【記録】2021年5月 #麺dig 録

アイキャッチはフードトラックで食べたタイラーメンです。

新潟県柏崎市では毎年６月１４日～１６日の３日間に"えんま市"というお祭りがあります。この"えんま市"というのは、総延長約2kmの通りに約500軒もの露店が立ち並ぶ大露店市です。新潟三大高市の一つにあげられる県内でもかなり大きな露店市で、地元の人はもちろん、近隣の市町村からも多くの人が訪れ、毎年20万人を超す見物客でにぎわいます。全国をまわっている的屋の他に地元のお店も出店しています。その中で、タイラーメンの屋台も４，５店舗あるのですが、地元に住んでいるタイのおばさんの作るタイラーメンが、まぁ美味しい事。毎年、えんま市で食べるのですっかり夏の風物詩となっていました。

しかし、そんな"えんま市"もコロナウイルスの影響で去年・今年と２年連続で中止となってしまいました。汗がうっすらと肌を覆う中、友人たちとそれぞれ好みのカスタマイズをして、道路のはしっこで立ったまま食べるあのタイラーメンで夏を感じたいものです。

ちなみに写真小タイラーメンは新潟県の新発田市のタイ料理のキッチンカー「旅茶屋」さんのものです。鶏出汁のあっさりスープにツルンとした米粉麺で美味しいタイラーメンです。イベント等で見かけた際にはぜひ。名前がラーメンででありますが、米粉麺なので #麺dig のカウントからは除くこととしました。長くなってしまいましたが、そんなタイラーメンを除く5月の14杯を紹介していきたいと思います。

1. 背脂中華(+バラのり トッピング)　900円（麺屋　次男坊）

5月の1杯目は柏崎のラーメン屋 "麺屋　次男坊" さんの 背脂中華(+バラのり  トッピング) ￥900。

次男坊さんのレギュラーメニューの背脂中華は豚骨などの動物系と魚介の香りのするしょうゆベースのスープにたっぷりの背脂がふられておりコクや甘さを感じる一杯。麺は加水率高めのツルツルとした中太の平打ち麺で、トッピングのバラのりが磯の香りを加えつつ、スープを吸い上げて麺に良く絡むので麺とスープの一体感をより感じられます。チャーシューもおおぶりでバラのりをトッピングすることで普通盛りでも大満足の一杯です。（※大盛り無料）

2. 背脂　塩タンメン　900円（燕三条らーめん潤　中山店）

2杯目は新潟市内にある "燕三条らーめん潤　中山店" さんで食べた 背脂　塩タンメン ￥900。

新潟県内の燕三条系ラーメンを代表する"潤"グループの新店舗です。燕三条系ラーメンは出前の為にのびにくい麺を使ったり、スープが冷めないように背脂をふったりしていき燕・三条地区で独自に進化していったラーメンです。白を基調とした明るい店内でしょうゆベースの燕三条系ラーメンの他に、みそ味やタンメン、ニンニクたっぷりのスタミナラーメンなどの麺系、餃子やもつ皿などのサイドメニュー、もちろんライスを楽しめるお店です。

いただいたのは背脂がたっぷりとふられたタンメンです。通常のラーメンと違い豚骨が前面に出たスープにはニンニクや黒コショウが効いており、パンチのあるスープになっています。背脂によってまろやかさとコクも出ていますが、塩分とのコントラストをはっきりさせる印象です。麺は強力粉を使った潤らしいワシワシとした食感の平打ち太麺で、背脂やくたっとした柔らかな野菜をもちあげます。ガッツリ行きたいときにお勧めです。

3. コスパセット　1000円（中華食堂　万華）

3杯目は柏崎市内にある"中華食堂　万華"さんで食べたコスパセット(万華ラーメン+半チャーハン) ￥1000。

こちらは新潟県、柏崎市内にあるお店。駅から車で10分ほどの場所にあるお店です。ラーメン以外にも盛りの良いチャーハンや他一品メニューなどどれもハズレのない中華屋さんです。キリっとした輪郭の塩味とふわっと優しい甘さの香るメニュー"万華ラーメン"、しょうゆベースだけでなく珍しいみそマーボ麺、八角の香る立派な角煮がのった角煮ラーメン、他にも日替わりメニューで行くたびに目移りしてしまうお店です。

