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それでもMr. Childrenはシンプルな幸せを運び続ける。「半世紀へのエントランス」@東京ドーム

2022/5/10
ミスチルことMr. Childrenのライブを初めて見ました。
デビュー30周年記念のライブ。
そしてこれからの50周年に向けた「半世紀へのエントランス」という題がつけられたライブでした。

ミスチルと聞いてみなさんは何をイメージしますか?
ミスチルという巨大なバンドが残してきた足跡を辿るのあまりにも膨大な時間がかかってしまうし、全貌を知ることは僕のこの記事では不可能でしょう。そして、みなさんのイメージと僕のイメージが共通することはないかもしれないし、反対に深く共通するかもしれない。

僕も熱心なミスチルファンではないにしろ、小さいころからどこかで耳にしているこのバンドに関する思い出はゼロではありません。
そして自分が中高生だった2004~2008年くらいのミスチルは単純にリアルタイムで追いかけて大好きです。
もちろん、90年代からヒットを飛ばし続けているので、知らない間に名曲が脳に刷り込まれているレベルです。
しかし僕自身、2010年以降はそこまで熱心に聞いてきてわけじゃありませんた。ただ、今も昔も老若男女問わずファンの心をつかむ魅力あるバンドであることは確かでしょう。

当日まで

いつもAPEXしまくっている友人2人と他の友人1人、計4名でミスチルのライブに行きました。
APEXの話しか普段しないLINEで「ミスチルのチケット4人で申し込む~
~?」って言われて、ミスチルを見たことない僕は「お願いします~!」と一言。まぁ見るか見ないか言われたら普通に見たい!チケット自分だと取るの大変だし。

ライブ当日

チケット当選から意外とすぐにその日はやってきた。
ゴールデンウィーク明けの一発目だ。
なぜ平日にドーム?と思ったけど、5/10がまさにミスチルデビューの記念日らしいのだ!
連日、野球で行く東京ドームとは異なる雰囲気だが、会場の期待感は高い。
日向坂のドーム公演も先月行ってるので、今年はドームが多くてウキウキ!といったところ。

客層は30代~40代くらいが多いかな?
10代~20代前半の人は周りにはあんまりいなかった。
やっぱりボリュームゾーンはそこだよね。
50代、60代っぽい人も若者よりは多い印象。

僕らの席は三塁側2階席の割と後ろの方。
まぁステージは遠いけど、見やすいって感じの席だ。

噂によるといつも3時間くらいはライブやるっぽい。
ひぇ~飲み物もう一個買っとけばよかった。

そんなこんなで開幕!!

ライブ一曲目は緩やかな曲だったので、席を立つ人が少なかった(笑)
この現象はやはり年齢層を感じさせます。
セトリはこちら

セトリのサイトから持ってきちゃった!てへっ!

赤字の所は公演によって日替わりで変わったりするらしい。
全部語ってるとキリないので、セットリストで印象に残った曲について!

・Youthful days

ミスチルで疾走感ある曲といえばのこれでしょう。
日常の皿洗いするシーンなんかでも宇多田ヒカルのPVばりに鼻歌うたっちゃってるもんね!
いつまでもドキドキさせてくれる青春賛歌だよな。

・Any

イントロなったときはなんだっけ?ってなったけど、歌い始めて思い出した!(笑)当時ポカリスエットのCM曲でなんかこれも切ない青い感じがして仕方ないんだよなぁ。桜井さんの歌声がのびやかで最高だった。

・タガタメ

この曲だけ(?)バンドの気合いが違ったような鬼気迫る演奏。
もちろんウクライナとロシアの戦争の事を思い起こさずにはいられない。
赤照明の激しい演出に、今世界で起こっていることをミスチルが本気で語っているような気がして胸に刺さりました。

・ニシエヒガシエ

ライブ中盤のダンス曲ゾーンにて披露。
実際に私的聞きたかった曲ランキング3位(知らんがな)
だったので聞けて良かった。
でも、ビート感の薄い音響だったので、なんかサイケデリックな側面が目立つ感じだったな。もっとロックなアレンジなのかと勝手に想像しちゃってた。でもカッコよかったです。

・fanfare

始まるときにあんまりピンとこなかったけど、友達に「ワンピースの曲だね!」言われてああ!となった。めっちゃ楽しい曲。アルバムで言うと『SENCE』あたりからがミスチル疎いので。
クジラのアルバムからよく知らんのよね~状態の僕でも拳を高く上げてバッテンマーク見せたくなっちゃいました。
ここで皇帝のSGがさく裂!マジで世界一の仁王立ちギタリスト。

・エソラ

そこからなだれ込むように曲の前奏が始まり、本編最後の盛り上がりへ!
てか「エソラ」聞いたのが10年以上ぶりでマジで懐かしかった。
銀テープがイントロのところで吹き出すお決まり演出も最高。
この曲の多幸感がすごかった。
フレーミング・リップスの「Race For The Prize」
または忌野清志郎の「雨上がりの夜空に」
で感じた広がり続ける幸せ。

・Your song

アンコール後に桜井さん一人で弾き語り。
あの大きな会場で弾き語りってだけで、常人ではむりむりのむりなのに、会場の奥底まで染み渡る歌声に今日で一番良かったと言わざるをえない曲だった。

・生きろ

超キングダムだった。

ライブ全体を通してミスチルが届けたものは?

