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サイ、8

アトモスフィア管内 SAIKAWARA 通称:賽の河原

上司の清水さんから査定ゼロの宣告を機材部オフィスで通告され、久しぶりの面談だ。地球時間だと2万年ぶり3度目の鬼との対面だ。

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鬼「よおっタクヤか。。地球に行ってきたらしいな、よかったよカルマ。そうだった、女の姿のほうがなったほうが話しやすかったんだな、地球人っと、、」

瞬きをしてwwwと繋がり、銀河鉄道999のメーテルの銀色のような姿に変わっていくを移す。どちらが本体かは置いておいて、40歳ほどの女性の凛とした空気は見ていて美しく言うことは何でも聞きます。と言わせるほどのオーラを感じてしまう。

「また転がりますか?それとも崩し?お好みはどちら?」

来た面談だ。今期のボーナスが0なら地球滞在も危うい。せめて40KINいただければ御の字だ。とはいえ心はすべて読まれている。

「崩しで稼がせて貰ったんで、今回も崩しで。」

河から対岸に石を投げ水面をホップするように飛ばし、物質界の魂にヒットさせて崩すと1石に4KIN獲得となる。宇宙の職場はそんなもんである。今回の2万年100KINだったな、と欲をかいた心を見透かされた。

「転がります、くすっ。はい、40KIN」「わっ決定ですか!」

空間の流れが歪み流れが見えなくなって身体がNASAから転送される。程なくカプセルの中に用意された発射台にPPカードとワクチンが用意されていた。「この度は誠におめでとうございます。自分も行くであります!」

と火星人初地球潜入作戦になった。時間軸逆行は宇宙とは違い地球人独特の症状で、いわゆるサングラスが私たち銀河系表体には必要だ。ぼーっとしながらいわゆるSF映画で見た黒いドスの利いた緑色の液体の入った注射器を見ながら、おくすり・・・

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ドスッ

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卓矢の頭蓋骨に何かが刺さった音が骨を伝わってくる。肉体まだ未定で神経網は全くない。水の中に潜って振動を頭蓋骨にぶつける感じの音。

ああ、地球人か。

2020年まで戻されたか。

今回は22年前の、22年後からの訪問者+火星人付きか。


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