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顎振り三年

※この物語はフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係がありません。

「れなさん、資料をまとめ上げましたよ。メールで送信しますね」いつも通りの聡子の仕事ぶりには驚かされるけれど、ちょっとでも赤字を入れないと、上司からの評価が下がってしまうかもしれないと、れなは心配していた。

れな自身は決して仕事ができないわけではない。彼の信念は、「一押しニ金三男」になることではなく、ただ単に会社での生活を充実させ、努力を続けたいと思っているだけだ。そしてもちろん、彼女に対しては、教育を通じたスキンシップを大切にしている。




「明日の予定は午後から外出するけれど、問題ないですよね。会議は別の日に変更してもらえますか?」と、パソコンに向かっている聡子に話した。

「それに私も参加できますか?勉強したいのですが・・・」と、少し迷惑そうに感じているれなを見ながら、聡子は言った。

れなはすぐに上司のオフィスへと足を運び、必要な確認を行っていた。その一部始終を、聡子は嬉しそうに見守っていた。


聡子は真剣な表情でメモを取っている。その姿には、れなは感心させられる。そして、邪魔をするように「ごめん、個人的な話は避けたいんだけど、答えたくなければ答えなくても大丈夫だよ。趣味は何?僕はスマホで綺麗な写真を撮って、それをインスタにアップするのが好きなんだ」


「へえ、それはいいですね。私も写真撮影が趣味で、特に一眼レフを使うのが好きですかね」彼は少し共通点を見つけたことに嬉しそうに、スマホを操作して自分が撮った写真を見せようとした。その瞬間、聡子は「これで追加の資料も纏められます。大丈夫ですね。会社に戻りましょう」と笑顔でれなに言った。

「あのね、もっと徹底的にやろうよ。まだ足りないよ」と、れなは笑みを浮かべつつも、真剣なまなざしで言い、畏敬を込めた表情で伝えた。


聡子は喜びに満ち溢れた表情で首を横に三回振り、「会社に戻ります?それとも、直帰でいいですか?」と、心からの感謝を込めて返答した。





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