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「冊封体制」におけるデメリット
何事にも、
光があれば影もあるものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670015320535-7JTztwPxRm.png)
メリットがあれば「デメリット」もございます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670015366861-7PQT62ZgC2.png)
前回の「冊封体制」のメリットに続きまして、
今回は冊封体制の主なデメリットについて
2つご説明させていただきますが・・・、
ここでも「中華思想」ということを
念頭に置いた上で聞いていただけると
理解が深まりますので、よしなに。
(↓下記の記事を今すぐチェック!!↓)
〜「冊封体制」のデメリット1「馬鹿にされる」〜
皆さんは
人に馬鹿にされたことはありますでしょうか?
決して、いい気分ではないですよね?
![](https://assets.st-note.com/img/1670016269508-pWJg5rb96y.png)
中華王朝の冊封体制に組み込まれる
ということは、
中華王朝の属国になり子分となる
ということなのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670016396600-UfsLmgW9by.jpg)
つまり、
「国」として下に見られ馬鹿にされる
ということと同義でありました。
中華思想が根本にある
歴代中華王朝においては、
冊封体制に加入する国が多ければ多いほど、
皇帝のメンツは保たれました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670016768813-c4FepgqnY8.png?width=1200)
中華思想が根本にある歴代中華王朝、
そして、
現代の中国においても「メンツ」
というものは、
我々日本人には理解しがたいもの
かもしれませんが、
![](https://assets.st-note.com/img/1670016690584-ZV2cpGVUTh.jpg)
とてもとても大切な要素なのです。
中華思想において、
世界の中心である中華王朝以外の、
野蛮で文化的に遅れた周辺の地域や国々が、
優れた文化の中心・発信源である
中華王朝の冊封体制に入り
「属国」になるということは、
自然の摂理であり、
むしろ当然である
と考えていたということなのです。
詳しくはこちら↓をお読みください!
もっと簡潔に申し上げましょう。
要するに、
中華王朝の根本思想である中華思想においては、
「馬鹿で文化レベルの低い野蛮なサル共が、
優れた中華王朝の属国になるのは当たり前」
ということです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670036145696-MAQB4O15WM.jpg)
よくよく考えてみると、
これ以上の馬鹿にされ方はない
と言えるのではないでしょうか?
これを「恥」と言わず
なんと表現したら良いのでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1670039763524-lyLIE9UuJb.jpg?width=1200)
つまり、
中華王朝の冊封体制に入るということは、
国として下に見られる、
いや、それにとどまらず、
国を馬鹿にされる。
ということであったのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670040095091-XsCTis7WdL.jpg)
これ以上の恥、
デメリットがありますでしょうか!?
〜「冊封体制」のデメリット2「属国化」〜
中華王朝の冊封体制
に入ることのメリットは、
国家としての、
「正統性・経済・国防」の3つが
「条件付き」で保障される。
とお話しいたしました。
このように、
多くのメリットが享受できるのであれば、
中華王朝の冊封体制に入った方が「得」
なのでは?
と思う人も多いのではないでしょうか。
確かに、
得られるメリットは大きく、
何年・何十年か先の未来まで
国の安全と繁栄は保障される
かもしれません。
しかし、
ここで注意すべき事は、
正統性の保証・経済・国防の3つ
についてメリットが得られる「条件」
というものが、
あくまでも、
中華王朝の冊封体制に加入することが
第一条件ということでありました。
野蛮な国家・民族が、
世界の中心である「中華様」に平伏するのは当たり前
という、
![](https://assets.st-note.com/img/1670130677727-lEkXiqOUwT.jpg)
中華思想を大前提とした
中華王朝による冊封体制に組み込まれなければ、
甘い果実(正統性の保証・経済・国防の3つ)
は得られない・・・。
![](https://assets.st-note.com/img/1670130912428-kL2eaFlaMq.png)
つまり、
国家が国家であるための根幹である
「正統性の保証・経済・国防」
という3つを、
他国である
中華王朝に握られてしまう
ということなのであります。
こうなると、
国家であり国家ではありません。
これでは、
完全に中華王朝の「属国」
と言っても過言ではないのであります。
![](https://assets.st-note.com/img/1670131240634-br3K84tTsl.jpg?width=1200)
「戦わずして勝つ」という言葉を
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1670131429487-hJ6HL5ebuW.jpg)
これは、
紀元前500年ごろの軍事思想家・孫武
の作とされる兵法書にある言葉ですが、
![](https://assets.st-note.com/img/1670131505270-iFBhCNP6jR.jpg)
歴代中華王朝、
そして
現在の中国の対外政策は基本的に
この「戦わずして勝つ」という方針でありました。
歴代中華王朝は、
実際に軍事力を行使せず、
冊封体制を十二分に利用をする事で、
とりわけ、
「国防」という
国家の大前提・根幹となる背骨を抜き取り、
中華王朝に反抗する可能性のある
地域・国家を骨抜きにする。
![](https://assets.st-note.com/img/1670132180343-yYaOcPbylf.jpg?width=1200)
結果、
属国となった国は
中華王朝に逆らう事はできず、
自ずと劣等感を抱き、
中華を敬い、心も属国となってしまう・・・。
というシナリオであります。
![](https://assets.st-note.com/img/1670132241537-ka06nqoCHf.png)
これが、
歴代中華王朝の
恐ろしい国家戦略なのであります。
恐ろしや、中華王朝の、
「戦わずして勝つ」!
つまり、
中華王朝の冊封体制に組み込まれることの
最大のデメリットは、
国として馬鹿にされ、
挙げ句の果てに、
気づいた時には「属国」化されてしまっている・・・。
ということなのです。
「恐ろしい・・・」の一言しかありません。
果たして、
日本の今の現状はどうですか?
次回・・・、
いよいよ、
「超」長期的視点を持った聖徳太子様
が登場して参ります!!
損得感情では動かない「聖徳太子」
乞うご期待!
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