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オフの主役はシカゴカブスでしょ!(適当)

最近少々疲れが見え始めたイサシキです。

先日カブスラジオを共同運営させていただいている1人のフェグリーさんがnoteを出した際に、第3弾として補強記事をアップするよ~とアナウンスしていました。

また、同じくカブスラジオを共同運営させていただいているMasatoさんもシーズン終了後に総括記事をアップしていました。

そして何もしないイサシキ…さすがに怠惰すぎると思い、少し真剣にオフシーズンのカブスの補強に関して考察してみました。

おそらくボリューム量が多すぎるので、選手成績の参考資料等に関してはリンク先からご覧ください。

今回はオフシーズンを考える上で、多くの視点から考察しようと思います。

多くの視点とは

Ⅰ:Hoyerさんのお考え

今から大体1週間くらい前、日本時間の10月11日深夜にカブスの編成責任者であるJed Hoyerジェド・ホイヤー氏がシーズン終了会見を行いました。

1時間の会見を全文起こすわけにはいかないので、ここから先は端的にHoyer氏の補強に関連しそうな発言をまとめていきます。

・前半戦はとにかくフラストレーションが溜まったが、後半戦は素晴らしかった。この勢いに乗って、来年以降、長期的にコンテンドするためのチーム作りをしていきたい。

・”Intelligent Spending(賢い支出)”は今オフも継続するよ
FA市場積極介入を示唆。補強の基本ラインは弱点補強がメイン。

攻撃面では得点力不足で、怪我人が出た際には選手層の薄さが露呈されたなお、Hoyer氏はこの件に関して非常に楽観視している模様
得点力アップを図れる選手の補強

投手育成に関しては高評価。2019年からCraig Breslowクレイグ・ブロスロウKyle Evansカイル・エバンスが作り始めた育成プロセスが成果を出し始めている。

・1年1年を大切にしたい考えが強く、補強も金額<年数を重視
長期契約をあまり望んでいない

プレーオフ進出も狙うが、プロスペクト育成を中心としたファームシステムの拡充もさせていきたい→プロスペクト全員の昇格は間違いなくない。

全体的にパワーレスの打線だった。コンテンダーは打ち勝っている。

Extensionをしたい選手が数人いて、その話し合いを始めた
→おそらくNico Hoernerニコ・ホーナーIan Happイアン・ハップ

・Hoernerのショートを守る能力は文句なしだが、来シーズン以降のシフト規制による負担はかかるため、Hoernerがどこを守るのか関係なくバックアップの内野手は補強しておきたい。

同時期にカブスにとって必要な選手がFAになれば、それは大型補強をすることになる→Rickettsは賛同してくれるはず。

・すごいニコニコした顔で、「Happは年間を通してリーダーシップを発揮していた」と発言。

「質の高いイニング」(”Quality Innings”)を増やすことが重要。
→明確な補強候補は明言せず。これがイニングイーターを求めているのか、奪三振能力の高いスターターを示しているのかは不明。

今オフFAとなるWillson Contrerasウィルソン・コントレラスに関してはほぼ100%QOを提示すると明言。Contrerasの代理人ともExtensionの話を進めている最中だと発言。

・MLBのスーパースター選手との契約に関しては、現在のチームに最もインパクトがあるタイミングに合わせて、衰えていく時期と被らないようにしたうえで契約交渉をしたい。

Wade Mileyウェイド・マイリーは若手の投手陣のメンター役として、Drew Smylyドリュー・スマイリーはイニング数こそ少なかれど良い投球内容だった→契約次第では2人に来シーズンもいて欲しい

ブルペン陣に関しては将来自前で育てた選手たちで構築したいけど、現状では無理。ここにはベテランの存在が必要で、今年はそれが成功した。
David Robertsonデービット・ロバートソンChris Martinクリス・マーティンMychal Givensマイケル・ギブンズの加入は正解だったと自画自賛。

ということで、非常に明確な語り方で来シーズンの決意を表明する形の会見になったことが伺えます。また会見の中でDavid Rossデビット・ロス監督とCarter Howkinsカーター・ホーキンスGMとの関係性が良い」との話をしているあたり、オーナーのRicketts氏も含めてフロント内のわだかまりがない状況というアピールをしていることにもつながりました。

