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13歳からの金融入門

第一章      カネ、カネ、カネ

・人間は生まれた瞬間から死ぬまでお金が必要になる。

ここで大事なのは自分が稼げる収入の範囲内で生きていかなければならない。

また、収入の一部を貯金する、身の丈に合った暮らしを心がける。


お金を稼ぐための様々な方法

①     サービス料、固定料金

仕事の前に料金を決めて、仕事が終われば貰う

②     時給

③     年収

一年分の給料を先に決めて、一年間動く

④     手数料

自分の販売の合計額の一定割合をもらう

⑤     成功報酬

弁護士がこの代表例。成功すればお金が貰えるが、失敗すれば貰えない。

⑥     会社立ち上げ、その後売却

自分で会社を始め、価値を高めた後、数年後に会社を売って利益を得る。グーグル、フェイスブック、アップルなど。

⑦     ①~⑥の組み合わせ

ヘッジファンドなど

⑧     コンサルティング料金

アドバイスのかわりに料金を貰い、使用料も返却してもらう

⑨     チップ、サービス料

⑩     物々交換


第二章      おカネのいろいろな支払い方


・銀行口座

・オンラインで支払い

・インターネットバンキング

・クレジットカード

・デビットカード

・送金


第三章      株式市場はかっこいい


時価総額で見た証券取引所

1位 ニューヨーク証券取引所「ダウジョーンズ工業平均」「ダウ30」

2位 ナスダック「ナスダック100」

3位 東京証券取引所

4位 ロンドン証券取引所

5位 ユーロネクスト 

6位 シンガポール証券取引所

7位 オーストラリア証券取引所

8位 サンパウロ証券取引所


LEX(アメリカ)

=超高速トレーダーに先を越されずに株式を取引する為のもの


ビット(bidi 買値)

アスク(aski 売値)

スプレッド(spreadi 差)

ある会社の株を7万円で買うとbidしていて、それは安すぎるので12万円でaskした際、spreadは5万円になる。


需要と供給、買い手と売り手による値切りなどは自由市場が物の値段を決めると言える

ダウ30、ナスダック100、ラッセル2000、スタンダードプアーズ500、S&P500


・新規株式公開(IPO)

会社の株式を初めて一般の人達に販売することを新規株式公開(IPO)という。IPOすることの理由は二つある。

①     一般の人々に株式を売ることでより大きなビジネスにする事ができる。成長するために必要な手段。

②     会社の初期は株が公開されていないので流動性がない。なので株を売ることが可能な公開の場が無いので現金を手に入れられない。おカネを手に入れる手段としておこなう。


・市場調整

株式市場で大きく売られたり、下げが続いたりすることを市場調整と呼ぶ。

前回の高値から10%以上下がることを言う。市場が過熱ぎみで最高値にある時は調整局面が近いということもある。簡単に言えば右肩下がりのグラフ。

・市場ラリー(上昇)

調整の反対。簡単に言えば右肩上がりのグラフ。


第四章      株を売買してみよう


・押し目買い 

株価が安くなるまで待って買いを入れること。調整局面まで待って押し目で買おうとする。


・ブル(強気)とベア(弱気)

株式市場が長期間上がっているとブル相場

株式市場が長期間下がっているとベア相場


・評価益と評価損

株価が上下することで純資産額は変わる。しかし、実際に売るまでは損も得もしない。


・リスクオンとリスクオフ

トレーダーが安全で保障された現金や債券から、より高いリターンを求めて株式に乗り換えることをリスクオンのトレードという。 トレーダーが株を売る、株式比重の高いミューチュアルファンドを売却して、安全な現金や債券に乗り換えることをリスクオフという。


・株価レンジ

去年のコカコーラの株価が一番安くて60、一番高くて80だった場合、この株の去年のレンジは60~80。


・ロング(買い待ち)

株を買って持ち続けること。所有している。


・ショート(空売り)

