見出し画像

たくさんの本に対する畏怖の感情【日記:2023/4/4】

最近漫画喫茶によく行く。
6時間コースで税込み1700円、10万冊以上の漫画が読み放題、
ドリンクバーも種類豊富で、アイスクリームまで食べ放題だから最高だ。
最近は完全個室の部屋も多いし、食事も安くてそれなりに美味しいので
本当に住めると言って過言ではない。

毎週、毎日のように新刊は追加されていくし、飽きることはないだろう。
一日に読める漫画の冊数なんて、頑張っても70冊ぐらいが限界だろうし、
10万冊の蔵書全部を読もうと思ったら1日18時間かけても4年はかかる計算。
(私のペースが6時間で25冊ぐらい。ジョジョを読んでた時なので、ライトな作品ならもう少し早く読めそうだけど……)
漫画雑誌とかだともっと時間はかかるし、その間に新刊も増えていくから追いつくのは非常に困難だ。

そう思うとなんだか凄い。
小さな漫画喫茶の中にすら、我々のほとんどが一生かけても読み切れない作品が眠っているということだから。
漫画だけでそうなら、本全体だともっと多い。

総務省の統計データによれば、日本国内だけでも年間7万冊近くの本が毎年発売されているらしい。一日単位191冊のペース。
日本だけでもこの数なら、世界全体ならどのぐらいだろうか?
50万冊、100万冊、もっとたくさんか。

新刊だけじゃなくて、発売済みの本も含めるともっと莫大な数になる。
Googleによれば、2010年時点で1億2986万4880冊とのこと。
頑張って一日10冊ずつ読んだとしても、読破まで35,000年以上かかる量。
人間、あまりにも本を出した過ぎるな……

それだけの作品を世に送り出した、人間の叡智に敬意を表したくなる一方で少しだけ恐ろしくもある。
どんなに身を絞り出して出した本だとしても、常に数十から数百の同期と共に世に出て行って、一度新刊のラベルが剥がされれば、1億数千のアーカイブの中での生存競争が始まる。
そして敗北すれば、パルプの海に沈んで、開かれることは減っていく。

人はこれからも沢山の本を書くのだろう。
でも今の情報化社会、一度書かれた本が完全に消えることはもうほとんどありえない。
それは素晴らしいことのようであり、同時に悲しいことのでもあるような気がする。いつか人が世界の全てを書き記し終えた後、それでも新たに本を出す、そんな余白が世界に残っているのだろうか?

まあ、まだまだしばらくはそんなことなど心配無用か。
今は漫画喫茶の豊富な蔵書数に感謝して、6時間コース税込み1700円を満喫することにしよう。
余計なことを考えるのは、本の壁で自分が潰されそうになってからでも遅くはない。

◆余談_おすすめの漫画喫茶

色々な店にふらふらと行っているが、一番お気に入りなのは池袋にあるDICEというお店。

料金が他より安いのに、ビルの2階から10階まで占める超大型店で蔵書数がとても多いし、ドリンクバーの種類も豊富で、定番のリアルゴールドやコーラーから、オニオンスープやコンポタ、レモンティーやマンゴージュースなど変わり種もあり、アイスクリームは他店がバニラ一本のところ、チョコや杏仁、ミルクティーなど日によって違う味が楽しめると良い事づくめでおすすめです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?