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市原大和 代表取締役、年齢に関係なく働ける社会を創る

どんな場所でもNO.1を目指して輝かしいキャリアを歩んできたのち、独立を決意。ミドルシニアの未来の選択肢を増やす、社会課題の解決に挑戦する

CEO PROFILE
市原 大和
(いちはら やまと)氏
1983年生まれ、神奈川県出身。株式会社BEYOND AGEを2022年4月に創業。
 
2006年 慶応義塾大学 理工学部 管理工学科卒業
2006年 東京海上日動火災保険株式会社入社
2021年 Columbia Business School Venture for All Program 終了
2021年~現在 株式会社Agent Tech創業
2022年~現在 株式会社BEYOND AGE創業

ー 市原さん、本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、これまでの歩みについて伺えますか?

歩み・・・ですか。
まあそうですね。新卒で東京海上に入社して、15年働いて2021年3月末に退職、独立してAgent Techという保険の代理店を立ち上げたり、Agent Tech Consultingという保険業界に特化したコンサルティングファームを立ち上げたり、そして去年BEYOND AGEを立ち上げてシニア向けのビジネスをスタートしています。

ー15年も勤め上げられた東京海上さんですが、ご入社の経緯、新卒軸はどのように定めていらっしゃったんですか?

・・・軸!軸でいうととても明確でしたね。「業界NO.1の会社」だけ、です。なぜかというと、業界NO.1であれば、その道で一番優秀な人たちが集まっていると思ったので、その中で揉まれていけば自分も成長できるんじゃないかと考えて、基本的には1番の会社だけを受けていました。人が優秀なところに行きたいという思いがとても強かったので、業種や業界は全くこだわっていませんでした。

ー市原さんのTwitterを拝見しました。まさに、その“優秀な人に揉まれて成長する”というところはかなり体感としてあったようにお見受けしましたが、どうでしょう?

Twitterをみられたんですね、すごい赤裸々にツイートしているのに・・・笑
東京海上には、本当に優秀な人が集まっていたと思いますね。先輩も同期も後輩も、全員とにかく優秀だったので、その中でどうやったら負けないか、勝てるかっていうことを常に考えていました。その結果「唯一無二」の人になるべきだという考えに至りました。
また、東京海上はそういったチャンスも与えてくれる会社でした。実際に、アラビア語研修に行かせてもらい習得しましたが、アラビア語を話せる人材なんて社内でも3人程度だったので、その分野ではプロフェッショナルになれますし、そこで認められれば役員への昇格ルートだって見えてくるわけです。ある種のニッチ戦略と言いますか。王道で戦っても、「スーパーエリートです!」みたいな人には到底、能力的にも勝てないと思ったので、そういったところで勝てる道を探して一生懸命頑張っていました。

就活の時にも話していたことですが、サッカーをずっとやっていたので、サッカーに置き換えて説明すると、自分が一番上手いチームにいくと自分は上達できないんですよ。エースでキャプテンです、みたいな環境だと。逆に、自分よりハイレベルなチームにいくと、負けたくない!レギュラー取らなきゃ!って努力するようになるので、前者との成長度合いを比較して考えた時に、強い人たちが集まっているチームに行った方がいいと思いました。なので、じゃあ「強い人たちはどこにいるの?」と考えた時に、業界NO.1の会社にいくべきだなと思ったんです。

ー目指していた通り、優秀な人に囲まれとても充実したお時間を過ごされていた中で、なぜあえて独立を選ばれたのでしょうか?1番になれた実感があったからでしょうか?

いやぁ、1番になれたとは思いませんね。色んな理由があるので全部お話しするには2時間くらい必要かもしれません。笑
でも元々自分で事業をやりたいという気持ちを持っていて、タイミングを見計らっていたところはありました。

前職では、常に成長できる環境を与えてもらい、このまま頑張っていけば順調に昇格していけるなっていう道筋を早い段階から立ててもらい、同期の中で自分が一番成長できている実感もありました。アラビア語研修に行かせてもらえたこともそうですが、150人のエジプト人の部下を持つ経験をしている同期はいませんでしたから。ただ日本に帰って、最年少での管理職にもう上がれるかなと思っていた頃、会社からは「自分の成長よりも部下の成長を見守り、サポートできる人材でないと管理職にはなれない」と言われまして、その時素直に「俺はまだ、もっと自分が成長したい」って思いました。他の人たちの成長のために自分の成長を犠牲にするというのを、その時はわがままですが、思えなかった。まだまだ自分が成長したいという思いがある中で、今後のキャリアについて考えていたところ、元々独立したかった思いに辿り着き、上司に相談しました。そしたら、社内のビジネスコンテストにチャレンジしてみたらどうか?とアドバイスされたんです。
で、実際にビジネスコンテストに出てみたら優勝しちゃって、新規事業の立ち上げをすることになりました。

ー最初の事業立ち上げのチャレンジは、社内のビジネスコンテストだったんですね!

そうなんです。独立しようかどうかみたいなタイミングだったので「ダメだったら辞めます。」と言っていたのに、いざ参加してみると優勝しちゃったんですよね。で、「優勝したんだったら責任持ってやれよ」ということで、まずはこの新規事業の立ち上げに向き合うことになりました。
新規事業を立ち上げ切ったところで、元々会社を作っていいという話だったのが頓挫したことや、事業を立ち上げるときに必要なリソースについてこの立ち上げの2年間で学べたので、これはもう自力で行けるなと思って踏み切りました。

ーなるほど。そういった経緯で2021年に独立されたんですね。独立、起業をするにあたり何か影響を受けた人や物事はありますか?

