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教科書には載っていない!?風変わりな人の生き様に出会う授業「まなびのマルシェ」開催!!

ICT化の高度発展…AIの爆発的な進化…
私達はいつ、どんな場所にいても「知識」を検索して習得できるようになりました。そして、生き方はより多様化され、社会の姿も、職業も、刻々と変化しています。

そんな現代社会で、子どもたちの学びはどうあるべきなのでしょうか?
多様化された社会の中で、何を学び、何を習得していくかという命題は、
子どもたち一人ひとりに大きくのしかかっていると思います。

しかし、教育計画に則った、学校内だけでの教育では、
子どもたちが自分の力で「人生の選択」をしていく力は育めません。

そこで!

教科書には載っていない風変わりな人の生き様と出会い、
さまざまな社会のこと・生き方のことを自律的に探求し、共同的に学ぶ
「まなびのマルシェ」を新宿区立柏木小学校で開催しました!

まなびのマルシェオープニングの様子。全校生徒約300人が体育館に集まりました。
まなびのマルシェオープニングでの冒険家紹介の様子。

「まなびのマルシェ」は、教科書には載っていない風変わりな生き方(人生の冒険)をしてきた「冒険家」たちが、自分のステージをひらき、これまでの人生の中での葛藤や、生み出したものなどを見せる場です。

子どもたちは、自ら興味のある冒険家を選び、お話しを聞きに行きます。

学びのマルシェの様子①
学びのマルシェの様子②
まなびのマルシェの様子③

ここでは今回、柏木小学校の先生方とグラグリッドが協力して開催した
「まなびのマルシェ」の様子をご紹介します!


「まなびのマルシェ」開催の経緯

2022年のとある日に、以前から繋がりのある柏木小学校の竹村校長先生がグラグリッドのオフィスにいらっしゃいました。そして、、、

「自ら行動・思考・判断できる、自律する子どもを育てたい」

「教科書には載っていないような、さまざまな知恵、技術を”マルシェ”のように出品し、子どもたちが自ら興味のある知識や技術を選び、学ぶ場を生み出したい」

と、相談してくださいました。

そんなお話を聞いた私達グラグリッドメンバー
なんて面白い!やるしかない!と胸を踊らせました。

こうして、竹村校長先生の思いを一緒に形にすべく、「まなびのマルシェ」のプログラムのデザインから、プロジェクトファシリテーション、キュレーションをグラグリッドが担当しながら、柏木小学校の先生方や保護者の皆様と協力し、「まなびのマルシェ」をつくりあげました。

小学校にやってきた!
多種多様な生き方をしている大人「冒険家」たち

今回の「まなびのマルシェ」では、15名の多種多様な生き方をしている大人たち(冒険家)をお招きし、これまでの人生の中での葛藤や試行錯誤、その中で生まれたアウトプットなどを、小学生の前で思いっきり楽しんで体現し、語り、社会の楽しさを伝えていただきました。

学校内に掲示された冒険家紹介チラシの一部

陶器で意味の無さそうなものを作り、世界の誰かに力を与える冒険家
プログラミングで魔法の世界を実現させる冒険家
お茶でみんなに笑顔を届ける冒険家(お茶ソムリエ)
選手の未来をプランニングする冒険家
などなど

他にもさまざまな個性豊かな冒険家たちが小学校に集まりました!


