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アンディー・ウォーホル

「アンディウォーホルのすべてを知りたければ表面だけを見ればいい!」

アンディウォーホル、カッケー!
と、思わず年甲斐もなく今どきの言葉を発しさせてしまうほど刺激的でオシャレな言葉。

これまでアート作品に対峙する時、その作品の背景に潜む深い精神性やその意味を必死になって探っていた僕にとっては、パチパチキャンディを袋ごとまるまる口に含んでしまったくらい衝撃的な言葉でした。

それだけ自分の作品に自信があるのだろうなぁと。

でも、一方でアンディの作品を通じアンディの生い立ちや生き様を知れば知るほど、アンディの言葉に反し、その背景や精神性が渇いた身体に水分がヒタヒタと染み込むように伝わってくるから不思議なのです。

例えば、アンディの代表作である32点のキャンベルスープ缶。普通の人であれば当たり前すぎて通りすぎてしまうであろう美しさを、ましてや高額でアートを手に入れることのできる一部の人たちは見向きもしないのその美しさを、自分が貧しかった幼い頃毎日食卓を飾ったその大量生産品であるキャンベルスープが持つ美しさを、誰もが手に入れる事のできるアートとして社会に突きつけたと言われています。

大統領が飲むコーラもホームレスが飲むコーラも同じ味がするというアンディの言葉も有名。

これら大量生産の商品を味わうことによってみんなが平等にこの世界を味わって生きていけるという視点はまさしく社会的弱者からの視点であり、何だか勇気づけられます。

アンディにキースヘリング、レスリーキーなどなど‥
やはり、マイノリティが社会を変えるのだと確信し、ともすれば萎みかけてしまう僕の柔なメンタルにあたたかな日差しが降り注がれ、再び歩んでいく熱源をもらいました。

京セラ美術館で開催されてたアンディウォーホル展。12日で終わってしまいました。

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