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WOLFGANG TILLMANS -MOMENTS OF LIFE-

ESPACE LOUIS VUITTON TOKYO
エスパス・ルイ・ヴィトン・トーキョー
2023.4.9訪問

感性を磨きたくて。
たまたま気になる写真をWebで目にしたので訪問。
日本では初めて訪問するルイ・ヴィトン。
カバンを買うわけではないのだが、入り口のお兄さんにエスパスに行きたいと告げ、エスコートしてもらう。
手狭ではあるが、通路やエレベーターも上質な空間。

エレベーターが開き、その隣のファンダシオン・ルイ・ヴィトンの紹介フィルムに目をやった。
凱旋門の近く、ブローニュの森の中に位置するルイ・ヴィトンの美術館が紹介されている。建築の造形美、構造設計と意匠設計の融合はやはり美しい。途中、凱旋門やエッフェルも垣間見ることができた。
隣のフィルムではその美術館での展覧会の紹介。美術館には奥行きがあり、感じることの多い展示が数多く見られた。

エレベーターホールを抜けると、小さなギャラリーが。高い天井に、20枚ほどの写真が展示されている。

Wall 1
Wall 2

5枚の壁に展示されているが、特に目に留まったいくつかの写真を紹介する。

himmelblau
薄暗い青色に吸い込まれそう。とても奥行きを感じる絵。これは、空なのか、だとしたら、なぜ、真っ青ではないのか。優しく差し込む自然光の縁取りに、いろんな想いが渦巻く。
Flatsedge
葉っぱが生き生きと、vividに描かれている。太陽に照らされて、生きるということ。
Torso
言い知れぬ男性の肌の質感。男性の肌を美しいと思うことはあまりないのだけれど、この艶やかさは写真で見て欲しい。
Stadium
書斎からの景色のような。素敵な色の組み合わせ。
室内の暖色系の色と屋外の寒色系の色の対比。グラデーションの美しさ。
そして、その境界を成す窓に映る白い光。
その光は本物ではないところの曖昧さ、儚さ。
The Air Between
衣服と肌の間の境界。その間の空気感。Stadiumとの対比。
shoe (grounded)
人間と地面の境界。地を踏み締める実感。
ともすると、地に足がつかない生き方、仕事をしてしまいがちだが、しっかり踏み締めたい。
Zimmerlinde (Michel)
紫色の美しさ、花の終わりの儚さ。焦点の作り方。
Summer party
ドイツでよく飲んだ「Krombacher」というビール。
その味を思い出しながら、気の置けない友人と過ごす夏の昼下がりに思いを馳せる。
hanging tulip
生きている。生きようとしている。これから花開くのかは分からない。
Osaka still life
これぞ大阪という感じはないが、少し雑然とした感じに大阪感はあるか。
南方や江坂あたりの昔ながらのホテルの窓辺を思い出す。卵は買いすぎ。

"Moments of life" というテーマにふさわしい、生きている瞬間を感じさせる展示だった。

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