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今、表現する意思でつながるダンサーたち:「#Chainof8 」

人間の体と音楽が表現するものは素晴らしい。
そして、どういう状況でも、その時の”何か”を自身の体を使って表現することができる、ダンサーという人たちは美しい。

草刈民代さん企画・プロデュースの「#Chainof8 」が、日本時間22日正午に配信された。

新型コロナウイルスの影響によって踊る場を失っているさまざまなジャンルのダンサーとともに“今だからこそできる”映像を制作されたそうだ。

出演者は(敬称略)、草刈民代、菅原小春、麿赤兒、熊谷和徳、上野水香、辻本和彦(※辻は一点しんにょう)中村恩恵、平原慎太郎。

使用されている曲は、作曲が現代音楽の巨匠フィリップ・グラス氏、演奏はOphris Guitar Quartet

フィリップ・グラス氏は、間違えてなければ、マンハッタンの3丁目くらいにお住まいなはず(とのこと)。

また、筆者がこの映像を見始めたら、流れている曲を聴きつけ、我が夫でありLuthier/guitar builderがすぐに寄ってきて「この音を出している人たちすごいし、ギターも特別なものだ!」と興味深そうに言っていた。

作品に出演していらっしゃる、NY在住のタップダンサーで筆者も面識がある熊谷和徳さんがfacebookの投稿で書いていらっしゃるが、「この状況になって初めて練習以外に踊った」そうだ。

この新型コロナウイルスにより、世界中の当たり前が一気に覆され、以前と同じ状態に戻ることはないだろう。当然 ダンサーもミュージシャンも、表現を披露する形と場が変わる。

今はそれにシフトチェンジするために必要な時間を過ごしているのだ。ニューノーマルの世界でより高くジャンプするために光を放つために、今まで気づかぬうちに身に付けてしまっていた心の贅肉を取り外し、苦しいけれどグッとしゃがんで力を貯めておく時だ。それに、そのもどかしさも苛立ちも、人の大事な感情。それを表現として昇華すれば一つの芸術になる。

久々に心が震えた作品。


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