自ら知らないことを調べ、未知の世界に飛び込む
自律的な子どもたち

「まなびのマルシェ」開催の1週間前頃から、冒険家15名の紹介チラシを学校内に掲示し、子どもたち自ら知らない業界、技術を調べ、話しを聞きたい冒険家を3名選んでもらいました。

調べ、選び取る、という行為の中で自律的な学びを促します。

そして「まなびのマルシェ」当日。
当日は1コマ50分×3コマの中で、冒険家が人生の中での葛藤や試行錯誤などを体現します。子どもたちは、事前に調べて決めていた冒険家の教室へ行き、冒険家のステージに参加します。

全学年が参加する「まなびのマルシェ」では、高学年が低学年をサポートするなどの、助け合う共同的な場が生まれました。

ひみつ基地をつくる冒険家のステージで、ひみつ基地をつくる子どもたち
お茶でみんなに笑顔を届ける冒険家のステージで、お茶の味を言語化する子どもたち
剣を持ち世界に挑み続ける冒険家のステージで、フェンシングのステップを体験する子どもたち
未来をつくる冒険家のステージで、未来の社会を皆で描く子どもたち
テクノロジーで世の中に魔法を実現させる冒険家のステージで、魔法を体験する子どもたち

3人の冒険家のステージに参加したら、最後は各自の教室に戻り、クラスメイト達と共に体験したことや考えたことを共有し合います。

「冒険家の話を聞いてこう思った」
「将来こんなふうに生きてみたい」

冒険家の話しや体験が面白かった、楽しかった、だけではなく
冒険家が生きてきた背景や、思いを考え、共有し合うことで、ステージの意味を見出す共同的な学びの場が生まれました。


「まなびのマルシェ」を通して
子どもたちが学んだこと

冒険家の元でさまざまな生き方のこと、社会のこと、技術のことなどに触れた子どもたち。
まだ自分の言葉では表現しきれないけれど、大きな衝撃、刺激を受け、自分たちの見えている社会像が拡張されたようでした。

ビジョンデザイナーとして活躍する冒険家の葛藤を聞き、一緒に未来を作る体験をした4年生
未来は思い通りには進まないことを受け止め
それでもなお、未来を自ら作っていく決意をしたようだ
陶芸家として活躍する、意味のないものを生み出し誰かに力を与える冒険家のお話を聞き
学校で同じテーマに対して思考する学びではなく
意味を持たない、自分の感性を尊重する体験に驚きを感じたようだ。
お茶ソムリエとして活躍する冒険家の元で、お茶を飲んだり、茶葉を食べた2年生の子は
香りを形で表現したり、味を手触り感のある言葉で表現するなど
自分の五感を伝える豊かな表現方法を知ったようだ

また、子どもたちの中には自分の好きなこと、気になることが分からず、冒険家を選ぶ事ができない子もいました。

そんな子ども達には「まずは飛び込んでみよう!飛び込んでみたら新しい発見があるかもしれないよ!」と、未知の世界に飛び込む後押しをすることで、新たな世界に一歩踏み出すことができた子もいました。


「まなびのマルシェ」を通して、大人たちが学んだこと

大人(冒険家)たちは、自分の人生の物語を棚卸しして、これまで考えてきたこと、生み出したものを子どもたちに伝える中で、子どもたちの純真な心や反応からさまざまな刺激、ヒントを得たようでした。

自身の人生を年表形式でリアルタイムに描く、絵でコミュニケーションをする冒険家の様子

また、まなびのマルシェに参加された冒険家同士での繋がりができ、次は一緒にこんなことをしてみよう!と、どんどん楽しく、新しいコラボレーションが生まれていきました。

子どもたちに伝えるだけではなく、新たな出会いの中で、冒険家自身が新たな挑戦をするきっかけになったのではないかと思っています。


次回の「まなびのマルシェ」

次回は10月頃に「まなびのマルシェ」を開催予定です!
そして、来年の2月頃には子どもたちが冒険家としてステージに立つ。
そんなマルシェを開催したいと考えています。

また、この「まなびのマルシェ」は教育委員会、大学の先生方から、研究対象としても注目を集めています。

そんな「まなびのマルシェ」を一緒に盛り上げてくれる冒険家を募集しています!
興味を抱かれた方は、お気軽にお声がけください!お待ちしております!

(川村)

「まなびのマルシェ」に関するお問い合わせはこちら
Mail:info@glagrid.jp


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