戦術面に関する部分にも触れており、「走塁がお粗末だった」という趣旨の内容を発言し、来シーズン以降のルール改正シフト規制やベース拡大などによってさらに重要度を増すことを示唆しました。昨シーズン途中までの攻撃スタイルであったホームラン攻勢から大きく方向性を変えて、バントや盗塁を絡めて得点を狙うスモールベースボールへと舵を切ったカブスにとっては非常に大切な部分となってくるでしょう。

Ⅱ:Rickettsオーナーのお気持ち表明

Rickettsオーナーのありがたいお言葉

カブスのオーナーであり、福留孝介の引退試合ではビデオメッセージを送ったもののバンテリンドームの来場者から「誰?」と口を揃えて言われてしまったことでもお馴染みのTom Rickettsトム・リケッツも2022シーズンについてファンに向けた感謝のメッセージを送っています。

その大部分を要約すると

2022シーズンはおそらくリビルドの年になると自覚していたが、プレーオフの枠も拡大したし、何とかなるんじゃないかと思っていた。
結局シーズン序盤にコケたので諦めた(最初からサプライズコンテンダーとして戦いたかったのではないか?)。

・前半戦はMLB昇格間もない選手の適応への苦労と怪我人続出で選手層がペラッペラ。後半戦は若手投手を中心に役割を果たして頑張ったと評価。
→前半と後半でのチームの変わりようを見て、「まるで2つの別のチームのようだった」と形容。

・オールスターブレイク後(後半戦)の39勝31敗はナショナルリーグ5位の成績だったことを踏まえて、シーズンの中でコーチングスタッフも成長して選手を育てたことが伺える結果になった。

過去15年間のワールドシリーズ優勝チームのファームシステムは全てMLB10位以内にランクインしていた→ワールドシリーズ優勝には、常にコンテンダーになれるチーム作りが必要だ。

トレードデッドラインを含め、今年のカブスはファームシステムにおいて成果を拳げたと強調(Fangraphsでのファームシステムランクで5位評価)。さらに傘下4チーム(A~AAA)のうち3つがポストシーズンに進出し、A級はミッドウェストリーグのチャンピオンになった。
マイナーの選手たちは勝つ喜びを得ていると表現。

・Hoyer氏はハイシーリング伸びしろのある選手な若手のコアを大量に生み出すべく、そのポテンシャルを引き出すためのインフラ整備とテクノロジー高性能AI打撃マシンなどに投資をしている。そして我々はFA市場にも積極的に介入し、ロースターの弱点を補う用意がある。
→今のチームに勢いがあると表現。

以上のように、前述のHoyer氏同様、今のカブスには勢いがあって今オフ積極的な補強をすること、長期的にコンテンドできるチームを作りたいといって観点で意見が一致しています。字面で判断は出来かねる部分もありますが、上層部の考えやビジョンが同様のものであることは悪くありません。現場の欲している人材がミスマッチしてしまう事態等を回避できる可能性が高くなるので。

Ⅲ:大雑把にfWARの観点から

ここからは今シーズンのカブスを、主に指標を用いて振り返ってみようのコーナーです。

まずは私が信用しているベースボールデータサイトFangraphsより、WARの観点から見た「チームの穴」を探っていきたいと思います。

https://www.fangraphs.com/teams/cubs

まず野手から探っていくと

<ポジション別fWAR累計値>
C(キャッチャー):5.4(MLB8位)
1B(ファースト):0.4(MLB29位)
2B(セカンド):2.3(MLB18位)
3B(サード):2.6(MLB21位)
SS(ショート):4.2(MLB10位)
LF(レフト):3.4(MLB5位)
CF(センター):1.8(MLB24位)
RF(ライト):3.7(MLB6位)
DH(指名打者):2.0(MLB8位)

となり、MLB全体で見るとFrank Schwindelフランク・シュウィンデルの大不振等でプレイヤーを固定できなかった1B、Patrick Wisdomパトリック・ウィズダムを中心になかなか機能しなかった3B、Rafael Ortegaラファエル・オルテガChristopher Morelクリストファー・モレルでは埋めきれなかったCFを中心にWARが低くなっている形となりました。

言い換えれば内野のホットコーナーと外野の要であるセンターが弱点とかいうこの上なくマズい状態で今シーズンを戦ったということになります。まあ見事に去年活躍して持ち上げられた(Morelを除く)3人組が機能しなかったこと機能しなかったこと。

