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専門キャピタリストによるアフリカ勉強会を開催【CVC担当者向け勉強会レポート】

ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン(GB)でPR・イベント周りを担当している新坂上です。現在14社のCVCを運営しているGBでは、CVC担当者向けの研修や勉強会を定期的に開催しています。

先日はアフリカへの投資を担当する弊社のキャピタリストによる勉強会を開催しましたので、その際のレポートをお送りします。

グローバル・ブレイン株式会社 反田 広人
Investment Group / Director
アフリカ地域(主にエジプト、ケニア、ナイジェリア、南アフリカ)スタートアップのソーシング、投資実行、投資後支援を担当。前職ではアフリカ代理店向け自動車トレーディング、ODA案件に従事した後、南アフリカ地域統括拠点に出向。出向先ではハンズオンによる代理店へのオペレーション改善支援およびアフリカスタートアップのプロダクトを活用したDX推進プロジェクトを主導した。

国際社会における「アフリカ」のプレゼンスが高まっている

2023年9月にニューデリーで開催された首脳会議(G20サミット)にてアフリカ連合(AU)が常任メンバーとして加入することが発表された通り、グローバル・サウスと呼ばれる開発途上国の中でも「アフリカ」の潜在力は群を抜き始め、世界的に注目を集めています。

特に現在のアフリカ諸国の首脳陣は長らく(宗主国含めて)大国間の対立に巻き込まれてきた歴史からいち早く脱却するために、米国、欧州、中国、ロシア等に完全になびくわけではなく、一線を画しながら自国の経済成長の最大化を狙っています。

日本のアフリカ開発も1993年に開催された第1回アフリカ開発会議(TICAD:ティカッド)から30周年という節目の年を迎えています。直近開催された2022年のTICAD Ⅷにおいては岸田首相より「今後3年間で官民総額300億ドル規模の資金を投入する」ことが表明され、「チュニス宣言」として採択されました。

次回2025年に開催を予定しているTICAD Ⅸは横浜で開催されることが閣議にて了解されており、日系民間企業によるアフリカスタートアップへの出資・協業を始めとした事業創出の期待値が高まっていくことが予想されます。

アフリカ市場のポテンシャルについて

2022年は過去最大の資金調達件数と金額を記録するなど、成長地域であるアフリカ。

そこで具体的なアフリカ市場の魅力について、「マクロ経済/投資環境/スタートアップ環境」の3つの視点で解説を行うとともに、投資先スタートアップの事例を交えながら、アフリカスタートアップの特徴とGBの投資戦略についてもご紹介いたしました。

最後に、アフリカ地域を検討する上で重要なことは「テクノロジー中心にスタートアップの優位性を考えないこと」や「大陸全体を巨大な消費市場として捉えつつも、一概にアフリカ全体を対象とするのではなく、社会課題・経済共同体・民族や宗教などの視点から国や地域をある程度絞って考えていくことが重要」と締めくくりました。

参加いただいたCVC担当者からは数多くの質問をいただき、「基礎的なところから学ぶことができた」「地政学的な事情からスタートアップの状況までわかりやすかった」などの感想もいただきました。

この勉強会で語られた内容も含め、Global Brainのオウンドメディア『GB Universe』では、アフリカに注目すべき理由についても解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

今後もGBは各社のCVC活動を支援すべく、専門キャピタリストから各領域の最新情報を知れる勉強会や、CVC運営に必要なキャピタリスト研修、またCVC担当者同士が連携できるような横の繋がりを作る場を設けるなど、さまざまな取り組みを予定しています。ご関心のある方はぜひ奮ってご参加ください。