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#91 今シーズンのベストマッチ!

こんばんは。
昨日はU13のリーグ戦がありました。
残り2試合。
残す相手は1位と2位の上位陣。
今回は2位の相手。
前半戦では1-3で敗れた。
さぁ、今日はどうなるだろう?
試合のレポート書きます📝

・結果は2-2引き分け!でも、、、
結果は引き分け。
でもこの試合は個人的に今シーズン最高の出来だと思った。

攻める際にはチーム全員で狙いを共有する。
リスクはあっても簡単に大きく蹴らず、ディフェンスからビルドアップを丁寧に。
中盤の選手らが巧みにボールを扱い、攻撃陣に良い形でボールを渡す。
攻撃陣も最終段階でなるべく人数をかけて、工夫したり、個人の力で勝負したり、取られてもすぐ取り返して、積極的に攻め続ける。
これまで練習や試合で積み重ねてきたものが、はっきりと現れた。
とても嬉しいことだ。
彼らは確実に成長していた。

ゲームはこちらが完全に支配していたと思う。ボールを持ち、何度もシュートを打つ。
前半戦負けた相手にだ。
さらに比較すると相手の方が身体が大きいのにだ。

しかし、相手のキーパーが立ち塞がる。
ノリノリで、何度も何度もスーパーセーブも連発する。最強の相手だった。
絶対決まった!って決定機は2.3つあった。

そして、相手の選手らは身体が大きい子が多いこともあり、相手のロングボールからあっさり2失点してしまう。

残り15分。
頭の隅で「今日は厳しいか、、、」と思ってしまう。

だけど、選手らは誰も諦めていなかった。
この日は気温も高く、最近まで冷えた日あったから、温度差に苦しめられた。でも運動量を誰も落とさない。顔を真っ赤にして走り続ける選手ばかり。
決定機は作れている。後は決めるだけだ!

そしてついにホッホドルフが先制する。
サイドから綺麗に崩し、相手の最強のキーパーはノーチャンスのボールだった。
1人で勝てなくてもいい。
チームで取った点だった。

その後も果敢に攻め続ける。
残り5分。ペナルティエリア内へドリブルで仕掛ける。そして相手に囲まれ、倒される。
「ピッーーー!」
審判はペナルティキックを指差す。

そしてそれを完璧に決め切り、0-2から2-2の引き分けへと持ち込んだ。
本当は勝ちたい試合内容だった。
けど前半戦1-3の相手にここまでゲームを支配して、戦うことができたのは本当に素晴らしいことだと思う。
ナイスゲーム!!!

・小さな2人の選手
先程書いたように、相手の選手らは比較的大きい子が多かった。
試合が始まり、ベンチの選手と
「大きい選手が多いね。うちの選手がいつもより小さく見えるよ。」と話していた。
ホッホドルフにちょっとまだ身体が小さめな2人の選手がいる。
今日はワントップと左サイドバックで起用された。
身体は小さいけど、彼らは全く劣っていないし、負けてなかった。
トップの選手は1得点あげ、PK獲得した。
前線で攻撃の起点となり続け、仕掛けれる場所では持ち前の創造性で仕掛けまくった。
今日の彼も素晴らしかった。

そして左サイドバックの選手は、ここだけで勝手にMVPを決めて良いなら、僕は彼を選ぶ。
フル出場。この日は暑かったから、ほとんどの選手は交代しながらだった。
左サイドバックの彼と、センターバックのキャプテン、キーパー。3人だけがフル出場。

彼はものすごい数の上下運動を繰り返す。
攻撃に積極的に参加し続ける。
たしか1点目の崩しは左サイドからだった。
PKキッカーを務めたのも彼だった。
そして、左サイドで攻撃の起点を作り続け、時には少し中に入って中盤のサポートまでする。

そして彼は守備も完璧に遂行する。
彼の場所で何度も何度も相手の攻撃をストップする。
多分今日は1vs1に負けてない気がする。
いつも大きな調子の波もなく、良いプレイをする彼。本当に良い選手でこれからが楽しみ。

今日の試合内容は小さめな集団の僕らに、身体的優位な相手がロングボール主体でカウンター狙い。
そんな試合だった。実際にそれで簡単に失点してしまった。

日本ではよくコーチ達がこんな愚痴を言ってることを聞いていた。
「蹴るだけのサッカーやん。うちはチビばっかだからしょうがないよな。」
って。それは選手にも伝わり、選手もそんなことを言うようになっていた。

チビでも戦えてる選手はここにいるぞ。
小さいことは不利の要因になっても、不可能な要因にはならない。
読みや判断の速さ、テクニック、クイックネス、運動持久力、、、
それらを駆使してサッカーでは戦える。
ロングボールを蹴られるとピンチになりやすいならチームで工夫して蹴らせない戦術をとったり。
監督も工夫はできる。

・このチームを目指したい。
今シーズン最後のホーム戦だった。
咄嗟にキチコーチに「何か話して」と言われ、「ちょっと時間ください。」と頼んで試合直前に彼らに話す機会をもらった。翻訳付きで。

考えると彼らへの感謝を伝えたいと思った。
実家からも出たことがない僕が、ドイツでの生活は結構辛いことは多かった。
「まじで帰りてぇな。」と思うことも実はあった。
でもここまで楽しく過ごせたのは、彼らのおかげだった。U19も。
トレーニングでは、一緒にサッカーを楽しみ、試合ではチーム全員で勝ちを目指して戦う姿に勇気をもらった。
それに感謝し、今日もその姿をみせてくれよ。
と話した。

彼らはこの日それを全力で見せてくれた。
去年の夏から一緒に過ごして、調子が悪い時もあったけど、確実に色んなものを積み重ねて成長してきた。
「ああ、日本でもこんなチームを作りてぇな。」
と思う。

強いとか弱いとかじゃなくて、
目の前の試合に全力で、夢中になって
勝つために戦って、練習も取り組み、、、
仲間達と助け合い、支え合い。

すごくサッカーを楽しんでいた。
キャプテンが試合終了のホイッスルの直後、グラウンドに寝転がった。
暑い日にフル出場だった。とても疲れたろう。息切れもかなりしていた。
でもその表情は、とても清々しく、満足そうで、幸せそうだった。
ああ、こいつは今、心からサッカーを楽しんでいるんだな。と伝わる表情だった。

彼らからサッカーを楽しむとはどういうことかをものすごく学んだ。

SVホッホドルフのようなチームを作っていきたい。

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