一方で1年間安定した成績を残したHoernerのいるSSオールスター出場組であるContrerasのCとHappのLF、さらにはメジャー挑戦1年目の鈴木誠也が守るRFや途中加入のFranmil Reyesフランミル・レイエスの活躍等で奮闘したDH陣は軒並みMLB上位のfWARを稼ぎました。

続いては投手陣。それぞれスターターとブルペンに分けてみると

SP(先発投手):4.3(MLB29位)
RP(リリーフ):-1.4(MLB30位)

という衝撃的なスタッツが露呈されました。あんまり語りたくないなこれ…。だってチーム内投手fWARランキングで3位なのがまさかのAdrian Sampsonエイドリアン・サンプソン(1.5)とかいうシーズン途中にローテに加わった選手なんですよ…?

そんなわけでカブスの弱点という面をfWARから見た場合、主な弱点はSP、RP、1B、3B、CFの5ポジションになるかなあと思います。

Ⅳ:指標上の弱点から

続いてチームスタッツから。Ⅲで参考にしたFangraphsのデータを見ていただけるといいかなあと思います。

まあ簡単に述べると、打線はMLB中位~やや下位の成績で、投手陣は中位以下といった感じでした。

野手陣で特出すべきなのは盗塁数。こちらはMLB4位の111個を記録しており、昨シーズンの86個からさらに増加しています。今シーズンはWisdomにスクイズをさせたりHoernerが20盗塁をマークしたりと小技が光る場面も数多くあったことを象徴するデータかなあと思います。まあ思いっきり打線はスケールダウンしたんですけどね。

その反面、チームfWPA(チーム勝利への貢献値)が-12.27(MLB28位)とこれでもかと低い数値を記録しています。まあ簡単に言うとどうでも良い場面でのクラッチや得点などが多く、大事な場面での凡退やエラー、被弾などが多かったということかなあと思います。

また、wCT(カットボールによる得点の増減)が-14.9(MLB26位)と、カット系の球種に対して悉く得点を下げられたシーズンでもありました。そりゃダルビッシュなんか打てるわけないよ…。

また、Barrel%6.7(MLB20位)、LaunchAngle10.5(MLB28位)も、ヒッターズパーク寄りのリグレーフィールドでは寂しい数字となっています。

対する投手陣は秀でた指標こそあるもののブルペン奪三振MLB1位などBB/9:3.37(MLB22位)、HR/9:1.29(MLB28位)、WHIP1.30(MLB21位)など、とにかく胃薬が手放せない劇場型投手が多いシーズンでした。というのも、四球出しまくって自滅するパターンと、四球でランナーを溜めて被弾する2パターンが非常に多く、筆者が幾度となくブチぎれそうになっていたのはあまりにも有名です。

Ⅴ:直面する実情面から

ここまでの話を総括しつつ、カブスの現状をまとめると以下のようなことが言えるかなあと思います。

ContrerasとMileyがFA
→ContrerasへのQO提示やMileyへの(半ば)残留要請はあったものの、少なくともContrerasへの長期的なExtensionに関しては望みが薄い今夏TDL前に本拠地でスタオベを受けた→ファンにも放出されると思われるような出来事が多すぎるため、再び即MLBクラスのキャッチャーを探す必要がある。

Smylyも相互オプションのため、Smyly側が良い契約を手に入れるためにオプション破棄を選択する可能性はある(おそらく球団側はSmylyとのオプションにGoサインを出すはず)。

・来オフ(2023)はHappとMarcus Stromanマーカス・ストローマン(プレイヤーオプション)がFAになる可能性有
チーム成績に伴い、彼らをトレードすることもあり得る?(球団側は2人を高く買っている模様なので、可能性は低めか)。

退団が決定したJason Heywardジェイソン・ヘイワードは来シーズン終了で8y$184MMの契約が満了
このペイロールの柔軟性ができた段階で大型補強に乗り出す可能性も。

<考えられること>
ContrerasとHappの同時流出
2人でfWAR7.0前後の活躍をしているため、打線の穴は大きくなる
→少なくともDansby Swansonダンズビー・スワンソン(ATL)やらTrea Turnerトレイ・ターナー(LAD)(ともにfWAR6.3)クラスの選手を獲得できないと打線のアップグレードにはならない