持っていない株を売ること。株を証券会社から借りてきて売る。


・フル投資

現金を株、債券などに投資して全く現金を持たないことを言う。


レバレッジ

借り入れたお金を投資することでさらなる投資リターンを得ようとすること。


第五章      オプション


買ったばかりの株が大暴落する危険から自分を守る為に売買するトレーダーもいるなど、株同様売買することができるもの。

プット(puti 売る権利)コール(calli 買う権利)の二つがある。

例としてアップルのプットを買うと、その後市場価格より高い値段で売れる可能性、コールを買うとその後より安い値段でアップルを買えるかも

そしてオプションには数日から数年までの幅で期限が存在している。


プットの仕組み

一万円でしか売れない物(市場価格)を、1万2千円で買ってくれる人がいる。その人は1000円でプットという紙切れを買いさえすれば、1万2千円で自転車を売る権利を手にできる。


プットを売る人は1000円を手に入れるためにそのものを売りに来た時、1万2千円で購入する約束を取り付ける。彼はその物が自分の手元に売りにこないことを期待している。それはプットを買った人が売りたいタイミングで売るから。ここで売った場合、プットに1000円支払い1万2千円で購入して貰うことになるので、1万1千円で売ることができた事になる。これは本来よりも1000円儲けたことになる。


しかし、物をいざ売ろうと思った場合に、市場価格が1万5千円、すなわちプットの1万2千円より高い場合もある。オプションを行使したら損する事をアウトオブザマネーという。


プットすればいつでも1万2千円で売れ、市場価値が高くなればプットを使わずそっちで売って利益を出すことができる。心に余裕が生まれる事に繋がる。この反対がコール。


コールはその株がいずれ上昇すると考えている時に買うもの。


第六章      ファンド

・ファンド

株や他の証券に投資する目的で、大勢の投資家のお金を預かってひとまとめにしたもの。


・インデックスファンド

特定の株式指標と全く同じ銘柄を買うファンド。

日系平均株価、ダウ平均株価などの株価指数だけで無く、債券指標、REIT指標、コモディティ指数がある。★インデックスファンドはその指数と同じように動く


ミューチュアル・ファンド、ヘッジファンド

インデックスファンドより様々な株を幅広く買うのがミューチュアルファンド。しかしミューチュアルファンドは株や債券にしか投資しない。ヘッジファンドは何にでも投資できる。


ヘッジファンドの運用者は、世界トップクラスの頭脳の持ち主が集まる。そして最低投資額が一億円を超える場合が多い。その為、年間手数料と運用手数料を多額に貰うヘッジファンド運用者は、1年に100億円以上稼ぐ人もいるなど、お金持ちが多い。


ミューチュアルファンドは、大抵特別な分野に絞って投資している。医療系など。


とにかくファンドに投資する場合は、「運用する上で必要な全ての手数料を理解する必要」がある。


第七章      債券と譲渡性預金


・利回り(イールド)は投資家が受け取る年率のリターンのこと。

あおして金利でも利回りでも使われる言葉に「ベーシスポイント」がある。これは1%以下を指す言葉で、100ベーシス=1% 利回り3.57→3.69に上昇=12ベーシス利回り上昇

・譲渡性預金 

預金口座を残高そのままの状態で第三者に譲渡できる預金

※定期預金の一種

最低数千万円が必要というハードルの高さから企業がメインに使用する。「CD」と呼ばれることもある。 高利回り(ハイイールド)


第八章      企業分析


プロの運用者が銘柄選びで考える12の事

①     株価 →今は安いのか高いのか

②     株価収益率(PER)→PER10倍はかなり割安、50倍ならあり得ない・・など

③     過去の業績 →毎年利益を出しているか、それが毎年増加、何年増加しているかなど

④     市場シェア →市場シェアはのびているのか、それとも他者にシェアを奪われているのか

⑤     その会社の商品の市場全体 →伸びている市場にいる会社の株を買うべき

⑥     新しいテクノロジー →言葉の通り、新しいテクノロジーがあるのか

⑦     マクロ経済の影響 →今世界で起きている事は?(戦争、気候変動、石油など)

⑧     清算価値→どうしても資産売却をよぎなくされた場合、どのような価値になるのか

⑨     経営陣 →おそらくこれが最も大切なポイント。どれほど有能か理解するべき。

⑩     買収の標的になるか? →別の会社がその会社に買収をしかけると、その会社の株は急に上がる。買収のターゲットになるか?

