普通のシングルマザーがフェスを夢にする-音楽と共に歩んできた no.8《初めてフェスをやってみる》
イベントのテーマ
そこには自分がこれから
どう生きたいかを問う課題も含まれていた。
私は、イベントをする計画をたてた。
その中で主軸にした3つの課題が、
「家族で音楽」
「地域の活性化と循環」
「アーティストや文化を絶やさない」
ということだった。
「家族で音楽」
1つ目の「家族で音楽」。
これには2つの意味があり、
子供が生まれたりライフスタイルが
変わっていく中でLIVEを観に行ける機会
というのが極端に減った自分の現状と
照らし合わせた。
レゲエがかかる場所は、
深夜のクラブか野外だ。
子持ちにはハードルが高い。
聴きやすい環境があれば、
どんな状況になっても現場に足を運ぶことを
極端に減らさなくてもよかったのではと思った。
もう1つの意味は、
そこに来る人みんなが
家族のような感覚で過ごせるということ。
「地域の活性化と循環」
2つ目の「地域の活性化と循環」
地方の活気を絶やさない、
そしてそれが次の世代へと続いていく、
または次の世代がいたいと思える
魅力的な場所であり続けるということ。
都会に暮らさなくても
やっていけるワクワクする環境が
若者に対して継続してあること。
「アーティストや文化を絶やさない」
3つ目の
「アーティストや文化を絶やさない」
アートや文化は人間が豊かに
生きていくうえで欠かせないもの。
今の時代、サブスクやSNS、
youtube等でいくらでも音楽が聴ける。
音楽に限らないが、
良いとおもったアーティストの
ライブに出向いたり、
商品を購入しなければ、
アーティストは活動していくことができない。
決してTVで活躍するアーティストだけが
素晴らしいわけではない。
目に見えないものにも価値を見出し、
サービスや表現に対価を支払う
ということを怠ってはいけないと思った。
初のイベント企画
間借りを始めた翌年、
奈良の月ヶ瀬というところでライブ、
マルシェなどの複合的な
フリーイベントを開催した。
タイトルは
「FAMBILLY FESTA」
FAMBILLYはパトワ語で「家族」を意味した。
月ヶ瀬は同じ市内ながら、
渓谷があり春には梅が咲き、
お茶畑が青々と繁る
とても美しい場所。
知り合ったとあるアーティストの
マネージャーをしている方が
そこで活動していたことから
その場所で開催することになった。
ライブで顔を合わせたりしていた
奈良で活躍するアーティストに
出演してもらい、
自分が好きな奈良の飲食店の
人に出店をお願いした。
子連れが遊びに来やすいように、
おむつ替えや授乳のスペースを作り、
ちびっこ縁日をした。
月ヶ瀬の物語があるのを知り、
絵本の読み聞かせを
してもらった。
レゲエを通じて仲良くなった人、
地元の人、友達。
市内から1時間くらい離れた場所だったが、
県内外から300人程来場してもらえた。
お客さんにも楽しんでもらえたように思う。
武は多分私がONEDER好きなことを
わかって、
客演で呼んでくれた。
多くは山梨から出店してくれたり、
神奈川や岐阜など
遠方から会いにきてくれた仲間もいて
ほんとに涙が出るくらい
嬉しかった。
途中ちびっこがステージにあがる
ちょっとした出来事があった。
でもそのアーティストは歌いながら
しゃがみ、少女とハイタッチした。
ステージと客側の垣根が少し曖昧になって
いたゆえの出来事だったかもしれない。
でも、なんかそれが良かった。
私もめちゃくちゃ楽しかった。
ただ、私が本来伝えたいことが
出来きれたのかというと、
ちょっと迷いがある結果に終わった。
なにか足りない。
でも、音楽に興味ない人も
確実に目に触れる機会が作れたと思う。
やってみないと
わからないところではあった。
私の中で夢に繋がる
確かな第一歩を歩み出した気がした。
店をたたむ
程なくして私は、
長年やってきた店を主人に辞めたいと伝えた。
ずっとこのままいくと思っていた。
自分の中で、
何年もかかった結論だった。
コロナの流行から飲食店の在り方は
大きく変わったように思う。
子育て中に抜けていた時期が
あったことで、ほとんど主人の店に
なっていた。
そのやり方が私には合わなかった。
店に想いをもって、
継続していい状態を作れる可能性を
もう感じれなくなっていた。
そして、次の春に規模を
もっとイベントを大きくする計画を始めた。
あとがき
ずっと飲食にいたので、
動画編集も下手くそで、
本当に荒削りな内容でしたが
とにかく温かい空間だったことだけは
嬉しかったなぁ。
ここから私の3.4年間はまさに激動でした。
今日は奈良出身のレゲエアーティストの
曲をいくつか紹介します。
↓このイベントの客演できてくれた
鬼火の大地くん
↓レペゼン奈良ラッパーSPARKEY
↓武
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?