・FA市場の中で、大枚を叩いて獲得したい投手がやや少なめ
複数年であればNoah Syndergaardノア・シンダーガード(PHI)、Sean Manaeaショーン・マナエア
(SD)、Jameson Taillonジェームソン・タイオン

(NYY)クラス。単年であればClayton Kershawクレイトン・カーショー(LAD)、Jacob deGromジェイコブ・デグロム
(NYM)、Justin Verlanderジャスティン・バーランダー
(HOU)クラスの投手を狙いたいが、やはり故障歴が気になるところ。
長期契約を嫌うHoyer氏にとって目にかなう選手が少なくなり、カブスとのビックディールが成立するかは非常に不透明な状況になりそう。

Ⅵ:財政面から(arb含む)

まずは今季Arbitration(以下Arb、年俸調停のこと)を迎えた選手たちの来シーズン予想年俸から見ていきましょう。参考サイトは下記です。

2023シーズンArb組※()内はサービスタイム
Ian Happ (5.036): $10.6MM

※参考記事のOrtegaはサービスタイムが2.145となっていましたが、実際は1.145なので、2023シーズンオフからArbがスタートすると思われます。

この中であればおそらく怪我でほとんど投げられていないWieckと元ノーヒッター右腕Millsはノンテンダーとなる可能性が高く、Wieckと同様の理由でBrault、さらには今シーズン途中加入のReyesもその予想年俸の高さからノンテンダーを食らう可能性があることが示唆されています。

続いてチームのトータルペイロールを見ていきましょう。

勿論確定していない部分もありますが、来シーズンカブスのペイロール予測額は$116MM(Arb組含む)となっており、新CBAで締結された2023シーズンのぜいたく税ライン$223MMとは$107MMの開きがあります。さらにStromanの23年シーズン終了後のオプトアウトがあり得ること、先述のHeywardの契約満了、さらにはHendricksのクラブオプション行使($16MM)が微妙過ぎることからさらにペイロールの柔軟性が生まれる可能性もあります。

ということで、資金体制も現状のペイロールも未来も明るくなりつつあるカブスが、今オフに獲得しそうな大物選手をピックアップしていこうと思います。

カブスにフィットしそうなFA戦士

1人目:Brandon Nimmo(ブランドン・ニモ) OF NYM 29歳

補強優先度:★★★★☆
・巧みな打撃とガッツあふれる守備でカブスの穴であるCFを埋めることができる筆頭候補

ZoneContact%が85.9でありながらもリグレー換算で年間20HRを狙える長打力を併せ持つ

・カブスの皆さんが苦手とするカットボールにも強さを発揮(wCT:5.2)
Alexander Canarioアレクサンダー・カナリオBrennen Davisブレネン・デービスなどといったMLBreadyのプロスペクトたちが昇格してもLF・RFに守備転向することが可能。

・近年なぜか肩が強くなっており、DRSやUZRはマイナスながらOAAは6を記録している。

<デメリット>
・フルタイムでの出場が2018、2020(短縮シーズン)、2022の3シーズンのみで、稼働率が怪しいスぺ体質気味

QOを出されてしまうとファームシステムを大事にしたいカブスにとっては痛手。そして今シーズンの成績であれば全然提示もあり得る

・既にメッツとの再契約に興味を示している情報アリ
相場的には4~5y$80~90MMくらいだと思うので、単年でどれだけの金額を用意して説得させるかが大きなカギか?

2人目:Carlos Correa(カルロス・コレア) SS MIN 28歳

補強優先度:★★★★☆
・昨シーズンオフにも有力補強候補として名前が挙がった、強肩強打のMLB屈指の遊撃手。

・先にカブスに入団したStromanからのラブコールもあったが、カブスが提示した(あるいは提示する用意があったとされる)7年契約のオファーの返事を聞く前にAndrelton Simmonsアンドレルトン・シモンズを獲得したことによって事実上の獲得撤退。水面下での交渉だったので詳細もわからずじまい。

・その後ツインズと3年総額$105.3MMの契約に合意。毎年オプトアウトの権利が得られていたが、さっそく日本時間10月14日頃にオプトアウトを宣言。今シーズンオフもFA市場に名乗り出ることとなった。

・強打ぶりは健在で、Barrel%は過去2番目の11.4。選球眼も良く、リグレーフィールドであれば30HRを狙える長打力も魅力である。
2021シーズンのプラチナグラブ受賞者でもあり、その強肩は衰え知らず。ただ今シーズンは軒並み指標が下がってDRS3、UZR1いる。

