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歌人←この世で一番カッコいい肩書【日記:2023/6/26】

先日買った『あなたのための短歌集』という本を読んでいる。
歌人の木下龍也さんという方が行っていた、短歌の個人販売企画をまとめたもので、100のお題と100の短歌が収録されています。

このように右ページが”お題”、左ページが作られた短歌になっている

ルールもよく知らないし、作り方も曖昧ですが、個人的に結構短歌というものは好きです。
カッコつけとイキりが7割ですが、状況に合わせた歌を吟じれたらなんだか優雅だし、歌人という肩書はあまりにも素敵すぎる。アメリカ大統領よりも特務機関NERV戦術作戦部作戦局第一課司令官よりもカッコいい。

なので、ちょこちょこ詩集や短歌集を買ったりするんですが、毎回読み方に困るんですよね……
読まれる方は分かると思うのですが、詩や短歌というものは、小説や実用書などに比べるとかなり曖昧で何を言っているか分からないものが多い。
その余白の多さを楽しみ、作者の思いを感じ取るのがそれらの醍醐味だとは思うんですけど、やっぱり私のような凡人には中々難しい。
よく著名人の方がインタビューでやってるみたいに、「あの詩がとても心に残って~」と気に入った一節の引用でもしてみたいところなんですけどね……
多分、詩や短歌の読み方がよく分かっていないから、記憶に残りずらいのだと思います。

そんな私にとって、『あなたのための短歌集』はかなりいい本でした。
右ページにお題があって、左ページにそれから作られた歌があるので、作者の方の思考の流れを辿りやすい。
なんなら問題集のように、先に右ページだけ見て自分で回答を考え、答え合わせのように左ページの例文を見るという使い方もできる。

例えば、こんな感じ。
『魔法使い』というお題の歌だったので、私も一つ考えてみた。

魔法がないことは分かっているけど、もしかしてという期待と憧れが消せない大人の気持ちを、コンビニという現実性の権化と対比することで表現しようとしてみました。
頭を捻ってみたんですが、字余りになってしまったし、言いたいことを全部は描き切れなかった……やっぱり難しいですね。
主張)でも、魔法使いというテーマに対し、創作や歴史を持ち出してくるのではなく、現実にはない存在として扱うというという向き合い方が、木下先生と一致できたのは嬉しい。

こうやって訓練していたら、いつかは詩や歌に人生観を変えられるほど感性豊かな人間になれるでしょうか?
そんなことを思ってる俗物には、芸術の何たるかが分かる訳ねぇような気もしますが、よくバンドマンもモテたくて楽器を始たりするって聞くし大丈夫か……?
ともかく頑張って読みます。そうやっていつかは、この世を美しい言葉で切り取れる雅な人になれればいいな。


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