東京ドームでのライブって、他のアーティスト含めて僕自身は四回目。
野球はほぼ毎年絶対観に行ってるんだけど。

感じた音的な話でいうと、音響はモヤっとしていた。
東京ドームだから?
ミスチルって極端なスタジアムバンドだからスタッフも慣れっこだろうなって思ってたけど、期待したより良い音ってドームは難しいのかもね。

しかし、中音域にスポットが当たっていた。
これは桜井さんの歌声や、上物のストリングスだったりが非常によく聞き取れた。そういう意味では大正解。逆にベードラがそこまで前に主張してないサウンドでした。

サポートキーボードのSUNNYがすごい仕事量。
バンドの循環器系を一手に担っている。
ずっと弾き続けている、ずっとコーラスし続けている。
彼がいないとこのライブは無理ぽよのぽよ。

皇帝のスライドギター
我らが田原さん。純喫茶の椅子みたいな生地のジャケットを着て、もくもくとギターを弾いておられました。彼のスライドギターは出現率が半端じゃない。あと実際よく見てると首でリズムを取るタイプのギタリストだということが分かります。

ジェンの明るいドラム
とにかく明るい。とにかく明るい鈴木。
ミスチルの元気印という感じで、叩いてる姿も本当にかっこいいです。
センターステージに行くときに一人はしゃいでいるのが印象的でした。

ナカケーさんはそつないベース。
正直あんまりベースあんまり聞こえなかったw
しかし、一番バンドマンっぽい人は誰?って聞かれたらナカケーさんと答えよう。バンドマンっぽいっていう抽象的な概念の立ち振る舞い方や、そのいで立ちはバンドマン・オブ・バンドマンと言ったところ。
黙々とベースを弾きバンドの屋台骨を支え、リズムを作っているのは彼の大きな仕事によるもの。

そして桜井さん。
何といっても桜井さんの歌だし、声の出ないところもリスクヘッジしながら最高の歌声を届けてくれた。所謂歌うまボーカリストとはまた別次元の感情の表現力、楽曲を届ける力っていうのが、メーター振り切るくらい高い。
そんなことは分かって観に行ったつもりだったけど、改めてシンプルなバンド編成だからこそ桜井さんの持つ歌の力を感じました。

Mr. Childrenというバンドはどこまでもシンプル
正直、見る前と見た後で全くバンドの印象が変わった。
そりゃ、長年やってるバンドみんなすごいけど、30年もの間、メンバーチェンジも脱退もなくやってるってだけで奇跡だし。
こんだけ3時間ヒット曲聞き続けてるのに、まだ「あれ聞いてない、これ聞いてない」があるバンドって他にいないでしょう。
そして、本来的にもっとコテコテしたサウンドやアレンジを想像していたんだけど、僕が最初に思っていたより何倍もシンプルでスケールのでかいバンドサウンド。これを武器にしているバンドなんだなぁと感じました。
そして、一番届けるべきはボーカル桜井和寿の歌という。
まさに全バンドがお手本とすべき内容のライブがそこにありました。
決して教科書通りという意味ではなく、基本の「き」の究極体を感じました。それによって深まる唯一無二感。
これは万人の心に突き刺さるしかない内容でしょう。

本当にミスチルが見れてよかった。
曲と歌が聞けて嬉しかった。
とってもハッピーだった。
そういう"シンプルな幸せ"を大事に30年間を過ごしてきたことが伝わるライブでした。

果てしない闇の向こうにOhOh手をのばそ~

思い返してみると、てかあの曲聞けてねぇ~
っていうのが多すぎてw
十分名曲を浴びたはずなのに……。
彼らはなによりもファンとの関係づくりが丁寧なんだと思います。

個人的に聞きたかった曲ぱっと思いつくだけで、
DanceDanceDanceとかSingとかhimawari、HANABI、名もなき詩、
#2601 、ファスナー、掌、終わりなき旅、Everything……キリがねぇ!!!!

あれからというもの、結構な頻度でミスチルを再生してしまう、ライブ見た後あるある現象に突入しています。

またの機会に珠玉の楽曲たちに出会いたいと思います。
それでは!


P.S.
ライブ終わった後は水道橋の焼き鳥屋で飲んで、秋葉原のキャバクラに行きました。

もしサポートしてくれたら、僕は草野球の三塁コーチャーでも頑張れます!