争わずに負けてしまう?ーお互いのために思うこと@金貸した-14
0 はじめに
私は、離婚・男女問題については、(あえて言いますが)いまの日本で有数の事件を抱えていると思っています。マウントをするためではなく、どうしても、思っていることがあって、勘違いされてもいいと思ってこの記事を書きました。
1 擬制自白?
まずは下記文書をご覧ください。わからなければ無視してもらって構いません。
相手方の主張した事実に対し何ら明示的な認否をせずに沈黙している場合には、弁論の全趣旨からのその事実を争っていると認められるとき以外は、当該事実を争うことを明らかにしないとして、自白したものとみなされる。これを一般に「擬制自白」という、この擬制自白は、明示的な口頭による陳述があったものではないから、その旨を口頭弁論には記載しない。
なんのことかチンプンカンプンでしょう。ありていに言うと、裁判の現場で、被告になった場合、しっかり争わないと、正しく争わないと、専門的に意見をかけていなくても自分の意思を最低限明らかにしないと、原告だけの言い分がすべて通ってしまうということなんです。他方で、
この擬制は、口頭弁論の一体性から、弁論終結時に、口頭弁論全体を評価して得られる効果であり、個別の各1期日終了時に生じる効果ではない。
またしてもチンプンカンプンだとは思います。ありていに言うと、一回の裁判の期日で争わないからといってすぐに終わりにすることはなく、訴訟の最終段階で裁判所にとって争うのか争わないのかわからない場合には、原告の言い分をすべて認めますからね、という意味です。これを擬制自白と言います。
2 弁護士がどうしてもいいたいこと
私は弁護士として、擬制自白は、当事者双方にとってなにもいいことはない。そう思っています。なにも、弁護士をすぐつけて争うべきだと言っているのではありません。そうではなくて、原告にとっては、紙の上で勝ったとしても、きっと空虚感が残るだけですし、被告にとっては、自分が本当に言いたいことをいえていないのに、原告の切り分けたストーリーすべてが事実として認められてしまいます。これは、やっぱりトラブルに至ってしまっている人間関係、こと、男女間のトラブルや離婚にあっては、絶対にいい結果を産むことはありません。
3 最後に
今日私は、たまたま、この擬制自白を適用されるケースがありました。依頼者の方に報告をしたところ、やっぱり不戦勝ではお互いによくないとおっしゃっていて、わたしも同感でした。面倒でも、心理的抵抗があっても、時間がなくても、、、、勇気をもって相談してみてください。きっと、得られるものがあるはずです。
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