不登校の子ども達に学びの場を!フリースクールの可能性と課題!
こんにちは。
畑中です。
今日は不登校とフリースクールに関する記事を書きたいと思います。
不登校生徒って、どのくらいいるの?
昨今、不登校の子ども達は増え続けているということは、ニュース等で皆様も聞かれたことがある方もいらっしゃるかと思います。
では、一体不登校の生徒は、一体どのくらいいるのでしょうか。
なんと、文部科学省の調査によると、小学生は100人に1人、中学生は24人に1人が不登校になっているというデータがあります。
1クラスの人数が40人のクラスもありますから、中学校だと、1クラスに1〜2人は不登校の子どもがいるということになります。
もはや、いつ自分の子供が不登校になってもおかしくはないということが、わかるかと思います。
不登校になる理由
では、なぜ子ども達は、「学校に行かない」という選択肢を取るのでしょうか。
一番初めに思いつくのは、いじめ等で心を傷めたり、学校に自分の居場所を感じなかったりするという理由だと思います。
また、教師からの体罰や教師との関係が良くないなどもあります。
さらに、勉強や授業に面白さを感じなかったからという理由もあります。
そして、僕が注目するべきだと思ったのは、「学校を休んでいる間の気持ち(安心や不安)について」の数字です。
小中学生ともに、「ほっとした楽な気持ちになった」「自由な時間が増えて嬉しかった」と答えた子は、70%弱いました。
一方で、中学生は「勉強の遅れに対する不安があった」「進路・進学に対する不安があった」と答えた生徒も、70%近くいました。
このデータを見ると、学校に行かないことで安心感を感じられている一方で、自身のスキルや将来に対しての不安を抱えているということがわかります。
フリースクールの役割
そんな状況下で、子ども達の学びのサードプレイスとして注目されているのが、フリースクールです。
フリースクールとは、「一般に不登校の子どもに対し、学習活動、教育相談、体験活動を行っている民間の施設」のことをいいます。
フリースクールの利点は、民間企業のノウハウを活かして、既存の学校教育にとらわれず、自由な教育ができるということです。
学校であれば、学習指導要領に沿った教育活動や、国・地方公共団体の制約等もあり、中々自由に出来ない所もあります。
フリースクールは学校法人ではないので、自由な教育活動を行えるのが利点です。
例えば、個別に学習指導や受験指導を行なったり、自然体験活動を行なったり、中にはバーチャル体験を行えたりようなフリースクールもあります。
また、フリースクールと似た形で、サポート校と呼ばれるものもあります。
こちらは、堀江貴文さんのゼロ高等学院(通称ゼロ高)というものが有名です。
ゼロ高は、堀江さんのオンラインサロンに入っている経営者や寿司職人など、各業界で活躍する面白い大人から学び、実践が出来るカリキュラムが魅力的です。
例えば、プロの寿司職人から、実際に寿司の握り方を指導してもらったり、生徒が考えた事業計画を経営者にプレゼンをし、そのフィードバックをいただけたりします。
このような行動ベースのカリキュラムや、子どもの興味に応じた教育活動があれば、学校の勉強が面白くないと思っている子どもも、興味をもって学習に取り組むかもしれませんね。
学校では中々できない、子ども一人一人の興味や好きなことを伸ばしたり、やりたいことができたり、居場所を感じられたりすることができるのは、フリースクールやサポート校の良い所だと思います。
フリースクールの課題
ところが、このフリースクール、実は大きな課題を持っています。
それは、ほとんどのフリースクールが、財政難により経営困難な状態に陥っているのです。
フリースクールの財源は以下の通りです。
【財源】
・授業料
・他事業収入
・寄付金(民間企業や団体)
・助成金(民間企業や団体)
*寄付金は使用用途が決められていないが、助成金は使用用途が決められている。
まず、授業料ですが、フリースクールの料金の全国平均は3万円です。
また、1施設あたりの人数ですが、1〜5人の施設は、全国の41.6%、6〜10人の施設は23.3%、11人〜20人の施設は19.6%です。
(小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査 平成27年8月5日 文部科学省参照)
つまり、ほとんどのフリースクールは、授業料だけだと、30万円あるかないかの収入になります。
これでは、スタッフの給料1〜2人分払えば、ほとんど、無くなってしまいますよね。そのため、スタッフの中にはボランティアで働いている方もいらっしゃるというのが現状です。
また、国からの補助金等はありません。
寄付金や助成金はほとんど、企業や団体からのものになっています。
地方公共団体の中には、補助金を出す所もあるようです。
しかし、東近江市長が「フリースクールは国家の根幹崩しかねない」と発言して問題になっているように、フリースクールに対して、ネガティヴに捉える自治体もあるようです。
フリースクールを運営するためには?
こうなると、フリースクールを自走させていく手段は限られてきます。
1つは、他事業で賄うということです。
ある種、本当にやりたい教育を行うために、他で基盤を作る必要があるということですね。
教育以外にも、他事業で基盤を作って、やりたいことをされている方はいらっしゃいます。
私の知り合いの経営者の方も、飲食やジム経営などをする最初の基盤として、他の事業で基盤を作り、横展開された方がいらっしゃいました。
もう1つは、ターゲットをVIPにするという方法です。
これは、キングコングの西野亮廣さんもよくおっしゃる方法です。
西野さんは「えんとつ町のプペル」の歌舞伎を行う際、SS席を税込33,000円と高額で販売しましたが、代わりにC席は税込3300円とかなりリーズナブルな価格で販売しています。
VIP層を大切にすることで、利益を確保することで、一般層に届けたいサービスを届けるようにするというシステムを、フリースクールでも作れたら良いなと思いました。
詳しくは、西野さんの『夢と金』という本を読むと、この辺りのことが詳しく書かれてあります。
まとめ
今回は、不登校とフリースクールに関する記事を書いてきました。
僕は不登校自体は悪いことだと全く思っていません。
それどころか、学びたいことを学ぶために学校を選ばない、安全確保のために学校に行かないという、ポジティブな不登校はあっても良いと思っています。
学校では子どもたちが学びたいことを学べない現状を、僕は現場でたくさん見てきました。
また、いじめや学校に居場所を感じられず、学校に通えない子どももたくさん見てきました。
本来、学校とは「社会で生きぬく力を育てる場」であるはずです。
しかし、実際は同じ地域や学力の同い年の子どもと、教員との関わり以外はほとんどないのが現状です。
社会に出たら、多様な地域・年齢・性格・強みをバックグラウンドにもつ人々と関わることになります。この状況に学校が対応できているかというと、出来ていない所が現状多いでしょう。
また、不登校反対派の声に、「学校に行かなくなると、好きなことしかやらなくなる」「嫌なことからすぐ逃げる」と言われることがあります。
しかし、よく考えてみてください。
好きなことをやるために、やりたくないことも発生してるはずです。
例えば、サッカーが上手くなるために、やりたくはない坂道ダッシュや筋トレをやること、あるかと思います。
フリースクールは、多種多様な人々と関わり、子どもの興味のあることを伸ばしたり、居場所を感じられたりすることができる1つの手段だと思います。
興味のあることをその道のプロから学び、実践して、行動しながらぶつかる壁を乗り越えていくことで、人は成長します。
そのような、フリースクールが増えると、日本の教育はより発展するのではないか。
そんな期待を僕はしています。
今日はここで終わりたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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