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#12 IB Mock/Final に向けた姿勢とは?

皆さんお久しぶりです、前回の更新から時間が絶ってしまいごめんなさい。
今回は IB Mock と Final に向けてどのような姿勢で臨むのがよいか、当時の自分を振り返りながら書いていきます。

この記事に限らず、ご紹介している内容には特に12年生にとっては既に知っている(あるいは知っているはずの)ものも含まれていると思います。少し冗長に感じられてしまう部分もあるかもしれませんが、あくまで現12年生だけでなく将来的に同じ道を通ることになる皆さんを対象に書いているので、そのような箇所は読み飛ばしていただいて全然大丈夫です。逆にもっと丁寧な説明が欲しい箇所があればフォームにてコメントお願いします!


Mock も Final も基本的な姿勢は同じ

前提として、人によって Mock と Final の位置付けは様々だと思います。
いくつか例を挙げると …

  • 出願に利用するのが Final の点数なので Final が重要ということになる人

  • Mock(あるいはそれ以前の Forecast)の点数だけで合否が決まってしまうためそちらが重要で、Final は正直あまり重要ではない人

  • Mock で条件付き合格(あるいは書類審査の結果・出願資格など)が決まる一方で Final の点数がそれを下回ると取り消しとなる場合があり、維持することが重要な人

などです。その上、人によっては根本的にIBスコアを入試で利用しない場合
もあり、その場合は資格の取得や大学側が課す試験の勉強など、それぞれ異なった対策が必要となります。今回はあくまで Mock および Final の両方で高いIBスコアを目指すことを想定して書いているので、入試方式の関係などで他に優先すべきことがある方は、IBの試験に全力投球しないのも戦略としてはありだと思います。しかし、ちょっとした意識や心構えで点数を少し上げられる(かもしれない)こともご紹介するので、ぜひ目を通してみてください!

普段通りに、落ち着いて Mock/Final に臨む

受験では、ほとんどの場合は大学のキャンパスや指定された会場など、なじみのない場所で試験や面接を受けることになります。そのため、部屋の配置や椅子・机の感触など、事前に分からないことが多い中、試験や面接に臨むことになりますし、そもそも会場に向かう間にも不安要素があると思います(下見ができれば理想的ですが)。それに対して、IB Mock/Final は学校内という、慣れた環境で受けることができ、試験監督も普段から見かけている先生が受け持ちます。私たちの代は、ちょうど11年の終わりにアライホールが完成したため、Mock で初めてアライホールを使ったのですが、皆さんはおそらく定期試験もそこで受けることになるため、Mock の頃にはなじみ深い場所になるのでは?逆に普段から Mock/Final を意識して試験に臨むことで、いざ本番となったときに焦ったりすることなく、高いパフォーマンスを発揮できると思います。

特に Mock/Final が重要になってくる人ほど、一回限りのチャンスでベストを尽くさなければと思うあまり、焦って普段はしないミスをしてしまう可能性も出てきてしまいます。メンタル面のコントロールは大学入試においても最も重要な要素の一つだと思いますが、IBの試験に関しては、上でご説明したように普段の定期試験とあまり変わらない環境で受けられることを念頭に置き、落ち着いて臨めるようにしましょう!

なじみのない慣習には要注意

「普段の定期試験とあまり変わらない」と先程は書いたものの、実際には Mock/Final は普段の定期試験とやや異なる点もいくつかあります
代表的な例を挙げると …

  • IDによって席が指定され、出欠確認が行われる

  • 入室前に筆記用具の確認がある

  • 試験前に長めのアナウンスが毎回入る

  • 解答用紙の違い(cover や tag を使う)

  • GDCが学校支給のもので test mode にセットされる

などです。解答用紙の違いに関しては、past paper を解く際に罫線の入った紙を使用したり、本番に近い形式での MCQ の練習もすることで多少は慣れることができると思いますが、上記の点はどれもあまり対策のしようがありません。そのため、Mock/Final では少し普段の定期試験と違いがあることを把握し、慌てないようにすることと、余裕を持った対策を心がけることが重要になってきます。

参考までに、本番で使用される MCQ の解答用紙に近いものを作成したので、よろしければぜひダウンロード・印刷して活用してみてください。

とにかくその場での最善を尽くす

どんな問題が出題されてもスラスラ解ける…という段階に到達するに越したことはありませんが、これは決して簡単なことではなく、そもそも7を目指すにしても全部完璧に解ける必要はありません。特に Mock の段階ではまだ不慣れな内容や形式も多く、思うように手が進まないこともあると思いますが、結局ハイスコアを獲得するうえで重要なのはその時の自分にできることをやりきることです。

例えば、数学や化学、物理で解き方が見当付かない問題に遭遇した場合でも、まずは Data (Formula) Booklet を確認して当てはめられそうな公式がないか探し、見つかればそれを答案に書いてみましょう。また、最終的なゴールは見えているのに、どのようにそこにたどり着けばよいかが分からない場合も白紙のままで出すのではなく、思い付いた範囲で方針を述べてみましょう。完答はできなくても、Method などで部分点がもらえることもよくありますし、頭の中で考えていることを紙に書いてみることで思考が整理され、先に進めたりすることもあり得ます。少し引っかかってしまっただけでその問題を捨ててしまってはもったいないので、稼げるだけ点を稼ごう、という意気込みで答案を埋めていきましょう!

