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なぜ今、世代を越えて交流・協働・共創することが大切なのか?(その3)

(その2)までで、GENERYS(ジェネリス)を始めたきっかけや異世代がつながる価値などを書きました。(その3)では、具体的な取組みや、将来目指す形について綴りたいと思います。

オンラインとオフラインのバランス

活動を開始した2018年秋から取り組んでいることとしては、以下です。

❶月一回のオフライン定例交流会
❷不定期開催の分科会・Working Groupイベント
❸定例交流会の間をうめるオンライン・コミュニケーション

GENERYS全体像

残念ながら、❶❷については、2020年2月の定例交流会(拡大版)を最後に、コロナ禍の拡大以降、オフ会ができていません。
余談ですが、この2月の交流会では、若かりし頃、単身ケニアに渡り、一代で世界的なマカダミア・ナッツ企業を創った80代のレジェンド 佐藤芳之さんが、日本帰国に合わせて貴重なお話をしてくれました(ご著書はこちら)。

忘れられないのは、佐藤さんが、60代のシニアの方々に向けて「まだまだ若くてうらやましい。私もまだ80代だから、やりたい新規事業が3つ以上はある!」と仰っていて、それを聞いていたシニアの方々が苦笑いをしながら驚いていた光景です。
60代のみなさん!、まだまだ隠居するには早いですよ(笑)。

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終了後 (2)

❸については、slackやfacebookプライベートグループを使い、着実に登録メンバーを増やしています。slack内には、メンバーそれぞれの興味や関心に応じて、様々なチャンネルをつくり、分科会やWorking Groupのかたまりで活動をしています(さらなる活性化はこれからの課題ですが)。

実は、2020年4月に緊急事態宣言が出た時には、人と人との出会いやリアルな交流、ディスカッションをメインに「異世代間交流・協働・共創のコミュニティ」を地道に積み上げてきたGNRとしては、果たして、このまま存在し続けることに意味があるのか?という点も真剣に議論しました。

運営チームの結論としては「どんな状況でも、異世代間交流・協働・共創の取組みの原点を信じて、活動を継続することに意味がある」ということで、その旨を皆さんに表明させていただきました。

そこから、6月末の緊急事態宣言解除に至るまで、まったく慣れていなかったオンラインイベントの企画・実施や、その後の動画編集など、とにかく見よう見まねでチャレンジしてきました【イベント開催報告】。

7月には再開の兆しもあったのですが、直前で第2波が来たりして、結局8月以降も定例交流会や分科会については、全面オンライン開催となり、現在に至っています。

そんな中でも、多彩で経験豊富な、国内外からのスピーカーの方々にご登壇いただいたことに加え、窮屈な生活や仕事の中で時間を割いて参加してくれた皆さまには、とても感謝しています🙇

一方、コロナ禍がプラスに働いたこととしては、それまでは首都圏中心に物理的に集まれる人で、平日夜にオフ会をすることがほとんどでしたが、
オンラインという物理的距離を、いとも簡単に越えられるツールを使うことで、日本の地方のみならず、世界各国(アメリカ・アジア・ヨーロッパ・アフリカなど)在住の方々にも、ジョインしていただけるようになりました! 世代の壁とともに、国境の壁も越えられたことは、何よりの成果です。

世代間のつながりを強める仕組み

(その2)で少し触れましたが、GNRではメンバー登録に際しては、GNR仕様のプロフィールシートをご提出頂いています。このプロフィールシートには、普段はなかなかつながりにくい、異なる価値観や意見を持つ世代がつながるきっかけとして、その人の「人となり」を表す#(ハッシュタグ)を可能な限りたくさん(多い人では50個以上!)記入してもらっています。
恥ずかしながら、私のシートを参考までに載せます。

20201126若松弘之【更新】

当初、経歴や仕事経験などを中心に、メンバープロフィールをシェアしあうことを考えていましたが、ミドルやシニア世代のメンバーの皆さまの経歴や現在のポジションがすばらしすぎて、ユース世代の方々が恐縮し、世代間交流が起こりにくいのでは・・・と考えました。

その点、一人の人間として、とがった部分(フック)をたくさん記入してもらえば、20歳の学生さんでも50個書ける場合もあるし、世代を越えて共通項が見いだせることが多いです。

例えば、私は秋田県出身なのですが、東北出身の方を#で見かけると、それだけで世代問わず距離感が縮まりますし、何より話すきっかけになります。また、GNRでは、この#をテキストデータでもお預かりしていますので、例えば「サッカー」で検索すると、サッカー部だったのか、サッカー観戦が好きなのか、までは分かりませんが、とりあえず「サッカー」というkeywordでつながりやすくなる全世代の方が数十人ピックアップされる感じです。

ちなみには、私は公認会計士として、会社設立や資本政策、アカウンティング、ガバナンスなどが得意なのですが、、、
GNRの中には、営業・広報・人事・法務・IT開発・知財・社長・アート・音楽・スポーツ・海外在住・・・と、かなり豊富で多様な知見を有する方々に参加してもらっていますので、今後も積極的に「Connecting The Dots」していきたいと思います!

まだシステム化されていませんが、将来的には、GNR全体のリソースをかき集めて、何らかの課題解決をしよう!という際に、それぞれの得意分野や興味・関心分野を#でつなげて、"異世代スペシャル・タスクフォース"を組成したいと思います!

ユース世代の悩み

たまにユースの方から相談されることがあります。

GNRのシニアやミドルの方々にはとてもいいアドバイスをもらい、気付きがあるのですが、私には経験もスキルもなく、その方にお返しするモノがありません。これでは、Give&Takeの関係が成り立たず、心苦しくなります・・・

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とても真面目で、すばらしい姿勢です(そんなユースの方がとても多い!)
これらのご相談に対しては、このように答えています。

直接のGive&Takeでなくても構わないですよー(Take&Takeでも!)。
たぶん、上の世代の方々も、昔はさらに上の先輩から、いろいろなモノを、見返りなく受け取ってきたはずです。
そして今度は、自分が培ったモノを、見返りを求めずにみなさんにGiveしているだけなので、ユースのみなさんが心苦しさを感じることはありません。思いっきり甘えてみてください!

ただ、あなたが年齢を重ねて、少しでもGiveできそうなモノが積み上がってきたら、それを下の世代に、ぜひGiveしてあげてください!
それが世代循環の「Give Back」であり「恩送り」だと思います。
もしかしたら、あなたがGiveする相手が、お世話になったシニアの方の、お子さんやお孫さんかもしれませんし(笑)!

そうやって、世代が「らせん(スパイラル)」のようにつながりながら、拡がっていくといいですね!

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スポットコンサルやシェアビジネスにおいて、知見やスキルの交換には金銭対価が発生するものが多いと思います(対価には責任が伴い、サービスレベルの向上につながるため、それを否定するものではありません)。

ただ、もう少し緩い感じの「お悩み解決」や「課題に対する壁打ち会(メンタリング)」などは、必ずしも金銭対価を経ずとも、やり取りができるのではないかと思っています。ぜひ、それをGNRでは実現したいです!

(最終回)では、シニア世代の悩みを踏まえて、GNRが目指すべき方向についてまとめたいと思います!【続く】


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