ジャニーズ事務所から学ぶ育成


今回は昨日に引き続き、ジャニーズの強みを説明していく。
いきなりだが4つ紹介していこうと思う。


1. デビュー前デビュー

前回もお伝えしたが、テストマーケティングをかなり力を入れてやってる。ジャニーズのデビューはブレイクに近いのだ。

2. グループブランディング

一人一人の個性がある人たちだが、それが育つ前にグループとして打ち出して、歌と踊りで売り出していく。
アイドルとしての本業を集中させるのだ。

3. ファミリーマーケティング

チケットでのコンサートの席は、やはりいい席に行きたい。
それはファンの中で争奪戦だ。
だが実は、小学生以下の子供や子供連れで見にきてくれる場合には良いチケットが取りやすい、という戦略を打っている。
また、カップルの場合も同じだ。
そこで彼氏を巻き込み、同じ趣味を作り、また子供がいたら良い席が取れる。
このファミリーマーケティングが上手い。
すると、ファン層の幅が広くなっていく。

4. 副業の本業化

ここが1番の強みである。
アイドルは歌って踊ってコンサートをする。
これがジャニーズの本業である。
1人の能力が低くてもグループにする事で、
コンサートセールス、グッズセールス、CDセールス、そういったもので売れる。
また、それに加えて、副業の本業化が非常に上手い。例えば、俳優業。木村拓哉さんが出るドラマは凄いことになる。
中には「キムタクが演じるとキムタクになる」という批判はあるが、俳優業として見たらここまで凄い俳優はそうはいない。
本業でやってる俳優よりも、よっぽど演技力があり、プロである。
キムタクは努力家で、なんでもできる。
できるまでトレーニングするのだ。
台本も覚えてしまうので、現場に台本を持ってこない。
そこまで徹底している。

MCに関しても、かなり能力が問われる。
番組のヒット具合はMCで変わるとも言われている。
そこで中居さんは、踊りは上手いが歌が下手なことを売りにし、バラエティに特化している。

他にも、作曲家、画家、小説家、舞台、ビジネス
と言った、ジャニーズはグループと個人両方でのブレイクを狙う組織である。


最近は、芸人さんもこのような副業をやり始めている。
しかし芸人には、コンビやトリオといった、芸人に特化している。
それに比べ、ジャニーズは個々の可能性を寄せ集め、グループのカラーを決めて打ち出している。このグループ配置なら売れると言うのを見極めてからグループを作るのだ。ここがグループに特化したもので、芸人と違うところだ。


ただ、他の事務所でもデビューはできる。しかし売れずに辞める方もいれば、歳をとってからブレイクする方もいる。
ところがジャニーズは、このような仕組みを使って、いかに個人とグループの両方をブレイクさせるかについて研究している組織と言える。


その中で22歳の制限というのは非情なのか?

ジャニーズのJr.はデビューをほぼしているようなもの。ステージに上がり、ファンとの交流もあり、その人の強みを磨くレッスンもし、そんな中で22歳の時、自分の進路を決めさせるのだ。そういう意味では、本業(ダンスと歌)が向いてなかっただけかもしれない。

その人にとっては、副業の方が向いてるかもしれない。

可能性を広げられると考えれば、一旦ジャニーズ事務所を離れて
活躍してみたらどうか、という本人に選択肢を与えるという意味でも良いのではないか?
と言える。
Jr.にいるとチャレンジできないことを、別の事務所で新しく挑戦することもできる。

アイドルとして、グループブランディングをしてもらいながらデビューをするのか、それとも自分の強みである副業的なものにエネルギーを注いでデビューしていくのか。
そこの選択をできることは、かなり優しい事務所に感じる。

ビジネスに関しても、
飲食店で料理を作るだけでなく、接客や内装といったものに力をいれるのもいい。
スタッフ1人1人の個性をどのように扱っていくのか。
それをどのようにお金にしていくのか。
ここは学ぶべきポイントである。
育成システムは見直す必要のあるものであると感じる。

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