<デメリット>
・おそらくCorreaは10年規模の大型契約を勝ち取るためにもう一度市場に出たはずなので、長期契約を望んでいない姿勢を示したカブスとは完全なミスマッチを起こしている。
→結局Correaもスぺ体質気味なので、ここから熱男曲線(元福岡ソフトバンクホークス松田宣浩のこと。若手~中堅の頃は毎年のように骨折をして離脱していたが、30歳を過ぎてから急に頑丈になり怪我をしなくなった)でも描いてくれなければやはり長期契約そのものがリスキーになってしまう(DH制の導入で加入へのハードルは低くなったか?)。

・仮にCorreaを獲得して、今シーズンショートでセンセーショナルな活躍を魅せたHoernerをそのままショートで使いたいとなると、Correaを3Bへとコンバートさせる必要があるというより今年のSSで3BにコンバートできそうなのがCorreaくらいしかいない。これにCorreaが応じるかどうかは未知数であることや、Correaが仮に拒否した場合はHoernerを2BorOFへと転向させなくてはならないという事態に発展する可能性もある。
→ぜひ来年のWBCで3Bをやってほしい(超個人的願望)。というのも、Correaが代表選出されるであろうプエルトリコ代表のショートには、メッツのFrancisco Rindorフランシスコ・リンドーアがいるため、タイガースのJavier Baezハビア・バイエズ諸共コンバートさせられる可能性が高い。
→そこで3Bへの適応能力が見られればカブス側も本気でCorreaにアタックできるはず(とはいえWBCの関係で市場の動きが早まる可能性があるのは内緒)。第2のManny Machadoマニー・マチャドになれとは言わないが、ぜひカブスをコンテンダーへと導く使者になってほしい。

3人目:Jose Abreu(ホセ・アブレイユ) 1B CWS 35歳

補強優先度:★★★☆☆
非常に優れた打撃能力を持つホワイトソックスのフランチャイズプレーヤーで、2020シーズンア・リーグMVP受賞者

・毎年のように打点を挙げまくるクラッチ能力は健在。そのほかにも打撃指標がマジで落ちない、本当に落ちない。どうなってんだ一体
SLG長打率はキャリアワーストだが、全然それが心配にならないくらい。

・単純にカブスの穴である1B補強にはピッタリの選手である。

チームのメンター役として最適。ホワイトソックスでも同郷のLuis Robertルイス・ロバートYoan Moncadaヨアン・モンカダらに影響を与えていた。

・年齢的に単年契約でもOKそうなのが👍。

<デメリット>
・あまりにも衰え知らずが故、単年の年俸が爆発的に高騰今季年俸は$18MM+インセンティブしそう。

・そもそもこの人はサウスシカゴを出る気があるのか?
ホワイトソックスに骨を埋めそうな気もするが…。

4人目:Tyler Anderson(タイラー・アンダーソン) SP LHP LAD 33歳

補強優先度:★★★☆☆
・抜群のコマンドを武器に打者を手玉に取る技巧派左腕
→実はチェンジアップのK%は24.8と高め。ボール球を振らせるのが上手

・コロラドから下山後はSF→PIT→SEA→LADと渡り歩き、各所で好投を披露。結果的に年々改善していった制球面BB%:9.6→5.4→4.8(2020~2022)がこれを支える要因になったのかなあと。

・フォーシームの回転も非常にキレイ。フォームもなかなかの変則派なので、打者もタイミングをとるのに一苦労だった印象が強い。

ローテーションに1枚いるだけで非常に心強い投手。年齢も鑑みれば1~2y$9~14MMくらいで何とか契約できないかなあ…。

・PIT時代の2021シーズン、最優秀珍プレー賞と名高い「Baezの追いかけっこ騒動」時のピッチャーだったことでも有名。

<デメリット>
・今シーズンがキャリアハイの成績→年俸の高騰は不可避。

・QO提示があれば即撤退しても良いレベルであるかも。

・チームがMileyやSmylyとの再契約を目指しているのであれば、タイプの近いAndersonを優先することはなさそう?

