見出し画像

勝手に歌詞考察シリーズ_海想列車【日記:2023/09/30】

 曲の歌詞の意味を考えるのが好きなので、お気に入り曲の解釈を勝手に垂れ流します。今回考えるのは、Vtuber「湊あくあ」さんの「海想列車」という曲。夕陽色したMVが美しい素晴らしい曲です。


①歌詞

 必要ならこちらをご確認ください。全文引用する訳にもいかないのでね。

②用語考察

 大抵の歌詞は1から100まで全てが難しいわけではなく、平易な言葉の合間に比喩的な表現、詩的な表現が入ってくるものなので、そちらの言葉の意味を考察、辞書的に並べたいと思います。それを踏まえたうえで、それが誰に向けたどんなストーリーの曲か分かれば、考察としては十分でしょう。

海:
海は地球の7割を占める広大な空間であり、縛りのない360度自由な場所でもある。その意味で海とは、世界の象徴であり、未来と可能性の象徴だとも考えられると思う。

電車:
乗り物。乗れば勝手に目的地に連れて行ってくれる性質を持つ。シンデレラにおける魔女のような、自分をプロデュースしてくれる存在の象徴かな。今回の場合は、「ホロライブプロダクション」を指すのだと思う。
船ではなくあえて”電車”としたのは、船に比べて電車の方が受動的で決まった道を進む性質があり、寄る辺ない当時の「湊あくあ」さんのイメージに近かったからか?

海想列車:
「海想」と「回想」のダブルミーニングか。歌詞中では常に「海想列車」表記だが、ところによって「回想」つまり過去を歌っている部分と、「海想」つまり未来を歌っている部分があるように思える。
また、電車=「ホロライブプロダクション」と考えるなら、「回送」も含めたトリプルミーニングになる。そこまで解釈するのであれば、この曲は「回送列車」つまり、関係者向けの歌と捉えることもできるかもしれない。

波:
歌詞の冒頭に登場する。海=世界と考えるなら、波はその中にあり自分の意思では制御しきれない流れということになる。つまるところはファンやその他世間の反応の象徴ということか。曲中では「ユラユラ揺られて波に包まれていたい」とポジティブな言い方をしているので、概ね好意的で自分を遠くに連れて行ってくれる存在として表現されているような気がする。

切符:
外的なきっかけ、あるいは内的な決意の象徴。具体的に言えば、ホロライブのオーディションとその合格通知であり、受けるにあったふり絞った勇気の結晶の具現とも言えそう。

窓:
窓とは外側を見るための接点。その象徴。この曲内では「電車の窓から海を見る」というシチュエーションなので、ホロライブに入ったことで見えるようになった夢や目標を指しているのかもしれない。

水平線:
水平線とは、自分の視点から見える海の限界。海=世界、未来と捉えるならば、その限界とは自分の終着点=夢や目標ということになる。

青より青い:
青=海の色、海=世界や未来の色なので、青=世界と未来の色ということ。つまり青より青いというのは、既存の青=世界や未来を超えると意味と考えられる。ホロライブに入った「湊あくあ」さんの視点が広がり、思ってもみなかった未来が見えるようになった、あるいは元々思っていたよりもずっと上を目指そうと考えられるようになったとか、そういう情景。
海沿いから水平線に向かうにつれ、青色は濃く見えるので、未来に進むほど輝かしくなるという希望の意図もありそう。

路線図・時刻表
共に未来のロードマップの象徴といった感じ。歌詞では
「路線図も時刻表もまだ空白だけど 窓の向こうには青より青い水平線」
となっているので、未来図が未定であることを肯定し、希望に満ち溢れているような雰囲気が感じられる。

駅:
駅とは段階や節目の象徴。つまり、途中駅で降りたという場合には、諦めたもしくは足踏みをしたという意味合いになるのだと思う。

君:
歌詞中では二番の途中、三番のサビとラストに登場する。

二番:「途中の駅で降りたその時にも 君がいつも傍にいてくれた」
三番:「笑い合って手を取り合って同じ時間(とき)を過ごした君とこれからもずっと」
ラスト:「君と一緒にこの景色を見ていたい」

最初はファンのことかと思ったが、電車=「ホロライブプロダクション」、海想列車=「回送列車」と捉えるならば、「君」=身内の人間と考える方が自然な気がする。
なぜなら、「君」は途中駅で降りたその時に傍にいる存在であり、手を取り合って同じ時間を過ごし、そして一緒にこの「景色」を見る存在だから。「回送列車」に乗れるのは運営側の人間であり、同じ時間や「景色」を共有できるのは同じ視座に立っている人間だけだから。

景色:
前述の「君」との関係を元に考えるなら、「湊あくあ」さんとしての活動全般とその反響を総括したような意味になるのかな。MVの描写を考慮に入れるなら、典型的にはライブステージからの景色。そう当てはめると、ステージ下からの視点であるファンは「君」足りえないというのが、納得しやすくはある気がする。

③結論

誰に向けた曲?
「湊あくあ」さんから「ホロライブプロダクション」へ

どんなストーリー?
白昼夢を見た「湊あくあ」さんが、「ホロライブプロダクション」に入ってから今までの過去を回顧し、未来の目標と共に進んできた事務所の仲間たちへの感謝を新たにする曲。


 以上、適当考察でした。もしかしたら、「湊あくあ」さん自身や作詞家さんなどが出している正当な解釈などと違っているかもしれませんが、一ファンの考えということでご容赦下さい。むしろ、どこかで正しいものが言われているのであれば、教えて頂ければ嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?