手のひらサイズの愛
5月9日(土)
ローズヒップティーを寝起きに飲むと目が覚める気がする。この酸味がほしくないときもあれば美味しく感じるときもある。最近はとても好き。昔、エンハーブの販売員のお姉さんに、「美味しいと感じるのは、そのときの自分が必要としているハーブティー」と教えてもらったことがある。きっとビタミンが不足しているのだ。補っていこう。
賞味期限ぎりぎりの卵を全部固ゆでにする。そして冷蔵庫と冷凍庫の残り野菜をコンソメスープにする。きのこ三種、パプリカ、じゃがいも、なす、不思議な組み合わせだけどまあいいや、野菜スープに正解はない。というわけで朝食はスープとゆで卵。
少しだけ仕事をして、日記を書き終えて、出かける支度。紺の七分袖のトップスにサロペットを重ねる。もう上着のいらない季節になった。瞼は上も下もざざっとパープルの単色を塗って、カラーマスカラ。
電池やレターパックや必要なものを買ってから、先日T氏と行った喫茶店へ。ランチにホットケーキセットを頼む。同じもそもそするおやつならホットケーキよりスコーン派なのだけど、最近やたらとTwitterでホットケーキの話題を見るので食べたくなってしまった。焼き上がりに30分ほどかかるということで、それは願ったりと仕事を進める。
運ばれてきたのはこちら。
しばらく前にはやったパンケーキとは違う、昔ながらのホットケーキ。外側はかりかりに焼かれていて中はふんわりとした食感。シロップがさわやかなレモン風味でいくらでも食べたい。セットのブレンドもとても美味しい。コーヒーの道具一式が届いたら、ここに豆を買いに来るつもりで楽しみにしている。
本屋に寄って注文していた本を受け取ってから帰宅する。注文していたのは、私の友人たちを沼に引き込んだ劇団員育成ゲームのノベライズと韓国文学(謎の取り合わせだな)。
帰ると、楽しみにしていたサウナエッセイ『さうなと』が届いていた。
さらに、帰宅して間もなく友人の伏見ふしぎちゃんからレターパックで本の交換便が届いた!
キメ顔の羽田圭介がいる! きゅんきゅん!
読みたかった本や友達がおすすめしてくれた本に一気に囲まれて、幸せな気持ちになる。
まずは『さうなと』を読んだ。最初の大西洋さんの「ネットに書けない「禁忌のサ活」」に出てくるサウナ旺旺(仮称)がやばすぎて声を出して笑った。今日子さんの文章はサウナイキタイアドベントカレンダーで読んだときからとても好き! と思っていたけれど、今回の「木の箱の記憶」も本当によかった。そのサウナの魅力と今日子さんのサウナへの愛がすんなりじんわり伝わってくる感じ。今日子さんに愛されるサウナはめちゃめちゃ幸せだと思う。
ブタゴリくんさんとおひやさんの作るサウナの本ではいつも、サウナの思い出と一緒に、その人の人生とか、誰かを大切に思う気持ちも一緒に語られていて、私はそれを読むのが好きなのだ。手のひらサイズの一冊にたくさんの愛が詰まっていた。サウナに行けない日々だけれど、読むサウナに心を温めてもらった。
あーでもやっぱりサウナに行きたいな。多分次にサウナ行ったら汗より先に涙が出るだろうな。
本を読みたい気持ちになって、途中まで読んで積んでいた『韓国・フェミニズム・日本』を読了。韓国文学ブックガイドや論考が参考になった。時間はあるけれど本を読めないとか言っている場合じゃないなという気持ちになる。
夕飯は、午前中に作った野菜スープと焼いた鮭と白いご飯を食べる。食べながらアマプラで「ワンダー 君は太陽」を観て号泣した。いい映画だって聞いてはいたけれどここまでとは。難病で顔つきが人と違う主人公だけの物語じゃなくて、その友人や姉視点のストーリーがあるのがとてもよかった。
美味しいものを食べていい本を読んでいい映画を見てすばらしい一日だったな。毎日がこんな風ならいいのにな。
いい一日は寝つきもいい。とてもよく眠れた。
日記を読んでくださってありがとうございます。サポートは文学フリマ東京で頒布する同人誌の製作(+お酒とサウナ)に使わせていただきます。