その一方で、試験には制限時間があるため、難問や苦手分野の問題に時間を取られてしまい、解き切れなかった…となってしまうともったいないです。特に Physics や Chemistry などの Paper 2 では、最後の方の問題が難しいということは全くなく、むしろ取っ付きやすい問題が残っていることもあります。そのため、当たり前と言われればそうですが、少し考えてみてなかなか解けなそうな問題はいったん飛ばし、どんどん次へと進んでいくことが鉄則となります。理科系の Paper 2 で苦手な分野が出題されてしまった場合は、大問ごといったん飛ばしてしまうという手もあります(特に Physics は Grade Boundary が低い傾向にあるため)。逆に数学などで、前の小問が次の小問につながっており、一見順番に解いていかなければならない場合もありますが、途中から解ける小問が混ざっていることもあり得るので、一か所解けなかったからと言ってその大問を完全に諦めるのではなく、確保できるところから点を積み上げていくというのも大切なテクニックです。

Mock ならではの注意点

Final に向けては、Mock 以降の2か月弱を活用して多くの先生が対策を用意してくれると思います。例えば、授業時間で復習ワークシートに取り組んだり、past paper が宿題として配布されたりするかもしれません。しかし、Mock に向けた先生主導の対策は資料や練習用教材の共有程度で、授業時間を割いて全体で何かに取り組むことはほとんどないと思います(シラバスをカバーするので時間的に精一杯という背景もありますが)。そのため、Mock に対する意識はどうしても低くなりがちですが、先に紹介したように人によっては Mock が Final と同等あるいはそれ以上に重要になってくるため、Mock は「本番」なのだという意識を持ち、「自分で」対策を進める必要があります

Mock が行われるのは夏休み明けすぐで、夏休み中に学習を継続していないとブランクが空いてしまい、それを取り戻すのは困難になってしまいます。その上、Final とは違い約1週間という短い期間に全科目の試験が詰め込まれるため、同時に多くの科目の対策を万全な状態にしている必要があり、スケジュール面での大変さもあります

さらに、Math AA HL の Paper 3 や Paper 1/2 の Section B など、Mock に来て初めて経験する Paper や範囲もあると思います。普段の定期試験で向き合ってきた Paper や範囲に比べ、これらの点数が伸びないことは仕方がないのですが、それを見越したうえで他の Paper を Grade Boundary ギリギリの点数でクリアするのではなく、余裕のある点数を稼げるように意識することも必要です。その上で、一度は past paper に目を通しておくなど、初めて経験するタイプや内容の問題に戸惑わないようにする工夫も可能であればしましょう。

Final が Mock とやや異なる点

Mock は実際の Final を再現したような試験となっているため、基本的に Final は Mock と同じ方針で臨めば問題ないのですが、完全に同じようなものだと思っているといくつか違和感を感じる場面が出てきます

まず重要なのが、先程ご紹介したように Mock は約1週間という短期集中型の試験スケジュールとなっているのに対し、Final は2~3週間という長期戦になる点です。肯定的に捉えれば、このスケジュール設定によって各科目の対策により時間をかけられることになりますが、裏を返すと各科目の試験日に合わせてベストな状態を整えられるように調整する必要があるということです。Final の期間中に自分の勉強スケジュールをどうしようかと悩むのでは時間がもったいないですし、頭を働かせなければならない不安要素も増えてしまいます。その上、気付いたら試験が直前に迫っていて対策が間に合っておらず、もう手遅れ…ということになってしまうリスクもあるので、前もっていつどの科目の勉強をするか計画しておくことをお勧めします。特に、IB Final の終盤にある科目は Final 期間中のどのタイミングで復習するか、自分なりに工夫してスケジュールを立て、長丁場を乗り切ってください

また、Mock は学校の先生が採点するのに対し、Final は外部の採点官が点数を付けるという点にも注意が必要です。普段から習慣にしていれば改めて意識することはあまりないと思いますが、字が読んでもらえるか、単位や significant figure が守られているかなど、仮に相手が厳しい人でも点を削られないような答案を心がけましょう

最後に、些細なことではありますが、Final では試験監督に外部の方も加わっていることで少し雰囲気が Mock と異なっていたり、問題冊子や解答用紙の紙質が普段の定期試験や Mock で使っているものと異なっていたりします。特に、余裕のない状況下では、このような小さなことがパフォーマンスに影響を及ぼしてしまうことも大いにあるので、慣れないと感じるものがあっても圧倒されず、それまでの自分の積み重ねを信じて頑張ってください

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