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キャッシュレス“日本と中国”格差の理由。もはや日本は遅れている?!

携帯電話でお金が支払えるモバイル決済。日本銀行は、日本での利用率が6.0%なのに対し、中国は98.3%だと書いた。なぜ中国はモバイル決済の先進国になったのか。そして先進国である日本は、なぜキャッシュレスにおいては後進国になってしまったのか。さまざまな観点で見ていきたいと思う。
 
財布を持つのは時代遅れ?中国でキャッシュレスが主流となった背景

経済産業省が発表した2023年の最新資料によると、中国は韓国に続いて世界で二番目にキャッシュレスが進んでいる国である。中国の83%、韓国の93.6%と比べると日本のキャッシュレス化は遅れているのがわかる。今や生活に欠かせない決済手段となっているキャッシュレス決済。まずは、中国で普及した経緯を遡ってみよう。

電子決済大国はどのようにして誕生したのか?
そもそも中国でキャッシュレスが普及した理由とは?


1. 高額紙幣が存在しない
そもそも中国では100元(2023年5月時点で日本円でおよそ1,977円)が最も高額な紙幣で、大金の持ち運びが難しい点が懸念されていた。このような理由もデビットカードの普及に貢献していると考えられる。
 
2. 偽札問題
中国で偽札は決して珍しいものではなく、多くの百貨店やスーパー、小売店では、偽札をチェックする機械が設置している。このように現金に対する信用が低く、また在中国日本国総領事館によると、偽札であると知りながら使用してしまうと懲役または罰金刑、程度によってはその両方がが科されてしまうこともあり、安全性を求めてキャッシュレスに移行した国民も多いと考えられる。
 
3. スマートフォンの普及と技術の進歩
中国ではスマートフォンの普及率が非常に高く、多くの人々がスマートフォンを所有している。さらに、QRコード技術やNFC技術の進歩により、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済が簡便で安全な方法となったのである。
 
4. 銀行口座の普及とオンラインバンキングの発展
中国では銀行口座の保有率が高く、オンラインバンキングの普及も進んでいる。これにより、モバイルペイメントプラットフォームと銀行口座を連携させ、スムーズなキャッシュレス決済が可能になった。
 
これらの要素が相まって、中国でキャッシュレス決済が急速に普及したと言える。
 
では、日本と中国の間に存在するキャッシュレス決済の格差とは?
1.文化と習慣の違い
日本では現金決済が一般的であり、長い間、人々は現金を使うことに慣れ親しんできた。一方、中国ではモバイル決済が急速に普及し、多くの人々がスマートフォンを使って支払いを行っている。このような文化と習慣の違いが、両国間のキャッシュレス決済の格差に影響を与えているのではないだろうか。
 
2.支払いインフラストラクチャーの発展
中国では、アリババの AlipayやテンセントのWeChat Payなどのモバイル決済プラットフォームが急速に発展した。また、QRコード決済や電子決済端末の普及も進んでいる。一方、日本ではキャッシュレス決済の普及が遅れており、店舗や事業者の間での支払いインフラストラクチャーの整備が進んでいないことが格差の一因となっている。
 
3.政府の政策と規制
中国政府はキャッシュレス決済の普及を促進するため、デジタル経済の発展や消費の拡大を支援してきた。加えて、政府の政策と規制により、キャッシュレス決済の環境が整備され、企業や個人が積極的に採用する環境が整った。一方、日本ではキャッシュレス決済の普及を促進するための政策や規制が遅れていると長らく指摘されている。
 
これらの要因により、日本と中国の間にはキャッシュレス決済の普及度に格差が生じている。しかし、近年、日本でもスマートフォン決済や電子マネーの利用が増えつつあり、キャッシュレス社会への移行が進んでいる。今後、日本でもキャッシュレス決済の普及が今よりもはるかに進む可能性もないわけではない。
キャッシュレス決済は便利で効率的な支払い手段として認知され、中国の消費者行動や国全体のビジネス環境に大きな変化をもたらしました。
 
以前ブログでも取り上げた最新キャッシュレス機能である『手のひら決済』なども誕生しているし、中国キャッシュレスの進化に今後も目が離せないですね!

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