見出し画像

一人暮らしのインテリア。家具よりも照明と壁で満足度が上がる

一人暮らしの人に全力で伝えたいこと、キッチングッズ編に続いて、インテリア全般編をお送りします。

当然、広さや間取りなどによって使えるネタ・使えないネタがあるはずなので、一例として参考にしていただきたい。ただ、独房のような狭い部屋だろうと、誰もがうらやむペントハウスだろうと、ひとつだけ確実なアドバイスとしては、「とにかくまずネット環境を整備しろ」ということである。これだけは真実。たりなくなって追加でチャージするなんてのは通信会社の思うつぼである。まずネット環境を整えよう、話はそれからです。

◆一人暮らしにおすすめ<インテリア全般編>

何度もしつこくて恐縮だが、初めにまず言いたいのはやはり、「最初からあれこれ買い揃えようとしてはいけない」ということだ。
一人暮らしの部屋は狭い。収納はもっと狭い。家電やインテリア用品は季節によって出番の有無もあるので、1年通して住んでやっと「ものの量の適切な感覚」がわかってくる

たとえば、多くの人は春に引っ越すので、最初は冬物を使っている。オフシーズンになって片づけたいとき、収納にそのスペースがあるか。ついテンションが上がって、ふわふわの暖かいラグを買ったものの、収納スペースがなく、猛暑になっても部屋に鎮座しているという悲劇は避けなければいけない。

新たに買うのではなく、実家から持ってくるものに関しても同じ。必要かどうか迷うもの、すぐに出番のないものは実家にありがたく置かせてもらおう。聖書にもこう書かれている。「実家が近い者は幸いである」と(※嘘です)。

とはいえ、初めての一人暮らしの場合、必要な設備のイメージ自体がしづらいこともあるはずだ。
そんなときは、ビジネスホテルのシングル部屋がひとつの参考になるだろう。ドルオタやバンギャであれば、「遠征先のあのビジホが快適だった」という経験が一度や二度はあるはずだ。

画像3

ちなみにリゾート系ホテルは、インテリアの参考にするのはよいが、動線や設備の参考にしてはいけない。

すると、部屋に必要なものはだいたいこのあたりになる(兼用できるもの含む/キッチン、玄関、トイレなどは除く)。

・ベッド(寝具)
・作業デスク
・食事ができるテーブル
・余裕があれば一人掛けソファ
・テレビまわりの台
・クローゼット・衣類収納ケース
・棚、引き出し収納
・ゴミ箱
・加湿器、空気清浄器など

これだけのものを置けば、一般的なワンルームや1Kなら、ほとんどスペースの余裕はなくなる。床に置くものが増えるほど、掃除も面倒になる。
つまり自分好みの部屋をつくるには、家具や家電を増やす方向ではなく、天井・壁をいかに有効活用していくかという方向になる。

繰り返すが、一人暮らしの部屋は狭い。どうしたって生活感も出る。そんななかで、わずかでいいので「この一角がお気に入り!」と思えるスペースをつくること。言い換えると「自撮りできるスペース」をつくることが、居心地のいい部屋のカギとなる。

ここからは具体的なアイデアを紹介していこう。

●照明

画像4

まず大前提として、雑誌やインスタグラムで見るおしゃれな部屋は、明るい自然光で撮影されている。つまり自然光が入るエリアから逆算して、家具を配置したり、スペースづくりの優先度をつけるのがわかりやすい。
逆に言えば、自然光の届かない場所はおしゃれ難易度が高い。薄暗い場所で料理をおいしく撮影するのが至難の業であるように、せっかくのインテリアも半減してしまう。身も蓋もない話だが、その部屋が“映え”やすいかどうかは窓の配置や大きさで最初から決まっていると言ってもいい。

が、「うちは北向きなんですが」「そもそも日中に家にいない」という人たちも安心してください、そのために照明器具が存在する。

画像5

日本の住宅に基本装備されている照明といえば、パナソニックあたりの丸いシーリングライトだが、それは今すぐ外して次の引っ越しまでクローゼットの奥にしまっていい。
代わりに好きなデザインのペンダントランプを取りつけよう。「暗いのでは」と心配するかもしれないが、そこが学校かオフィスでない限り、蛍光灯の明るさはまず必要ない。
さらにベッドサイドにテーブルライトを置いたり、カーテンレールにチェーンライトを這わせたりして、照明を掛け合わせれば、室内に複雑な陰影が生まれる。小さなドラマが生まれる。お気に入りスペースをつくる際に、照明は大きな助けとなる。

参考までに、私が過去の一人暮らしで照明を購入したショップ。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/beaubelle/
https://www.rakuten.co.jp/interform-inc/
1万円以下から、それなりにデザイン性のある照明が買えます。

今の家はArtwork Studioの照明が多いです。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/artworkstudio/
マニッシュでミッドセンチュリー風。どんなインテリアにも合う。

●壁
部屋でいちばん目に入る場所はどこだろうか。それはもちろん、壁である。無意識のうちに情報を読み取り影響を受ける場所なので、あの賃貸特有のちょっとぽこぽこした白壁のままにしておくのは非常にもったいない。
絵やポスターを額装して飾るのももちろんいいが、私がすすめるのはもっとドラスティックな解決法――つまり壁紙を変えることだ。
部屋のすべての壁を変える必要はない。一面だけでも好きな色や柄になっていると、それだけで本当にテンションが上がる。