5人目:Nathan Eovaldi(ネイサン・イバルディ) SP RHP BOS 33歳

補強優先度:★★☆☆☆
・抜群の制球力、とりわけMLB屈指のコーナーギリギリへの優れたコマンドで打者を打ち取るレッドソックス右のエース。

2018年WSでの熱投は記憶に新しく、BOSファンの間でも語り継がれる。

球速96MPHのフォーシームは出力十分。近年課題であったスプリットの制度も向上しつつある。

2021シーズンクラスの投球が見込めるのであれば、是非とも欲しいスターター候補の1人。

<デメリット>
・今シーズン痛打される場面が目立った(Barrel%6.3→10.7)
→特に今まで武器となっていたスライダーActiveSpinも41%
で空振りが奪えなくなってきている

6人目:Carlos Rodon(カルロス・ロドン) SP LHP SF 30歳

補強優先度:★★★★☆(オプトアウト時)
投球の半数を占めるフォーシームで打者をねじ伏せる豪腕スターター

どの球種も奪三振能力が高く、極めて被打率が低いのが特徴。

・怪我がちということもあってか、今シーズンのオプトアウト条件に設定されていた110イニング消化も難なくクリア。というかキャリアハイの178イニングを消化した。

・2021シーズンまでホワイトソックスでプレーしていたこともあって、シカゴという都市への適応は問題なさそう

<デメリット>
・故障癖がどうなっているかは非常に気になる。
→オプトアウトほぼ確実となれば争奪戦で、マネーゲームに発展する部分もありそう。

その他補強候補

ここからはざっと他選手も見ていきます。

<投手>
●千賀滉大(NPB・福岡)
今オフ海外FA権を行使してMLB挑戦する可能性大。ポスティングじゃないから譲渡金も発生しないよヤフコ…ゲフンゲフン
カットボールとフォークの2球種は通用するはず。フォーシームの精度が上がればローテ2~3番手を任せられる投手になる。
SPからRPまで幅広い適性を望めるのも◎。Rickettsオーナーたちに騙されることなく環境の適応がうまくいくかどうかにも拠るけれども…。
●既に獲得への興味関心は示している。和田毅さんそこを何とか…。
Ross Striplingロス・ストリップリング(RHP/TOR) 33歳
・制球力+ボールゾーン管理が一流のスターター兼スイングマン。
・契約規模を年数ごと抑えられる点は獲得に向けて好材料。
Aroldis Chapmanアロルディス・チャップマン(LHP/NYY) 35歳
カブス2016年世界一の立役者の1人。
・最近色々あったが、左腕リリーバー不足気味+ベテランリリーバーということであればうってつけの存在ではある。
・投げているボールそのものは悪くない気もするので、ズタボロになっているメンタルを立て直してバウンスバックしておくれ。→正直ツーシームに活路を見出すのも悪くないのでは…と思っている。
<野手>
Austin Hedgesオースティン・ヘッジス(C/CLE)31歳
・打撃は当たれば飛ぶというタイプだが、Contreras流出に備えて獲得しておきたい完全守備型キャッチャー
・フレーミングや盗塁阻止の部分ではシーズンごとで波が見られるものの、その堅守はMLBでも指折り
・HawkinsGMもCLE時代からずっと見ている選手なので、実力面はもちろんのこと、メークアップの部分や優れたリーダーシップも存じているはず。
ぜひシカゴで裸になろう!
Brandon Druryブランドン・ドルーリー(IF・OF/SD) 31歳
内外野を守ることのできる非凡なUT性は今のカブスにフィット。
打力のある選手なので、ツボにハマれば使い勝手は◎。
3Bを安定して守るなお、DRS-4とのことことができればなお欲しい存在。あれ、なんかWisdomに似てる気がするなあ…
Kevin Kiermaierケビン・キアマイアー(CF/TB) 32歳
誰もが認めるCF守備の名手。して数少ないレイズフランチャイズプレーヤー。
重度のスぺ体質ではあるものの、今のカブスにはない外野守備と走塁での貢献に関するパイオニアとして機能する可能性を秘めている。
・さすがに$13MMのクラブオプションは行使されないだろうとの予想が圧倒的多数を占めており、レイズ退団がほぼ確実な情勢。
→単年でも良いので、カブスの外野守備を支える存在になってほしい。

まとめはしません(怠惰)

量が多くなり過ぎました。

後日開催されるであろうカブスラジオでは、今回触れなかったトレードでの獲得候補選手をベラベラしゃべりたいなあと思ったり思わなかったり。

では良いポストシーズンライフを!(泣)

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