⑪     知的財産 →その会社に重要な特許や商標といった知的財産があるのか(iPhone、コカコーラなど)

⑫     配当があるのか


・EBITDA

金利の支払い、税金、減価償却、のれん償却を引く前の利益のこと(その会社の利益に関することの理解で十分)


・業績予想(ガイダンス)

これから先数ヶ月の業績の会社予想


・自社株買い

会社が買い上げた株式はその分株数が減ることになる(株分の価値が上がるので株価が上がる)


・52週移動平均

過去に比べて今の価値がどの当たりにいるかを理解する指標の一つ


株価収益率=PER=P÷E=株価÷1株当たり利益

これを計算するには

①     現在の株価

②     昨年1年間の利益

③     発行済み株式数

④     1株あたり利益 →②÷③で出すことができる。


すなわちPERはその株価が他の銘柄に比べて高いか安いかをみる指標。


第九章      おカネを借りる


お金は借りるより返す方が難しい。その為借りすぎては絶対にいけない。


・住宅ローン

①    現金支払い ②一部を現金払い、残りを銀行から借りる。もし銀行からお金を借りた場合、「抵当権」が設定される。

「抵当権」は銀行から借りたお金で手に入れたものだと言うことをはっきりさせるもの。借りたお金・利子・家に抵当権を設定する事に同意する必要がある。(銀行から借りた場合)

抵当権が設定された場合、第三者がその家を買うとしても、抵当権の持ち主(銀行)がお金を受け取ることになる。

また登記書に記録されるので、銀行の担保保険物件として記録されて、将来その家を買いたい人は誰でもそれを見ることができるようになる。

銀行は貸したお金が確実に返ってくるように、様々な策を講じる。抵当権を家に設定して、無理矢理売ることもその一つ。


「信用格付け」はお金を貸すかどうかの判断になる。アメリカではFICOという会社のスコアをもとにしている。

アメリカの3大信用調査期間

・エクスペリアン、エクイファックス、トランスユニオン

支払い履歴、信用履歴の長さ、現在の借入額、借入の種類、新規借入

この5つの項目で判断している。


LIBOR=ロンドンの銀行が他の銀行からお金を借りるときに支払う金利の事。


第十章      金利(利息)


・金利とはお金を借りる上で必要な費用

△直接利息 毎年必要分の利息を支払う

△経過利息 利息の支払いを引き延ばす

△単利 元本の額が維持。利息は同じ金額

△複利 元本+利息に利息が付く。返されていない利息に利息が付く。


・APR(実質年間金利)

例として、年率5%で貸し付けしてくれる銀行から100万円を借りる場合、105万円だけが必要かというとそうではない。手数料、単利か複利か、何年で返済か、など返済する金額が大きく変わる要素が複数ある。これら(お金を借りる時のコスト全て)がAPR(実質年間金利)


第十一章 純資産


・資産 自分が持っているもののこと。株、不動産、車、家具など様々なもの

・負債 自分が他人へ返済する必要のあるもの。ローン、未払い金、日常的な支払いも入る。

・純資産 資産から負債を引いたもの。自分の持っている全ての価値から負債を引いたもの。


・銀行からお金を借りる際は、本当のことだけを記載した資産と収支の報告書(資産と負債と純資産の計算)を書く必要がある。

・ウォーレンバフェットはネブラスカ州のオハマ出身で、長い期間過ごしたことからオハマの賢人と呼ばれている。(The Oracle of Omaha)

彼は歴史的に見て株式の方が債券より長期的リターンが高い事から、債券には全く運用していない。(短期債を購入していたりはする)


