「向こう5~10年で獲得したいスキル」を振り返る

WHOに入職する前に、こんな将来こんなスキルを獲得したい的なことをブレストして記事にまとめたことがある。

久しぶりに思い出したので、当時の考えが妥当だったのか否か、5年越しに振り返ってみたい。また当時見落としていたが重要なスキルについても検討してみた。


取り上げたスキル

語学(特に英語以外の国連公用語)

過去5年間ほとんど勉強しなかった。JPO2年目にWPRO管内に異動してしまったので、英語以外の国連公用語を学ぶインセンティブが失われてしまったのだ。また専門知識を増やすことに時間を割かなければならない状況で、とても言語学習まで手が出せなかった。しかし言語が他地域へ移動する足枷になっていることは事実であり、どこかで本腰を入れて勉強しなければ…

コミュニケーション力

過去5年間で結構上達したと思う。Writingは職場を通じてWHO House StyleやPlain Englishを学ぶことで、簡潔かつ分かりやすい英文を書けるようになった。Speakingはひたすら場馴れするという感じだったが、徐々に苦手意識がなくなっていった。

UHC関連知識(保健財政、サプライチェーン等)

保健財政の知識は過去5年間でそれなりに蓄積されたが、専門家を名乗るにはまだまだスキル不足な面もあり、これからも継続学習しなければならない。もう1つぐらい医療経済学・政策学あたりで修士が必要だろうか…?一方で、なぜサプライチェーンを取り上げたのか…今となっては謎である。恐らく当時は、保健システムのどのbuilding blockを専門にするか、絞りきれてなかったのだろう。必須医薬品へのアクセスや予防接種を専門にしないのなら、サプライチェーンを優先的に学ぶ必要性は低い。

系統レビュー・メタ解析

過去5年間ほとんど勉強しなかった。これも本部から国事務所に異動した影響が大きい。規範的業務は本部(や一部地域事務所)の仕事なので、系統レビューを学ぶインセンティブが失われてしまった。

PhD

これはギリギリ取得できた。良かった…

プログラミング、データベース

これらスキルをなぜ取り上げたのか…今となっては謎である。デジタル・ヘルスを専門にするとか、国際機関を飛び出して民間のIT企業等に転職する…訳じゃないのなら優先順位は下がる。まぁ当時は国際機関の仕事で、(職種にもよるが)統計ソフトを触る機会がここまで少ないとは想像してなかった。

料理

一時期は結構料理をしていたのだが、最近は面倒になってしまって全然やってない。また再開したいとは思ってるが…

減量

婚活をやっていた頃は真剣にダイエットに励んでいたのだが、コロナ禍で体重がリバウンドしてしまった。またダイエットを再開したいと思ってるが…

男女関係の知識(笑)

これは婚活が一段楽ついたこともあり、この分野をこれ以上探求する必要は当面ないだろう…と願いたい。

不動産、相続

あまり勉強できてない。緊急性は低いのだが重要性は相変わらず高いので時間を見つけてボチボチ勉強したい。

食事に関するうんちく(ワイン、日本酒、コーヒー等)

あまり勉強できてない。まぁ緊急性も重要性も低いので、キャリアがもう少し落ち着くまで先送りしよう。

取り上げなかったスキル

ソフトスキル(コミュニケーション力を除く)

当時はコミュニケーション力以外のソフトスキルを取り上げなかったが、組織の中で立場が上がっていくにつれて、ソフトスキルの重要性を感じる機会が増えた。案件を取ってくる営業力、部下をマネジメントする力、社内外で話を通していく交渉力、困難な状況でも前に進むレジリエンス…等。

しかし悩ましいのは、ハードスキル、ソフトスキル、語学…どれも十分とは言い難いので、スキルアップのための時間がいくらあっても足りない点である。しかも結婚・出産等のライフイベントが発生すると、プライベートにも時間とエネルギーを奪われる。そう考えると、20代で早めにハードスキル(+語学)の土台を作り、30代以降にソフトスキルにシフトできるようだと理想的である。

人脈

大きな仕事をするとなると独りではできなくなってくることが多々あるので、その筋の専門家等アドバイスを乞うたり協力してくれそうな人々との人脈が必要になってくる。人脈を作るにはある程度時間をかけて仕込むことが大事になってくる。また専門分野が違うと作るべき人脈が変わってくるので、そういう観点からも分野をある程度絞ることが大事なのだろう。

出産・育児

当然と言えば当然なのだが、婚活・結婚の先には妊活・妊娠・出産・育児が待っている。別の記事でも色々書いたが、海外生活を続けながら妊活・出産・育児を行うのは大変である。妻と相談する中で、色々調べたり新たに発見することも多かった。

投資

まぁ海外にいるので、あまり本格的に投資はできないのだが、結婚すると嫌でも将来のフィナンシャル・プランニングについて考えざるを得なくなる。国際公務員は給料がそこまで良くない割には海外生活で出費が嵩むので、何か資産を増やす方法を考えたい。

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