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【正しく理解】なぜ低学年は遊びなのか?

こんにちは、くませんです。
今回は、低学年の領域についてです。

低学年の運動領域を見てみます。

  • 体つくりの運動遊び

  • 器械・器具を使っての運動遊び

  • 走・跳の運動遊び

  • 水遊び

  • 表現リズム遊び


このように、
多くの領域で遊びという単語が使われます。


すると、「遊ばせればいいの?楽勝じゃん!」
と思われるかもしれませんが、
実際そんなに単純ではありません。


あくまで授業時間なので、
その中には「学び」が保証されなくてはなりません。


ではなぜ「遊び」という言葉が使われているのか。
その理由を解説していきます。



①基本的な動きの習得

低学年の時期は、
基本的な運動の習得に最適な時期と言われています。
次の図を見てください。


出典:SGS総合栄養学院


これはスキャモンの発達曲線と呼ばれ、
人の20歳までの成長具合をグラフに表したものです。


注目すべきは神経型(青の線)です。
神経型は、
脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長を示したもので、
図の通り急激に成長し、
12歳ごろには成人と同じレベルに達します。


そのため、
脳や神経の働きの影響が強い運動は、
この時期に習得しやすい
です。


逆に言えば、
考えながら動く運動や多様な動きをする運動は、
この時期だからこそ経験させたい
です。


なお、文部科学省のホームページでは、幼少期に身につけたい動きとして、以下の36の動きを紹介しています。

出典:文部科学省


様々な動きを遊びを通して経験させることで、
基本的な動きを身につけさせることを、
指導者はねらいとしたいですね。


②遊びを通して社会性を身につける

子供の時を思い出してみてください。
友達と遊ぶ時、
自分達で遊びのルールを決めていませんでしたか?


鬼ごっこをするとき、
どんな鬼ごっこをするか。
特別なルールを設けるか。
問題が起きた時どうするか。


遊ぶことで、
必然的に話し合い、
自分達で解決に向けて取り組んだはずです。


授業でも同じです。
遊びを通して活動する中で、困ったことや問題が起こります。
その時どう解決するか。
みんなが気持ちよく活動できるにはどうしたらよいか。
その時身につけた解決への手順は、大人になった時にも役立ちます。


また、学習指導要領解説編では以下のようにも書かれています。

きまりを守り誰とでも仲よく運動をしたりとは,低学年の各種の運動遊びにお いて,順番やきまりを守り,誰とでも仲よく運動遊びをしたり,友達と協力した り,公正な態度で勝敗を競ったりするなどのスポーツの価値の実現に関する態度 の育成を示している

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説  体育編


解説にも書かれている、
「きまりを守る」
「誰とでも」
「公正な態度で勝敗を競う」
という点は、高学年になってからでは身につきづらいです。


低学年から、
遊びを通して社会性の素地を養っていくことが重要です。


まとめ


いかがでしたか。
低学年では「遊び」とありますが、
その時に身につけておきたい資質や能力こそ、
遊びによって効率よく身につけたいものであることがわかったと思います。
ぜひ、低学年の体育に活かしいきましょう!


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