第十二章 税金


・総収入 →自信がその年に稼いだお金の合計

・純利益 →総収入-(費用+税金)残りのお金

・税金 →政府が市民の期待するサービス(学校、道路、健康保険、軍隊など様々)を提供するのに必要なお金を集める主な手段。

政府、都道府県、市町村などあらゆる分野で徴収される。


税金の種類

・所得税 →毎年収入の中から一定の割合を納める必要があるお金。日本では5%~45%の7段階に区分されている。


・固定資産税 →土地や家屋に対してかけられる税金。地方税の一種。事業主に対して償却資産が必要になる。


・消費税 →何かを買う、食事をするといった際に支払う税金。使った額に対して一定の割合でかかる。


アメリカでは株の売買によって出た利益、すなわちキャピタルゲインの税金が1年未満の保有で39.6%、一年以上で20%配当(インカムゲイン)による税金もある。


・社会保障税

年金・医療・介護・子育てなどの分野にわかれて、国の一般会計歳出の三分の一を占める最大の支出項目になっている。

金利への税金 →債券、銀行預金、借金の利息などの金利に対して、政府に税金を支払う必要がある。


・監査

会計士が企業の財務記録をチェックして、不正がないかを調べる事。

財務や記録が正確に管理されるように外部の監査法人を雇って会社を見直す必要がある。


第十三章 経済


連邦準備制度(FEDとFRB)

FEDとも呼ばれるアメリカの政府機関のひとつ。連邦準備銀行は日本でいう日本銀行で、国のトップの銀行。

FEDをまとめているのはFRBという連邦準備制度理事会。1913年に金融危機が続いた後、金融制度を安定させる目的で作られた。雇用の最大化、物価の安定、長期金利の維持、金融政府を決定し実行する銀行を規制する、銀行に流動性を提供する、ベージュブックのような経済調査を発表するなどが主な目的。

FRBは経済と金融システムを見張っていて、失業率が高い・金利が高い・銀行がお金を貸していなくて経済が回らないなどが起きると、解決策を生み出す。


GDP

その年に国内で生産される全ての最終製品とサービスの価値の合計。経済が縮小しているか、景気が厳しいのか、成長しているのかを理解することができる。


・政府の財源

財政赤字・財政黒字・財政均衡の3つがある。

財政赤字→稼ぐより、使う金額が多くて赤字

財政黒字→稼ぐより、使うお金が少なくて黒字

財政均衡→稼いだ額と使った額が同じ


長い期間財政黒字になっていない(アメリカ)


・国の借金

アメリカは長年財政赤字(入ってくるおかねよりも使うお金が多い)。その足りないお金を国際として発行し、中国から大量にお金を借りている。(中国が大量にアメリカの国債を買っている。)

アメリカの国歌債務→www.usde.btclock/org



・財務赤字と国歌債務(国債)は株式に密接に関わっている。

例として、国歌債務の利子がすごく多い場合、軍関係の設備費が減らされる可能性が高い。経済全体・税金・景気の行方にも直接影響がある。


第十四章 ベンチャーキャピタルとプライベートクイティ


・ベンチャーキャピタル(VC)

投資に対して、10倍20倍といったリターンが欲しい場合に、ベンチャーキャピタリストorベンチャーキャピタルファンドへの投資が必要。

お金を集めて非上場企業に直接投資する。既存の会社に運転資金をつぎ込み株式を得る。


・プライベートエクイティ

基本的な内容はベンチャーキャピタルと同じ。しかし、リスク度合いがベンチャーキャピタルの方が大きい。プライベートエクイティはすでに事業を運営していて、利益を出している会社に投資する。


第十五章 おカネに賢く


・仕事を引退したければ、それをできるだけの余裕を持つ必要がある。

・年金制度には期待できない。その為、知識をつけてお金を運用はもちろん、引退した際に支払いが受けられる保険や、終身年金を買うことも可能なので検討する必要あり。



「収入の範囲内で生活する」

これが人生を生きる上で最も大切。

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