最近は賃貸でも貼ってはがせる壁紙がたくさん出ている。
個人的に気になっているのが、フランフランの「リムーバブル ウォールペーパー」。

画像2

https://francfranc.com/products/1111070875807
幅45cm×長さ250cmなので、2セット買って並べて貼れば、畳1畳分くらいの幅になる。
壁の高さいっぱい使えない、使いたくないという人は、腰から上部分だけに貼ってもいいと思う。ベッドの頭部分の壁に貼ると、外国のアパート気分が味わえそう。

賃貸でも本格的に壁紙にこだわりたい!でもDIYは無理!という向きには、貼ってはがせる壁紙施工サービスを頼むのも手である。私が過去2軒に渡ってお願いしたのが、ウォールビューティという業者さん。
http://elgodhome.jp/
たくさんのサンプルから選べて明瞭会計、はがす作業もお願いできる(別料金)で、非常におすすめ。友だちにも3人くらい紹介した。

画像6

25~29歳まで住んでいた一人暮らしの部屋の詳細はこちらへ。
【LIFE】Simple is NOT the best! お部屋のインテリアをもっと楽しく

また壁は収納場所としても有効活用したい。最近は賃貸でも取り付けられるフックや有孔ボードがあるので、ぜひチェックしてみてほしい。耐荷重の問題もあるので、たくさん収納するというよりは、「動線上、ここにこれがあると便利」といったもの(たとえば、鍵や腕時計、アクセサリーなど)を引っかけたり吊るすのに使うとよいだろう。

●インテリアの細かい話

・鏡
引っ越し時、忘れがちなのが大きな鏡。それこそ処分が大変なものなので、買うのはハードルが高いし、なくても何とか生きていけるが、あるとないとでは便利さが全然違う。
化粧するたびにユニットバスに駆け込んだり、アイシャドウの小さいミラーを覗き込んだりするのは地味なストレスなので、少なくとも上半身が映るサイズ、できれば全身鏡があるとよい。壁に掛けられるとベストだが、床に直置きしてもそれなりにおしゃれ(掃除の手間はかかる)。鏡面の掃除は、特別な洗剤は不要。濡れたタオルで拭いたあとにからぶきするのがいちばんラクです。

・玄関
だれだって仕事や学校には行きたくない。家の出口である玄関が散らかっていたら、なおさらその思いは強くなる。なので玄関もものを最小限に抑えることをおすすめする。
盲点なのが傘。傘は燃えないゴミで、2週間に1回しか捨てるチャンスがないので、気を抜くとすぐに狭い玄関にたまる。なるべく増やすな、出先で買うな。折りたたみ傘を活用するのが2020年代のサステナブルな姿である。

・トレー
棚の上や洗面所など、キャンドル、化粧品、アクセサリー、旅先のお土産など、ちょっとしたものを飾りたい。でも置いただけでは、なんだかチグハグ……。そんなときはトレーにひとまとめにすると、グッと引き締まる。

トレーは食事に対するお盆と同じものなので、なくてもいいが、あると不思議とまとまって見える効力をもつ。移動するときもトレーを動かすだけなのでラク。

トレーと言っても堅苦しく考える必要はない。布でもいいし、100円ショップの料理用のスレートプレート(黒い石のプレート)でもいい。意外なところでは、イケアのまな板もおすすめ。

画像6

FASCINERA ファシネーラ まな板 ¥ 999

・カラーボックス
安価で手を出しやすい半面、使ってみると意外に手におえない代物として知られている。使いこなすには中に入れる仕切りやボックスが必要なうえ、ツルッとしたテクスチャーが、部屋の個性を消してしまう。とくに、本棚として使うにはサイズが半端。収納したいものを事前に計ってから購入を検討されたい。あと、けっこう重い。

・防災用品
どうしても後回しになりがちだが、こればかりは必要経費だと割り切って最低限そろえておくことをおすすめする。自分で買うのは嫌だというなら誕生日プレゼントや引っ越し祝いとして人からもらう手もある。日ごろから缶詰を食料として使い回すのも大切。

●自分の好みをみつけるには
あれこれ書いてみたが、そもそも自分の好きなスペースのイメージがあってこそ。ピンとこない、よくわからないなら、具体例をたくさん見ることが一番だと思う。

イケアのカタログやアイデア記事は、とてもいいインスピレーションになる。
https://onlinecatalogueasia.ikea.com/jp/ja/IKEA_Catalogue/
https://www.ikea.com/jp/ja/ideas/

Pinterestで検索して、好きなイメージを見つけるのもいいだろう。「Small Space」や「apartment décor」などの検索ワードに、さらに好きな色などを追加すると探しやすくなる。

●おわりに
一人暮らしは面倒くさいことも多いが、手間をかける価値はある。なぜなら人生でほぼ初めて自分の思い通りに運営するパーソナルスペースであり、それは拡張した自分自身だからだ。だからこそ快適でコントロールの効く場所であるべきだし、そうであるときの安心感はほかに変えられない。

あなたの一人暮らしがそうであるよう、心からお祈りしております。

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?