見出し画像

63613 アンミカみたいな話

6/3
もうかざめを買う。もうかざめというのは宮城県で水揚げされるサメである。よく行くスーパーでこの時期によく見かける気がする。そしてどういう調理が適しているか毎回忘れているくらいの頻度で食べている。白い身なので今回は安直にムニエルにする。うまい。そして妙に弾力があっておもしろい。


6/4
現像に行く。白黒フィルムをはじめて使った。つい最近装填するときに、だいぶ前に買っていた白黒フィルムしかなくて起用の運びとなった。最近の記事の写真が白黒なのはそのせいである。いろどりの象徴である桜が違った趣を放っている。
(この時代だったらデジタルでモノクロに編集したらいいじゃん)と現像まで懐疑的なまなざしであったが、出来上がった写真をみると白黒フィルムでしか出ない白黒がある気がした。オカルトみたいな話であり、アンミカみたいな話でもある。
フィルムの性質上、撮ってから現像まではラグがある。その間脳内で記憶されている景色は白黒で、その質感に近いから妙な魅力があるのではないかという仮説がうまれる。やはりオカルトみたいな話である。



6/5
夜、神楽坂のオルタナティブスペースの神楽音(Kagurane)にライブを見にいく。通販で何度かお世話になっている音楽レーベルの3LAのメルマガでイベントの存在を知り、まだ行ったことのないおもしろそうな場所で、まだ見たことないおもしろそうなバンドが出ていたので、飛び込んでみる。
小さい空間でありながら、バーとライブスペースが分かれている。独立したスペースの音のバランスがとてもよかった。バランスというのは、中音(アンプやドラムなどステージから出る音)と、それをマイクで拾ってスピーカーから出す音の塩梅である。
SPOILMANというバンドがおそろしくよかった。ストイックな演奏から滲み出る滑稽さがかっこよさに変わっていた。いい演奏には緊張と緩和があって笑ってしまう。ここで遭遇できてよかった。


6/6
作業していたら、意図せずヨーロッパを描いていた。


6/7
ここしばらく進んでいた道がおそらく間違いだったことがわかる。
早めに知ることができてよかった半面、この段階で発表したことでの申し訳なさもある。


6/8
とても晴れていた。神社では祭りを、小学校では運動会を催していた。レンタルチャリで街を駆け、肌をぬけていく風が心地よい。


6/9
旅の道具を100均などで調達する。
海外旅行は久々で、おもにYouTubeを見て便利グッズ情報を集めている。あれやこれやを買っていると既に出費がかさんできたので、100均でいけるものは揃えていく算段である。ふだんのくらしでは出会わない品々を発見する日々である。


6/10
一か八かのチャレンジに成功する。


6/11
久々に図書館に行く。最近はいつもより読む時間が少なくなっているため、図書館にいく頻度も減っている。取り寄せた『必読書150』を見ながら、興味のわいたものを借りていく。
近藤康太郎の本で触発されては、古典に挑戦し打ち砕かれるを繰り返している。それでもすこし分かるなあと思うときがあって、定期的に試している。
今回は『阿Q正伝/魯迅』にひっかかるところがありしばらく読み進める。最近読んだ『馬鹿一/武者小路実篤』に近いものを感じる。世からはみだした市民の話。


6/12
旅の道具をまた100均で調達する。
とんがりキャップというアイテムを買う。ペットボトルに取り付けて植物の鉢に突き刺し、とんがりに開いた小さな穴から水が出てくることで、自動で水やりができるというアイテムだ。
帰って試すと、いくつかはうまくいってるっぽいけど、いくつかは永遠に水が注がれて数分で流れ切るという状況がうまれる。土の固さとか関係あるのか。よくわからないけど、ないよりはましだろうという感想に帰着する。


6/13
飛行機のオンラインチェックインに成功する。
噂では席が選べるらしかったが固定されていた。連番だったのでよかった。いよいよだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?