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ファシリテーターとグラフィックレコーダーの相乗効果をうみだすために気を付けるべきポイント5点

前の記事では、ファシリテーターとグラフィックレコーダーがチームとして場をつくることの紹介と、効果について解説しました。

↑チームでの実践例(日本イーライリリー株式会社様 関節リウマチGood DAYデザインワークショップ)。ファシリテーター、アシスタントファシリテーター、グラフィックレコーダーの5名で場づくりを行っています。

しかし、ファシリテーターとグラフィックレコーダーをただそろえても、現場で連携がうまくいくとは限りません。
BRUSHでは、チームとして相乗効果をうみだすために、常に気を付けているポイント5点があります。

1.事前に必ず、実施する目的、今回のねらい、役割をすりあわせる

準備八割、あと二割。この原則は、グラフィックレコーダーにもあてはまります。
準備することなしに、グラフィックレコーダーが場に入っても、その場でできることは二割程度に限られてしまいます。
事前に目的(中長期的なものを含む)、今回のねらい、グラフィックレコーダーが担う役割をファシリテーターとすりあわせることで、お互い信頼関係をもって、場に挑むことができるのです。


2.ワークショップ設計に、グラフィックレコーダーが参加する

私たちのワークショップでは、多くの場で、事前にグラフィックレコーダーがワークショップ設計から参加しています。
ファシリテーターと一緒に場づくりを考えることで、「この場でなぜ可視化が必要なのか?」「どんな可視化が必要なのか?」「いつグラフィックをもって、場にフィードバックをするか?」等、よりよいかかわり方をグラフィックレコーダー側からも提案することができるようになるのです。


3.どんな場であっても「グラフィックレコーダーがどのような立場でもって、なぜこの場で描くのか」という説明を行う

私たちは必ず一番最初に「グラフィックレコーダーがどのような立場で、なぜこの場で描くのか」について、参加者に説明をする時間をとっています。
ともすれば「記録をしている人」というようにグラフィックレコーダーがみられがちですが。グラフィックレコーダーはただの議事録記録役ではなく、ファシリテーターと同じ場をつくり育んでいく人なのです。
説明のあるなしでは、参加者がグラフィックをみる目線、効果、ともに大きく変わります。
目的に応じた記録の手法を選んでいること、そしてそうした手法を選んでいるということ自体もワークの中で学んでいけるのが、私達BRUSHの設計する場の特徴でもあります。


4.進行中も、ファシリテーターとグラフィックレコーダーが場について感じたことを話し合い、次の進行をきめていく

ファシリテーターとグラフィックレコーダーが異なる視点から、実際の場でお互いに見たもの、感じたものを共有し議論することを、私たちは大事にしています。プログラムを削ったり、順番を変えたり、内容自体を変更したり。
参加者を見て、即座によりよい次の展開をうみだすことができます。グラフィックレコーダーがグラフィックをもって、場に問いかけることもしばしばです。


5.終了後も、チームでふりかえりを実践する

描いたグラフィックや、いただいたアンケート、感じた状況。
情報一式を皆で再度見て、BRUSHではチームでふりかえりを実践しています。
ご依頼いただいたプロジェクトを育むのと同時に、チーム自体も育んでいくことで、先進的な取り組みを開発し挑戦する土壌をつくっています。

私たちはプロジェクトの状況全体をみて、必要な関わり方を検討しています。
場の内容に応じては、グラフィックレコーダーをあえていれない・描かないほうがベターという場合もあります。
そんな状況を判別するのも、ファシリテーターとグラフィックレコーダーの役割です。


100以上の現場で、チームとして培ってきた『行動を促す可視化』の力。
一緒に現場を走るパートナーとしてお力になれることを、私たちは楽しみにしています。

※このブログ記事は、BRUSHブログの内容を再編して掲載しています。

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