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簡易企業分析(atamaplus株式会社)

1,対象企業
atama plus株式会社

(事業内容)
「教育」や「勉強」についてのA.Iの開発

(注目製品)
「atama+」
=国語を除く、各教科で問題を出題し回答の正誤データを演習処理することにより、生徒に適した問題を自動作成し、ヒントやアドバイスも提供するプログラム

2,簡易知財分析
(特許)
 当該企業の出願全体の技術分野を見ると、「教育」「学習」という特定の領域における方法やシステム、データ処理が多い

 特に今回は特許6930754並びに特許6397146に課題及び解決方法を要約する

・特許6930754
課題(要約):所謂「勘」または「理解」して答えたのかの客観的判別不可能など

解決方法(一例):解答正誤のデータ処理だけではなく、解答入力時の掛かった時間や「書き間違え」までも含めて問題を自動生成し、「理解不十分」の単元まで戻れる演算処理

・特許6397146
課題(要約):「声かけ」や問題の解答入力を含めて「解答のヒント」を与える適切性

解決方法(一例):各単元の現時点及び将来の習熟度を演算処理すると共に学習状況一覧を作成し、課題のヒント等のタイミングが把握できる

(商標)
 主に電子処理装置を用いて解答することから、画面に表示される文字等に出願されている。また、指定商品は概ね重複していることから、事業の拡大は窺えない

(考察)
 暫くは既存の科目における発明の「進歩性」が進んでいくと考えられる。例えば英語の単語や単元毎の穴抜け問題、単数・複数などの自動作成は可能だろう。
 また、問題の解説や作成を見ることは教師を目指す者にとっても有益であるから、ユーザーニーズが広がる可能性がある。
 一方、現時点でA.Iは言葉の意味やニュアンスを理解出来ないといわれ、国語に関しては開発が進んでいない。
 受験講師約20年(国語)専門の私が授業で用いている「数学的証明の援用」(※企業秘密)を応用すれば、A.Iをサポーターとする教育のイニシアチブを取れると個人的には考えている。
 また、「読解力」の定義を決定することと一貫校でも私立と公立の出題形式は異なることから、まずはそれらの基礎となる単元の開発から始めるべきである。

3,アート思考/デザイン思考の有無
(結論)
デザイン思考の要素が窺える
(理由)
「デザイン」とはユーザーの深層課題を解決する新たな関係性構築ツールである。
特に特許6397146は生徒との間で、生徒の自己肯定感を解決すると共に保護者とも先生とも異なる新たな関係性構築ツールと云える
(了)

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