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いちばん簡単なオリーブの漬け方

ギリシャと言えば、オリーブを連想する方は多いでしょう。

料理にたっぷりオリーブオイルを使うのはもちろん、テーブルオリーブ(オリーブの実)もよく食べられます。日本の食文化に例えると、テーブルオリーブは梅干しのような位置づけでしょうか。市場のオリーブ屋さんにはさまざまな種類のオリーブが並んでいますが、今の時期は生のオリーブが売られているのもよく見かけます。

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熟し具合、品種や地方(気候)により出てくる時期は違いますが、秋から冬にかけてがオリーブの収穫シーズン。市場には9月の半ばか終わり頃に緑のオリーブが出はじめ、追ってブラックオリーブも出てきます。周知の通り、これらは生のままでは渋くて食べられたものではないので加工する必要があります。日本の手作り派の皆さんが梅仕事をするように、ギリシャでも庭や畑に木を持たなくとも自分でオリーブを漬けたい人がいるのです。

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私も自家製の保存食など作るのが好きなので、昔からよくオリーブを漬けています。いろんな方法を試した結果、これ以上ないほど簡単で美味しく漬かる方法はこれだ!という漬け方を、今回の記事ではご紹介します。

まず最初にことわっておくと、食べられるようになるまで半年はかかりますので、そんなに待てないという方は別の方法をお試しください。

では、漬け方です。

【材料と道具】

オリーブの実(緑でも黒でも。黒の場合あまり熟しすぎてないもの)
塩、クエン酸、水
ペットボトル(適当な空きボトルを綺麗に洗ったもの)

【作り方】

オリーブは傷んでるものや虫食いのあるものは除き、水で洗ってからボトルに詰めます。オリーブの量はボトルの容量によりますが、かぶるくらいの水をあとで加えられる程度がいいです。


水1リットルに対し塩80~100gとクエン酸大さじ1ぐらい加えて溶かし(加熱の必要はないです)、オリーブの入ったボトルに加えます。オリーブオイルも少し注ぎ、ゆるく蓋をして日のあたらない場所に保管します。


すぐに発酵が始まりガスが出てくるので、2週間ぐらいして落ち着いたら蓋をしっかり閉め、半年~それ以上置きます。

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<2017.11.05撮影。漬けた日付は10月1日と17日>


開封する時はボトルを振る(切って開ける人もいますが)と出てくるので、広口瓶などに移し冷蔵庫で保管。食べてみて苦味がまだ残っている場合や塩気が好みより強い場合は、新しく塩水を作って冷蔵庫保管で漬け直すと数日で美味しく食べられるようになると思います。ただ、あまり塩分量を減らすと保存がきかなくなりますので、ある程度早めに消費してくださいね。

【注意点や補足など】

・ボトルは大きいのでも小さいのでもいいです。少しずつ食べたい方は小さなボトルで漬けるのがおすすめ。

・当然ながらオリーブと塩水の量は作る量やボトルの大きさによりますが、ボトルに入れるオリーブの量は、かぶるくらいの水を加え上に少しスペースができるぐらいが目安。オリーブは浮いてきますが大丈夫です。

・ペットボトルに抵抗のある方は、ガラスの瓶を使ってもいいと思います。いずれもガスが発生するので、発酵が落ち着くまでは破裂注意。蓋はしっかり締める人、ガスが止まるまで蓋をせず置く人いろいろで、私は今のところゆるく蓋をする方法で作っています。強度のあるボトルなら閉めておいてガス抜きなしでも大丈夫でしたが、もしものことがあるので保管場所など気をつけてください。


・塩の割合は、ごく少量~10%またはそれ以上と幅広く、この塩分濃度でという決まりはないです。塩が強すぎたらあとで調整できるのと、失敗がないかなという考えで私は大体10%ぐらいで漬けています。また、海水だけで漬ける人もいます。


・クエン酸はオリーブが柔らかくなってしまうのを防ぐ効果があると聞いたので入れています。代わりにワインビネガーを使う人、塩以外入れない人もいます。


・オリーブオイルは空気に触れないよう蓋の役割で一応入れていますが、オリーブは浮いてくるので水面から出てしまいます。でもこの方法では発生するガスの効果か(?)一番上のオリーブもそんなに変色することはないです。


・漬ける期間は最短だと3か月ぐらいで食べられるという人もいますが、私の経験では半年以上置いた方がいいです。それでも若干の苦味が残っていたりもしますが、オリーブの持ち味として美味しく感じられる程度です。もし苦味が気になるなら、上記の通り漬け直してしばらく置いてください。


・オリーブは開封後も常温で保管したりもしますが、冷蔵庫に入れた方が安心で、食感もしっかりします。カビは今のところ発生したことはないですが、油で膜を作っておくと安心。オリーブオイルは低温で固まるので、癖のない植物油(うちはひまわり油)を使うといいです。

おわりに

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これは去年の今頃に漬けたカラマタオリーブ(手前)とグリーンオリーブ(奥)。

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そのまま食べる以外に、料理にも大活躍!自分で漬けたのはとっても美味しいです。去年日本へ帰国した時にも少し持って行きましたが、家族や友人にも大好評でした。

日本でも最近はオリーブを育てている人が増えてきているようですので、収穫できたらぜひ漬けて食べてみてくださいね。


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