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友達と仲間は全然違う【日記:2023/2/24】

麦わらの一味だと、ゾロとサンジのコンビが一番好きだ。
彼らは海賊団内で唯一仲が悪く、お互いにいがみ合っている。
基本的に全員仲良しの海賊団の中では、珍しいセット。
硬派で修行僧じみた精神性のゾロと、軟派で女好きなサンジは気が合わないんでしょう。
長い連載の中でも、彼ら二人が仲良く騒いでいたというシーンはあまり印象にありません。その意味で彼らが友達か、と言われたら恐らく否でしょう。

しかしながら、二人が協力したり背中を預けたりするシーンというのは意外と多い。私はワンピースを最新話までくまなく追えていないにわかですが、古いエピソードでもアラバスタやデービーバックファイトなど、ぱっと数場面思いつく。
むしろ、有事の際は船長であるルフィを除けば一番信頼している節さえあります。
そういう意味では、彼らは団員の中で最も仲間らしい仲間です。

何かあったら、自分を殺すように頼むなんて……同人誌が厚くなるな

仲間というのは友達とは違い、力と信頼、そして共通の志の元で繋がる存在だと私は考えます。
彼らはルフィという共通のボスへの忠誠を仲立ちにし、お互いの戦闘力を信頼して背中を預ける。その間には手抜かりや甘やかしはない。

友達と仲間が違うとして、どちらが良いということはないと思います。
ただ、友達は友達であるがゆえに厳しいことや嫌なことを言うのは難しい。
友達とは、お互いに楽しみあう関係、楽しくないことは言いたくないもの。
だから、人生の選択という重い場面では、友達は何もできない。

ワンピースで言えば、ウソップ脱退のひと悶着がまさにそれです。
ルフィは船長でありながら、皆に友人として接してしまう。
それはルフィの人柄で素晴らしいところですが、仲間としての振る舞いではなく、甘い行動を取ろうとしてしまう。
言うなればここのウソップは、経営方針の違いで会社から出て行った元役員で、それが何のお咎めもなく戻ってきてしまったら、会社という組織の綱紀が崩壊してしまうという状況です。

そんな時、仲間としての規律を重んじるのがやはりこの男、ゾロです。
そして、普段はいがみ合って難癖をつけるサンジも、こういう場面ではゾロに同調します。
彼らは決して友達ではないからこそ、その間にある仲間としての信頼が際立つ、そんな気がします。
そして、私はそんな二人の関係がとても好きなのです。

友達は友達で得難いものですが、私はそれ以上に仲間という存在に憧れる。
友達は一緒にいて楽しい存在ですが、仲間は力を信頼し背中を預けられる存在。良いとこ0の遊び人では誰もパーティに入れてはくれないので、いっぱい勉強して早く賢者に転職しないとなあ。


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