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シェイクスピア・ラプソディの女性たち

今日は、台本のラストまであと13ページ!!
というところまできました。
今日の部分で既にクライマックスのてんこもりでしたが、明日当たるであろう最後の最後に向かうにつれ、4作品共に結末を迎えますので、それがどうまとまるかも興味深いところです。

さて、ここから先はネタバレ前提のnoteですので、配役、ストーリー、演出、構成等、ほんのさわりだけでも知りたい方はどうぞお読みください。
がっつりのネタバレはしませんのでご安心を。
今日は女性たちの話。

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『シェイクスピア・ラプソディ』に出てくる女性たちはこんな感じ。

『オセロー』のデズデモーナ(鷹野)
・・・名士の娘で、当時被差別人種であった黒人のオセローと結婚。浮気を疑われて断固否定するも信じてもらえずオセローに殺される。

『オセロー』のエミリア(伊沢磨紀さん)
・・・オセローを嫉妬でがんじがらめにする、オセローの部下・イアーゴーの妻。デズデモーナの世話をする。最後の最後の最後まで、デズデモーナを支え、守り、そしてイアーゴーに殺される。

『ヴェニスの商人』のポーシャ(鷹野)
・・・莫大な財産を持つ女。見事彼女を手に入れた男・バッサーニオの友人が、バッサーニオのせいで3千ダカットの借金に苦しんでいると知り、見事に助け出す。その助け方が中々度胸のある方法で、借金の取り立て裁判に“法律学者(男)”に変装して乗り込み、相手のユダヤ人(これも作品の中で被差別人種となっている)・シャイロックをコテンパンに打ち負かす!というもの。

『ヴェニスの商人』のジェシカ(伊沢磨紀さん・鷹野)
・・・シャイロックの娘。父の目を盗み、キリスト教徒の男・ロレンゾーと駆け落ち。その際に家の財産もちゃっかり持ち出す。

『シンベリン』のイモージェン(鷹野)
・・・ブリテン(イギリス)王・シンベリンの一人娘。幼馴染ポステュマスとの結婚が父を怒らせ、ポステュマスは追放、イモージェンは軟禁される。ローマに逃れたポステュマスは、ヤーキモーというイタリア男に騙され、妻がヤーキモーと不義をはたらいたと思い込む。妻を殺す計画のために彼女をミルフォード(地名)に誘い出すが、召使い・ピザーニオの機転によってイモージェンは死なずに済み、色々あったのち、夫と再会する。(いや、ほんと色々あるんですよ。戦争もあるし、実は行方不明になっていたイモージェンの兄弟たちも出てくるし、イモージェンは男装するし、ポステュマスも変装するし、ヤーキモーは懺悔するし、王妃とその息子がそれぞれけっこうな死に方をするし、ジュピター(神様)まで出てくるし、最後までシンベリン王は何も知らないからそれらを全部それぞれの人が証言しなきゃいけないし・・・ほんと、色々。シェイクスピアのロマンス劇あるある。)

シェイクスピア作品で女性たちは様々な運命に翻弄され、気丈に乗り切ったりあえなく死んでいったりしますが、今回の4作品―――シーザーでは女性の出るシーンは取り上げないから3作品ですね―――の女性たちも中々です。

女性役はほぼ鷹野が担いますが、後半に進めば進むほど、特にイモージェンとデズデモーナが大変なんです・・・。
今日はまさにその2人のシーンがありまして。
殺されたり殺されかけたり首のない夫の死骸を見つけたり・・・もう散々です。

無理でわざとらしい演じ分けはしたくなく、あくまでも一瞬一瞬を新鮮に生きようとすれば、きっとお客さんには伝わると思うのですが、スパッとシーンが切り替わるので“気持ちを作る”なんてことをしている暇がありません

でもそれは、男性キャラクターも同じです。
キャスト5人、全員で毎日もがいています。
残り少ない稽古期間で、もっともっと掘り下げていきます!!!!

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公演詳細

イエローヘルメッツプレ公演
『シェイクスピア・ラプソディ~愛と憎悪と嫉妬と闘争~』

2021年9月7日(火)18時 公開ゲネプロ
9月8日(水)14時/19時
9月9日(木)13時/17時半
@すみだパークシアター倉

来場チケット・配信チケット・DVDご予約
→https://gmbh0802.stores.jp/

シェイクスピア・ラプソディ表

シェイクスピア・ラプソディ裏

GMBH 鷹野梨恵子
https://gmbh-info.jimdosite.com/

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