう」タイプの人だった。

「○○さんの提案って、ちょっと僕らとズレてるっていうか、、。まあ、○○さんの案以外の方がいいかなって笑」
「○○さんだけじゃないので、皆考えてきてると思うんで。」

考えてきたことを発表したり、皆の提案を簡単に可視化しようかと提案したりしているだけなのに。
どうしてまあそんなに人を否定できるんだろう。

学歴が高けりゃ正解なのかよと、与えられた40分間心臓がえぐられる思いだった。

結局あの人の独壇場で、あの人が選んだ案の発案者と二人で話しているだけで終了した。
私は最終的に具体物を無理やり作ってくい込んだが、残り2人のチームメイトはほぼダンマリであった。

グループディスカッションに正解は無いのであろうが、全く理想系ではないことは確かだ。
私が思うことが正解でもないだろうし、私ももっと上手い立ち回りがあったかもしれないと思う。
言葉足らずだったかもしれないし、もっとできることがあったかもしれない。

寧ろ、選考の前にそういう経験ができてよかったと思うべきかもしれない。

次同じようなことがあったら。私は、もっと上手くやれるだろうか。


就活生の心につけこむSNS

「2月からスタートした‘’出遅れ”就活生へ」
「未だに○○ができていない就活はアウト!」
吐き気がするから止めてくれないだろうか。

初めてOB訪問なるものをお願いした。

どこまで固く行けばいいのか、どこまで聞いていいのかさっぱり分からない。
ネットでかき集めた情報を頼りに、細心の注意を払って当日を迎えた。

結論から言うと、私はこのOB訪問でかなり救われた気がする。

ネットの情報や、「正しい」就活生の姿、「頑張る」就活を追い求める必要は無いのかもしれない。

インターンもさほど参加できているわけではないし、Webテストの勉強もまちまちである。
早期選考だってひとつも参加していないのである。
面接の経験もない。

そんな私だとしても。
「僕が人事なら欲しいですよ。」
ob訪問でかけられた言葉である。

わずか1時間だけでも、あなたの人の良さは伝わりますよ。
大丈夫です、応援しています。

この言葉にどれだけ救われたことだろう。背中を押された気がした。

顔も見えない、話したこともないような人の言葉に左右されてはいけない。

人の弱い心につけ込んでくるのだ。どこまでもどこまでも追いかけてくる。
自分を強く持たねばならない。

誰よりも自分が自分を肯定してやらなければ、誰も自分という人間を欲しいとは思わないだろうな。



添削の闇

ESの添削は、自身のことをよく知る人でない人にやってもらうと非常に心削られるものだと思う。

いや、少し違うか。自分が伝えたいことを的確に拾ってくれる人を見つけないと削られる、の方が近いかもしれない。

結局、最後は好みなのだとは思う。
言葉のセンス、伝えたいことの趣旨。

自身の弱いところをついてくれる人じゃないと、前に進まない。
でもそんなわがままなことを言えるほど人脈はない。

誰がテンプレートなんて決めたんだよ。
そんなものがあるから、受かりやすいものなんてものがあるから。
誰もがそれに縋りたくなってしまうよな。

自由でいいだろうよ。

面接だってそうだ。
自己紹介文を覚えなくちゃいけないなんて、「面接は会話です」とはよく言ったもんだと思う。
セリフを覚えなくては採用されない面接のどこが、会話なんだよ。

いずれにしても最低限のルールは必要だというのはわかる。それは事実だ。
最近流れてくる情報は、その域を超えているように思う。奴隷やロボットを欲しているのか、と思ってしまう。

ESは誰よりも光る突飛なエピソードをテンプレートの如く語り、面接はロボットのようにしなやかに答えるのが正解なのか。

そんなの、「就活」というテーマで演技をしている女優や俳優大賞をもったもん勝ちだろうが。



まだ就活解禁すらしていないのに、このザマである。

きっとまたすぐに短編集ができることだろうな、と思っている。

その時は、お付き合いくださいませ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?