頼んだメニューはラーメンと半チャーハン...といっても他店舗の１人前はあろうチャーハンとの大満足セットです。ラーメンは醤油と塩のいずれかを選択でき、店名を冠したメニュー"万華ラーメン"のトッピングの少ないものがセットとして提供されます。鶏ガラや豚骨からとったスープにほんのりと甘さのある優しい醤油味のスープに麺はツルツルとした加水率高めの細ストレート麺で、丁寧な仕事の光るシンプルながらホッとできるレベル高い町中華のラーメンです。盛りの良い半チャーハンも併せて楽しんでもらいたいです。

4. くわBLACKまぜそば　850円（めんや衛登）

4杯目は柏崎市内の"めんや衛登"さんで食べた期間限定麺 くわBLACKまぜそば ￥850。

富山出身のアルバイトの方がいるとのことで、そのアルバイトさん監修の富山ブラックをインスパイアしたまぜそばです。黒コショウの効いた醤油ダレは動物系のコクとともに醤油の塩気よりも甘さが目立つタイプです。甘めの醤油ダレと背脂のまろやかさを黒コショウで引き締めている印象です。麺はもちもちとした食感の加水率高めの麺ですが、しっかりとスープを吸って黒く輝いています。しょっぱいのを予想していましたが、カドのない美味しいまぜそばでした。

5. YO-KOタンメン　850円（中国酒食堂en）

5杯目は長岡駅から徒歩5分ほどの場所にある"中国酒食堂en"さんで食べた YO-KOタンメン ￥850。

長岡駅から徒歩で５分ほどの場所にあります。自家製の調味料や発酵食材を使ったシンプルながら美味しい中華を楽しめるお店です。料理は定番のチャーハンや麻婆豆腐もあれば、アレンジを加えた変わり種の中華料理まで幅広く取り揃えています。また、店主さんが好きなワインをはじめ、紹興酒やクラフトビール、マニアックな日本酒までアルコール類も充実しており、モダンな店内で目にもおいしい料理とお酒を楽しむ事が出来ます。

常連のYO-KOさんの要望に応えてできたというYO-KOタンメンは自家製の甜面醤などがつかわれたピリ辛タンメン。真っ赤なスープは唐辛子の辛さもありますが、それ以上に花椒がバチバチに効いているので甘辛いスープの後に口内がスースーするほどの痺れ感があります。たっぷりのネギ、白ごま、パクチーと香辛料の香りが次々と鼻に抜けます。麺は加水率低めな細ストレート麺ですが、スープの絡みも非常に良いです。痺れ系の辛いものが好きな方は是非お試しを。

6. 鶏さばしょうゆ　680円（麺やまろみ）

6杯目は柏崎市内の"麺やまろみ"さんで食べた 鶏さばしょうゆ ￥680。

レギュラーメニューの鶏さばしょうゆです。メニュー名の通り、鶏の清湯スープとサバ節かな？魚介のダブルスープで一口すすると節系の香りが一気に鼻を駆け抜けます。ダシの香り、醤油の味がそれぞれ強めですが、どんぶりの中でキレイにまとまっており、あと一口、あと一口…とついつい飲んでしまうスープです。麺は自家製の細ストレート麺で、パツパツした歯ごたえがぴったりと合います。三つ葉、海苔の香りも相性が良く節系のラーメン好きな方にお勧めの一杯です。

7. セミシャポン軍鶏の清湯生醤油麺　1408円（あおぎり）

7杯目は長岡市内の"あおぎり"さんで食べた セミシャポン軍鶏の清湯生醤油麺 ￥1408。

訪問時の限定麺は半去勢のシャポンの丸鶏から出汁をとった醤油ラーメン。鶏の出汁に少し節系の香りのするスープは地物の醤油で味を調えており、見た目の色ほど濃くない鶏の香りを楽しむためのラーメンです。麺はかための茹で揚げででパッツリとした歯ごたえのある細ストレート麺。別皿で添えられた地物の山菜や、こんがりとした焼き目をつけた鶏皮などを加えることで様々な表情を見ることのできる味だけでなく、香りを楽しめるラーメンでした。

