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色がぼくのまえに現れる
赤 紫 青 緑 
白黒の世界は 右から左へ流れる
ひとはいつか なにもない世界へ入るのだが
奇しの日々 美しくある時間は短い

海に入る
真っ黒な波の 真っ直ぐ下に
肺がボコボコ言う
見えない世界のぶつかりあい
真っ黒ないのち このままどこまでいけるか
そうだ このまま突っ切っていくのだ

空は昔 暗い空に星がいっぱいだった
草原やら落ちぶれた城の跡やら
山の上は ひとがどれほど小さな存在かを
思い知らせてくれた 
明るいいまは 飢えがない 明日のない恐怖とか

白黒に生きるのだ 見え過ぎないように
心の奥に隠すのだ ひとなどはちっぽけでしかないことを
それだからこそ ひとりの華を見るのだ それがどんなに美しいか真っ直ぐに見るのだ 
理由もなく生きていることを恥て 愛がここにあることを掴むのだ

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