うーん、人から刺激を受けることも少なからずありましたが、でも一番はビジネスコンテストに出ると決めた時の出来事でしょうか。どんな事業案を出そうかなぁと3ヶ月ほど考えていた時に、それこそ色んなセミナーに行ったり、経営者の話を聞いたりしたんです。やりたいこと、やれること、儲かりそうなこと、色々あるなかでどれを選ぶかってなった時、ある起業家が「好きなものを事業にすると絶対負けないよ。好きだと夢中になってその仕事ができるから努力して稼ごうとしてる経営者に負けない。あっちは苦しんで努力するけど、こっちは楽しいから寝ずにだってできる。そうやって圧倒的な差が生まれるから、夢中になれる好きなことをやりなさい」って言ってたんです。
ゲーム好きならゲーム、ファッション好きならアパレル、ってところです。で、僕はというと「人」が好きでした。人材とかキャリア、人事とかそういうところが好きですし興味があったので、じゃあ人材という領域でビジネスをやろうと思ったんです。その後、どんな人たちがどれくらいのペインを抱えているかを調べたところ、シニア世代が一番大きなペインを抱えており、働きたいけど働けないシニアが非常に多いことに気づきました。じゃあそこを救うような、支援するようなビジネスをやろうというので「プロドア」というシニアのキャリアをサポートするようなサービスをビジネスコンテストの新規事業として立ち上げました。今もそのサービスは東京海上にあります。それが、今回立ち上げたBEYOND AGEの立ち上げにも繋がっています。

ーでもシニアのキャリアは、中々解決にエネルギーがいるというか・・・大変な領域ですよね。

だから、人材紹介会社さんは大手であってもシニア層のビジネスはあまり参入されないんですよね。やはり、20~30代のキャリアサポートの方がお金にはなるので。でもだからこそ、入り込める隙がある、チャンスだと思ってはいます。もちろん、難しいのは難しいです。ミドルシニア、シニアで転職ってなると、内定は中々出ないですしそうなるとお金にもならない。なのでそこをちょっと違う軸で、転職ではなく「独立させよう」という考えから、今BEYOND AGEではミドルシニア、シニアの独立支援をしているんです。

ー会社として、または市原さんの事業に対する想いはどうでしょう?

僕の思いとしてはやっぱり、ミドルシニア、シニア層のキャリアに向き合っているので「年齢に関係なく働ける社会を作る」みたいなことですかね。今って60歳になると自動で定年ですか?引退ですか?みたいになりますけど、そんなの関係ないっていう社会を作りたいです。

また、目下の目標としては一旦上場です。上場は年商10億円ほどでできると言われていますが、BEYOND AGEでは1000億円以上の売上を目指しているので通過点として、現時点での目標に掲げています。

ーそんな素敵な思いのある事業をどんな人と一緒にやっていけるといいでしょうか?

自ら考えて行動できる人、ですかね。その辺りはやはり東京海上の文化に影響されてしまいますが、東京海上では「何をしたらいいですか?」って質問すると「何したらいいと思う?」って、必ず逆質問されるんです。
「うーん、今は売上が立ってないから・・・営業ですかね?」
「よくわかったね。じゃあ営業やって。」
本当に、こういう世界だったんです。

だから、目の前にある課題を見つけて勝手にやってくれたら本当にありがたいですよね笑 だって、スタートアップなんて正直社長ですら答えを持っていなかったりするのでね。能動的で誠実な人でしょうか。あとは、僕たちの事業の特色からシニアフレンドリーな人でないと難しいかもしれません。おじいちゃん子でした、おばあちゃん子でした、という感じで、またおじいちゃんおばあちゃんにすごい好かれます。とかだと、活躍しやすいと思いますね。

あとは、正直なところ僕自身が体験して感じたこととして、高校が進学校であったり難関大学を受験し卒業されている方は、その環境に身を置くことがどういうことであるのか、何を得られ、どんな努力や能力があったのか想像しやすいこともあり、評価する部分ではあります。今は学歴を見ることがタブー視される風潮であることも十分理解していますが、そうでないことを評価しない、ということではなく、あくまで自分の原体験と重ねて、そういう選択をするために少なからず必要であった努力を評価したいという思いです。

ーカジュアル面談や面接とかで聞きたいこととかは?

基本もう全部面接であってもカジュアル面談って感じでやっていますが、決まった形式でやることを意識はしていないですね。世間話じゃないですけど、自然とその場での会話を広げながら、コミュニケーションの温度感やテンポをみていたりしているかもしれません。

自分をよくわかっている自己分析がしっかりされている方に、ご自身のことをお聞きするのは、すごく興味深いですし楽しいです。例えば、本当に些細なことで好きな食べ物とかをお聞きしたとして、なぜそれが好きなのかをさらに質問した時に、「なんとなくです」「えーわかりません・・・」という人より、「元々あまじょっぱい味付けが好きで、だからOOも好きなんですよね」と、何か理由がある人は特に興味深いですね。別に何を好きでどんな理由があったとしても選考結果には全く関係ないのですが、どんなことであれ理由があるということは大事だと思っています。
どんなことでも考えて動いている人は、仕事をするときも考えて動ける人だと思っています。
あとは、僕が結構カジュアルな感じでお話しするので、求職者の方もカジュアルに来てくれると嬉しいですかね。


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