8. 濃厚みそらーめん　900円（麺場風雷房）

8杯目は柏崎市内の国道８号線沿いにある"麺場風雷房"さんで食べた 極濃厚みそらーめん ￥900。

柏崎の国道８号線沿いにあるお店。ラーメンメニューには塩と醤油味があり、それぞれアゴ出汁清湯ベースの端麗と鶏白湯ベースの濃厚系メニューがあります。スープの原料だけでなく塩やしょうゆも地物にこだわっているようです。また、長岡にも店舗があり、それぞれの店舗限定のメニューもあります。柏崎店では淡麗つけ麺、そして濃厚みそらーめんと限定メニューも美味しく、開店時から人の途絶えない人気店の一つです。

注文した濃厚みそらーめんはじっくりと炊いた濃厚な鶏の白湯スープが前面に出ており、まめ味噌などを数種類をブレンドしたみそ、それからくだものやピーナッツなどのはいった奥深さのある味噌味。焦がしネギなどもはいっており濃厚ですが、ベースとなるスープが鶏なので豚骨ほどのあぶらっこさはなく、加水率高めのツルツルとした中太ストレート麺に程よく絡みます。大ぶりなチャーシューやシャキシャキのもやしなどトッピングもよくラーメンを食べた充実感でいっぱいになれる一杯です。

9. 台湾まぜそば　900円（ラーメンのろし　花火館店）

9杯目は長岡市の道の駅、花火館内のフードコート内にある"ラーメンのろし　花火館店"さんで食べた 台湾まぜそば ￥900。

のろしは濃厚な豚骨スープと自家製の極太麺をあじわえるラーメン屋さん。一見、二郎インスパイア系に見えますが、甘さ感じる醤油ダレをはじめ、別物の新潟を代表するガッツリ系です。看板メニューの他にも塩ラーメン、味噌ラーメン、汁なし麺、つけ麺、まぜそばetc...と麺類は勿論、餃子やどんぶりものまで充実したメニュー構成です。そんなのろしが道の駅のフードコート内にも進出しています。

注文した台湾まぜそばはピリ辛の台湾ひき肉をはじめ、卵黄、ゴマ、魚粉、ネギetc...といろどり鮮やかな装いです。麺は他の中華そば系メニュー用なのか手もみの様なウェーブ感のある細ストレート麺でした。具材やタレとの絡みも悪くはありませんが、他店舗の様な極太麺ではないので少し食べ応えに欠けました。また写真には写っていませんが、追い飯の小ライスもついていますので残った具材と混ぜ、酢、ラー油などを加えて最後まで楽しむ事が出来ます。

10. 塩豚骨そば　740円（醤丸　長岡喜多町店）

10杯目は長岡市の喜多町エリアにある"醤丸　長岡喜多町店"さんで食べた 塩豚骨そば ￥740。

長岡市内、喜多町エリアにあるラーメン屋さん。以前はどさん子と同じグループのチェーン店で県内に３店舗、全国にも数店舗ありましたが、今では新潟県で唯一となり、全国でも数少ない醤丸となりました。メニューはあっさりとした豚骨と鶏、魚介のトリプルスープのラーメンと、もっちり極太麺のつけ麺。他にもまぜそばや餃子などもあり遅くまでやっている最後に〆つつ飲むこともできるお店です。

注文したのは塩味の豚骨ベースの中華そば。店舗説明でも書いたとおりに豚骨の前面に出たトリプルスープですが、あっさりとクセのないスープで表面をうっすら覆う背脂と塩気がマッチしています。麺は多加水の中細ストレート麺です。全体的にとがったところはなくまろやかな印象ですが、トッピングの水菜や他ではあまり見かけないキャベツのトッピングがよいあくせんとになっています。

11. うま煮ライス＆ラーメン　990円（肉よし）

11杯目は柏崎市の安田エリアに位置する "肉よし" さんで食べた うま煮ライス＆ラーメン ￥990。

柏崎インターから車で５分ほど走ったところにある焼肉屋さん。といいつつも焼肉の他に定食系も非常に充実しており、食堂使いされる方も多いお店。ラーメン、カツ丼、からあげ、カレー、チャーハン、焼肉etc...しっかりご飯が食べたければたいてい満足しそうな幅広いメニューです。また、平日のランチにはハーフサイズでないしっかりとしたラーメンとご飯もののセットが税抜きで800円と早い、安い、旨いのそろった人気店です。

