見出し画像

中学生の恋愛のような職場の人間関係

新しい職場に苦手なSさんがいた。

仕事の教え方が早口でキツく、主語がないので私の脳ミソがパニクるタイプの人だった。

人見知りと恐怖も相まって、なるべくその人に会いたくないし、話しかけるのも怖くて、気まずい空気が自分から出ていた。

挨拶も無視されていた。

でも、これに流されて今ここでこの人を嫌いになれば、ただただ人間関係は悪化するだけだ。

Sさんが優しくて繊細なのは分かっている。

だから、あえて逆の事をしようと、挨拶しまくり、ガンガン仕事を聞き、ちょっと納得がいかなくてもとりあえず謝り、感謝を言い続けた。

結果。

今では一番よく話すし、困っていたらいつも助けてくれる。

Sさんは『私、愛想がない、キツイってよく人に言われるねん。話ずらいって』

と言っていた。

Sさんは好き嫌いがハッキリしていて、感受性が豊かで繊細な人だった。

先生もしていたから、仕事の説明が先生口調になるみたい(笑)

みんな自分の価値観があり、性質があり、不器用さがあり、賢さがあり、色んな思いをしながら生きている。

その人の一つ側面だけを盲目的に見て人間性を決めつけるのはホンマによくないよね。

ある日、Sさんの横に霊的な顔が見えた。

Sさんの守護霊かな?

ハッキリ分からないけど、Sさんの祖母ちゃんのような気がした。

Sさんはおばあちゃん子だったのかな?

しばらくたっても、たまにアピールされ、あまりにも気になるので、あまり霊的な話しはしたくなかったけど、Sさんに話してみた。

すると、Sさんはおばあちゃん子だったらしく、支えてもらっていたと。

今でも待ち受けは祖母ちゃんの写真なんだと言った。

『今年は本当に色々な事があって、辛かったけど、今祖母がいるって聞いたらスッと楽になったな……』

伝えて良かった。

ただ、私はそれ以上のリーディングできねぇから申し訳ない(笑)

Sさんがこういうのをスッと受け入れ、私が見えちゃった事に大袈裟に反応しなかったから助かった。

同じ職場に、もう一人苦手なYさんという人がいた。

その人にも挨拶をずっと無視されていた。

全く話せる空気じゃないし無表情。

めちゃくちゃ嫌われてるやん!(笑)と、思いつつ、怖いけど嫌いではなかった。

たぶん、人見知りか、人に対する警戒心が強い猫みたいな人なんだろなと思っていた。

Sさんにある日、『今まで辞めていく人、みんなYさんが原因なんだよね。あなたは大丈夫?』と、聞かれた。

やっぱりYさんもめちゃくちゃ人見知りらしく、緊張で話せないだけらしい。

みんなYさんが怖いってやめてくんだとSさん。

人見知りの気持ちは分かる。切ないなあ。

Yさんは、慣れたパートさん達にはよく喋る。

それを見てたら、好き嫌いがハッキリしているのが分かるけど、優しい話し方が私は好きだった。

温かさはちゃんと持ってる人だ。

私は無視されながらも挨拶を続けた(笑)

ある日、私が一人で作業してる部屋のドアを開けて挨拶してくれた。

めちゃくちゃ嬉しかった。

でもまた無視される(笑)の繰り返し。

(いいよう、いいよう、俺は君を嫌いにはならないぜぇ?)

他のパートさんと楽しそうに話してる部屋に私が入るとシーンとなる。

(あーん、止めないでぇ、私に構わず空気と思って話し続けてぇぇ。あなたが笑ってくれると私は嬉しいのよううう)

私がいても、他のパートさんと楽しそうに話してる時には、

(今、行ったろかな。相づちとか打ってシレッと会話に参加したろかな!)

と、チャレンジ精神が生まれたが、二の足を踏む。

会話が止まるのが怖すぎてヘタレの私は参加できず(笑)

Sさんと話してる時に、ついに、

『わたし、Yさん好きなんすけど緊張して今だに話せないんすよねぇ。』

Sさん『マジ?好きなん?珍しっ』

『いや、向こうは嫌いと思いますよ?(笑)でもね、私は好きですよ~』

Sさん『いやいや、嫌いちゃうよ。Yさんとそういう話するけど、そんなん言うてないで』

『マジっすか?今だに挨拶無視されますけど(笑)』

Sさん『あの人ホンマに人見知りやねん』

『そうですよね、私も人見知りスイッチ入っちゃって。いつも、話しかけようとしてるんすけどねぇ。なかなか、勇気がなくて(´Д`;)
片思いなんすよ~。いや、片思いで良んですけどね。
あ、私が好きなこと言わないで下さいよ?意識して気まずくなるの嫌なんで!!』

と、中学生の恋愛のようなセリフを言うてまう私。

『長い間、この職場にいるけどYさんのこと好きって言うた人初めてやで。良かったなあ……Yさん
( ´・ω・`)』

と、しみじみしだしたSさん。

そこへ奇跡的に、Yさんが来た!!

なぜかテンションが上がるSさん。

(うぉぉ~、Sさんさっき言うた事忘れてないだろうなー!?( ̄□ ̄;))

私に緊張が走る。

Sさんが気を使ってどうにか私とYさんを絡まそうと奮闘。

ぎこちないながらも私も奮闘。

そして初めて、少しにこやかにYさんが絡んでくれたのだった。

よーし、今のは自然な絡みだ!!

良きかな~( ̄∇ ̄)

Yさんが居なくなって、

『良かったな、ちょっと絡めたやん!』

と、Sさん。

『あざす!(`▽´)/♪︎』

人見知りアラフォーおばちゃん、中学生の恋愛のような人間関係を繰り広げる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?