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世の中がつまらないんじゃないの。貴方がつまらない人間になったのよっ!【日記:2023/4/11】

最近プレイしたブラウザゲームが面白かったので紹介します。
『DON'T SAY YES』というゲームで、10分以内に終わる短編ノベル。
月に不時着し、死にかけている主人公が悪魔から契約を迫られ、それを断り続けるという内容です。
とてもシンプルではありますが、この悪魔君に絶妙な愛嬌があって楽しく読めました。
たまには長大骨太から離れて、こういうサクッとできるブラウザゲームに触れるものいいですね。

なんだか昔よくやっていたブラウザゲームを思い出します。
00年代のおもしろフラッシュに始まるようなフラッシュゲームとか、モバゲータウンのようなiモードを活用したミニゲームとか、懐かしいです。
名作から、今思えば何が面白いのか分からないような意味不明なゲームまで、熱中してやり込んでいたような記憶があります。
(モバゲーで言えば波乗りギャル男とか……)

もちろん凝ったものも中にはありましたが、結構ポチポチゲーも多く、
それこそ有名なクッキークリッカーもポチポチ&放置ゲーなので、今改めてやっても多分そんなに面白くない。
でも当時はめちゃくちゃに流行ったんですよね……
その時の感性はこの時代にはもうないし、自分の中にも残ってない。
それがちょっとだけ悲しい。

アニメ「生徒会の一存」一話 駄弁る生徒会 より

そういう時はいつもこの言葉を思い出します。
生徒会室から(ほぼ)出ずに小説10冊も出した驚異のライトノベル
『生徒会の一存』シリーズの第一話冒頭のセリフで、見た目小学生の
生徒会長『桜野くりむ』が主人公『杉崎鍵』に言い放つ言葉。
何かしらの議題について、生徒会メンバー5人が駄弁っているだけで一冊が終わるこのシリーズを象徴する名言として個人的に心に残っています。

どんなものでも詳細に見ようと思えば面白い。
例えばただのペットボトル飲料一つでも、どのように作られてどのように流通して、誰にどのぐらい飲まれているのか、原材料に湧水とあるが具体的にはどこの水なのか、何故そこの湧水を使っているのか、そういったところまで疑問に思って調べたりすれば面白い。
でも、成長と共に人は一々考えないことを覚えてしまう。全部を想像していたら疲れるから。
日常としてはそれでいいのかもしれませんが、行き過ぎると何にも価値を感じられなくなる虚無主義に落ちてしまう。

世の中なんて言っちゃえば全部くだらないし、言っちゃえば全部面白い。
だからこそ、自分自身を面白くする必要がある、と我らが桜野くりむ会長は言っている。
最近読んだ『岡倉天心』の茶の本にも似た感じのことが書いてあった。
ちょっと難しかったので理解が曖昧だが、茶道のように、実利的ではない世界の中に美を見出して楽しむが大事というような内容だったと思う。
あの明治の有名人と同じことを言うなんて、やっぱり会長は凄いぜ……

少々話が脱線しましたが、要するにそういうミニマムな楽しさを忘れたつまらない人間にはならないようにしましょうよ、ということです。
常識でしょとか、それ意味ある?みたいな言い回しが癖になってしまっている人は少し気を付けた方がいいかもしれませんね。

『DON'T SAY YES』そんなことを思わせてくれる、いい短編ゲームでした。


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