いただいたのはしょうゆベースの中華風うま煮ののったごはんとラーメンのセット。柏崎では中華丼や八宝菜でなく「うま煮」と表記しているお店が多い気がします。ラーメンは動物系のコクがしっかりと感じられるあっさり目で後ろにほんのりと節感を感じる昔なつかしい系統の中華そば。麺は中細のちぢれ麺で、スープも良く絡みます。肉屋さんらしいバラ肉のチャーシューも良い仕事をしている美味しいラーメンでした。

12. 酸辣湯麺　850円（麺屋次男坊）

12杯目は柏崎市の "麺屋次男坊" さんで食べた期間限定メニュー 酸辣湯麺 ￥850。

新たな期間限定メニューは酸辣湯麺です。とろみの強いスープはしっかりとした酸味とじんわりと体の温まる辛みがきいており、あとに動物系のコクが感じられます。ふわふわのたまごや椎茸のくにゅっとした歯ごたえ、たけのこのシャキシャキ感など食感も豊かです。麺は細ストレート麺で、中華そばのものよりは加水率高めで、濃厚スープを絡めつつもするっと吸えます。酢がバッチリと効いていますので、酸辣湯麺の中でも酸っぱめがお好きな方にはぜひ、推したい一杯です。

13. 味玉濃厚豚みそ　990円（麺縁ジョウモン）

13杯目は長岡市の大島エリアに位置する "麺縁ジョウモン" さんで食べた 味玉濃厚豚みそ ￥990。

店名は博多弁で"上物"を意味するジョウモン。長岡市内では珍しい豚骨ラーメン屋さんです。九州系の豚骨とは違い、豚骨と共にたっぷりの野菜からとった出汁とを合わせてエスプーマした濃厚な豚骨スープをよく感じられるラーメンです。基本メニューの塩ベースの豚骨ラーメンの他にみそ味や焦がしニンニク油を添えたもの、他にも不定期の限定メニューなどがある人気ラーメン店です。

いただいたのは味玉入りの濃厚みそ。注文時にふつうと濃厚を選択できるので濃厚にしました。ポタージュのようにドロッとした濃厚スープは豚骨のコクに野菜の甘さであとをひきます。麺は加水率高めのプリっとした中太ストレート麺です。味付けひき肉やシャキシャキのもやし、卓上の刻みニンニクで味変しつつ楽しめます。また、大盛りもライスも同じ120円ですので、濃厚を選択した場合、味玉やチャーシューでライスを楽しむのもおすすめです。

14. からあげ担々つけ麺　759円（からやま）

5月最後となる14杯目はからあげ専門店 "からやま" さんで食べた期間限定メニュー からあげ担々つけ麺 ￥759。

エバーアクション株式会社の運営するからあげ専門店です。もっとわかりやすい説明をするとカツ丼のチェーン店「かつや」のグループ会社です。リーズナブルにからあげを楽しめるお店で、鶏もも肉を使ったからあげは勿論、それらを使って親子丼風やホイコーロー風等の豊富なレギュラーメニューとおよそ月に１度ペースの期間限定メニューなどがあります。また店内で定食を頼むとお漬物とイカの塩辛が食べ放題など食べ盛りにはうれしいお店となっています。

食べたのは期間限定のつけ麺。鶏むね肉の１枚肉をあげた大判からあげのハーフサイズと水菜、かいわれがトッピングされた麺と担々麺風のつけダレが提供されます。白ゴマの浮かぶつけダレはピーナッツの香りがする辛み、酸味共にしっかりしていて後で山椒の痺れを感じる濃厚味。加水率高めでもっちりした太めのストレート麺にひき肉、ホウレンソウとともによくスープが絡みます。かなり濃い目の味付けなのでつけあわせの水菜やもも肉でなく、パリッとした皮と肉とで食感の楽しめるむね肉のから揚げの組み合わせがよい一杯です。

以上の14杯が5月で食べたラーメンです。平日はラーメンを食べないようにしているのですが、連休の影響もあり、かなり多めになっていました。

来月は祝日などによる３連休がない為、減る見込み...と言いつつどうなるかふはフタを開けてみなければわかりません。美味しいラーメンを食べてHAPPYな気持ちで過ごしていきましょう。